◆映 画◆


※映画って本当はほとんど見ないので最新のやつとかはないと思います;;ご了承ください;;こちらも、ぼちぼちと増やしていきます。年代やジャンルはまったくランダムです。

●「散り行く花」(1919年アメリカ 監督/D・W・グリフィス 主演/リリアン・ギッシュ)

 高校時代の話で恐縮ですが、この当時、サイレント映画の時代関係の本を図書館などで読み漁ったものでした。それは、とある映画関係の本でこの物語のヒロインを演じたリリアン・ギッシュに深い関心を抱いたからです。彼女、リリアン・ギッシュは、本当に繊細で可憐で清楚で、まさしく白い花のような美少女ぶりで、1910年代から20年代、このグリフィス監督作品のサイレント映画に数多く出演したそうです。REEYAは最初このひとを写真で見たとき、なんて美しいひとなんだろうと思いました。ガラス人形のように儚げな風情で、薄幸の美少女役を多く演じたそうで、この作品もそのなかの一つです。ロンドンのチャイナタウンを舞台に、仏の道を広めるため中国から来たものの今では落ちぶれて骨董品屋になってしまった青年チェン・ハンは、ふとしたことから出会った美少女ルーシーに心ひかれます。彼女はボクサーの父親に虐待される日々を送っており、ある日とうとう耐え切れなくなって飛び出し、倒れたところがチェンの家の前でした。彼は誠心誠意こめて彼女を看護しますが、ルーシーの父親にそれがばれてしまい、彼女は家に連れ戻されたあげくめちゃくちゃにぶたれて、とうとう死んでしまいます。彼女を追ってきたチェンはピストルで父親を射殺、そして、自らもルーシーのあとを追ってナイフで自殺します。ルーシーは父親に笑顔を強要されたとき唇の端を手でつりあげて無理に笑顔を作るのですが、死ぬ間際もそうして、笑顔を浮かべたままで死ぬシーンが美しくも凄惨です。救いようがないくらい暗い話ですが、でも、その悲しさゆえにとても綺麗な映画だと思います。今の映画の手法とは全く違う、一種静謐な美しさを持つサイレント映画ならではの味わいもあります。リリアンの映画はその他もビデオやテレビなどで何本か見ることができました。いずれもとても綺麗です。映画のクラシックシリーズなどで何本か出ているはずなので、興味のある方はぜひどうぞ、リリアンの美しさをぜひ一度見てみてください。ちなみにリリアンはトーキー後も老人役で映画に出続け、100歳近い大往生を遂げたようです。

●「嘆きの天使」(1931年ドイツ 監督 J・V・スタンバーグ 主演/マレーネ・ディートリッヒ)

 今でも「嘆きの天使」というタイトルは他の作品などでも数多く目にしますが、この映画ではヒロインの女芸人ローラがつとめる安キャバレーの名前です。
高校の教師ラートは中年になっても女性経験ゼロの堅物先生で、学生たちが夢中になっているローラに談判しに「嘆きの天使」に行ったところが逆に彼女の妖艶さに魅了されてしまい、しまいには教師の仕事を捨てて彼女と結婚し、彼女とともに旅まわりの劇団に入り旅を続けるうち、自分が教鞭をとっていた街の、「嘆きの天使」で滑稽なショーを座長に強要され、あげくローラが他の男と抱き合っているのを目撃して半狂乱になり、最後は自分の教えていた教室でぼろぼろになって死ぬという物語です。
百万ドルの脚線美といわれたマレーネ演じるローラの足ですが、今見てみると結構太いような(^^;)まぁそれはともかくとして、ローラが歌う「フォーリン・ラブ・アゲイン」は、けだるげで退廃的なローラにまさにぴったりという感じの曲で、いい曲です。最後、ラートが教壇の机をしっかりと握り締めて事切れているシーンは鬼気迫った、ぞっとしたものを感じました。人生の転落を残酷に描いた映画です。本当は主演はラート役の人なのですが、結果的にマレーネ演じるローラが中心的になってしまったようです。

●俺たちに明日はない(1967年アメリカ 監督 アーサー・ペン 主演/ウォーレン・ビーティ、フェイ・ダナウェイ)

 これはもうラストの銃弾一斉射撃のシーンにつきますね。REEYAも名画紹介のテレビでこのラストシーンを見て衝撃を受けて、それからビデオを借りて見ました。ボニーとクライド二人のギャングカップルの物語ですが、てっきり二人だけかと思いきや他に仲間がいたんですよね(^^;)ちょっとがっかりしちゃったのを憶えてます。下手な銀行強盗をやりつつもあっけらかんとしている二人の姿を見ていると、あのラストを知っているだけに妙にせつなくなります。実際の二人はかなり冷酷にがんがんと人を殺しちゃってたらしいですが。白いワンピースを血に染めながらも銃撃戦を繰り広げるボニーの姿が妙にかっこよく思えてしまいます。


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