筋肉少女帯とはどんなバンドだったのか?


筋肉少女帯という名前を知っていても実際どのようなバンドだったのか、どんな音楽を作っていたのか知らない、という方も多いでしょう。筋少という「バンド」があったことを少しでも知ってほしくて、このページを作りました。かなり長いですが、興味のある方は読んでみてくださいね。


メンバーの更に詳しいプロフィール


大槻ケンヂ Vocal、Lyrics&Songs


S41年2月6日生まれ。東京都出身。B型。82年中学の同級生同士だった内田氏と「筋肉少女帯」を結成。その後インディーズで活動後、88年6月バップからメジャーデビュー。とにかく筋少の顔ともいうべき人でした。茶髪のソバージュ、ひび割れメイク、白い手袋は記号的トレードマークになっていたほどです。面白くて喋りが上手いというハイなときと暗くて陰鬱なローなときの針が常にびよんびよんと振り切れまくっていたような気がします。文筆活動も盛んで、数多くの小説やエッセイを執筆。後期はかなり宇宙人関係や格闘技にのめりこんでいたようです(^^;)アーティスト、タレント、小説家(またはエッセイスト)、あるときは宇宙人&格闘技評論家(笑)など様々な顔を持っていました(今でもそうか)どんなときでもライヴをその巧みなMCで盛り上げてくれました。現在ソロで活動中。通称おーつきまたはおーけん。


内田雄一郎 Bass&Songs


S41年2月8日生まれ。東京都出身。A型。大槻氏とは中学の時からの親友であり盟友。常に動じず、落ち着いた(過ぎた?)ひとで、まさしく仙人のごとく何事も悟りきったお方。常にバンドの抑制剤的存在でした。その髪は天然パーマを伸ばしっぱなしというからすごい(^^;)しかしライヴでは迫力あるベースを聞かせてくれました。前はお酒嫌いだったそうですが今は結構のんべだそう;;エアガン、プラモデル、ゲーム、果ては女子プロレス(笑)と嗜好も幅広いお方。通称ユウちゃんまたはうっちー。


橘高文彦 Guiters&Songs


S40年12月27日生まれ。大阪府出身。血液型不明。高校卒業後すぐに「アルージュ」というメタルバンドでデビューするも解散。その後89年より筋少に参加。バンドの新たな世界とファンを開拓したひとです。とにかく一番メンバー中で異色なひとでした。超正統派様式美ハードロックメタルファッションやスタイル、ギタープレー。REEYAは中学2年から約10年近くこの人に熱愛を捧げていたといっても過言ではありません(^^;)本気で、本当に恋していました。しかし一方ではお酒と遅刻でという2大問題を抱えていましたおひとでもありました←とある雑誌の表紙のときに遅刻したことも;;取材における遅刻は日常でした(笑)ギターを持つと麗しのギターヒーロー、素だとなにわのいいあんちゃん(^^;)現在は爆風スランプのドラマーファンキー末吉さんらとハードロックバンド「XYZ」で活動中。通称きつたかちゃんまたはふーみん(と言われた時期もあったんです!本当です;;あたしは使ってませんでしたが;;)


本城俊章 Guiters&Songs


S39年9月10日生まれ。東京都出身。AB型。筋少のごく初期のメンバーで、様々なバンドを転々としたのち、89年再び筋少に参加。そのにこにこ明るい笑顔とアクションでライヴをばしばし盛り上げてくれた兄貴です。(一方で怪我やらなにやらも絶えなかったようですが・・・)PC関係にもかなり造詣の深いお方で、MACに関しては音楽界でも五本の指に入るのでは?という感じです。ネットを通じてご自分の近況報告を常にしてくれています。現在は音楽誌よりPC関係の雑誌に出ていることのほうが多いようです。通称おいちゃん(なぜこのあだ名なのかは本人も解らないとか;;)


太田明 Drums、Perc&Songs

S40年6月30日生まれ。東京都出身。O型。88年より筋少に参加。見かけは落ち着いたナイスなクールガイ(笑)といった感じでしたが、ある日突然魚のかぶりものをしたり、最後のほうではいきなりモヒカンにしたり、突拍子もない行動でファンを楽しませてくれました(^^;)アルバムでは美しいピアノの演奏も聞かせてくれました。私生活では猫ちゃんたちにめろめろだそうで(笑)筋少のときから他のアーティストのサポートやセッション活動を積極的に行っていました。現在もそちらのほうで頑張っておられるようです。通称(一部で)アーさん(笑)


ディスコグラフィーの更に詳しい紹介
(インディーズ時代、ベスト盤、筋少名義以外のものは省略)


●アルバム(前期半分ほどは廃盤だそうです;_;)

「仏陀L」(88.6) 記念すべきデビューアルバム。まだインディーズ時代の、洗練されていない、どす黒い怨念や情念がそのまま吐き出されています。かなりアングラ色強いかも?第1期の集大成として後年まで演奏された曲も多いです。
「SISTER STRAWBERRY」(88.12) 前期に引き続き「キノコ、アンテナ、姉さん、紫の蝶」をテーマにした世界を継承していますが少しスタイリッシュになっていると個人的には思います。このアルバムまではピアノ&キーボードの三柴江戸蔵氏がサウンドキーパーソンでした。(この直後に脱退)
「猫のテブクロ」(89.7) ギター二人が加入し、それまでのピアノ中心のサウンドから一気にギターを前に押し出したハードロックサウンドに移行した作品。実はこのアルバムまではREEYAはCDでは持ってません;;
「サーカス団パノラマ島に帰る」(89.12) 折からの爆発的なバンドブーム、おーけんのメディア出演が増え、おそらく第2期筋少の頂点とも言える作品。完全なコンセプトアルバムで、後からのメンバーの曲もここから入っています。REEYAが実は一番好きなアルバムです。
「月光蟲」(90.11) このアルバムを筋少の最高傑作と見る人も多いようです(個人的には前回のアルバムのほうが・・・^^;)確かに完成されてそつがなく、名曲となった曲も多く収録されています。
「断罪!断罪!また断罪!!」(91.7) このアルバム買って初めて「断罪」という言葉と意味を知りました(笑)独特のテンションに満ち溢れていて、ミニアルバムですが内容はフルアルバム並み(以上?)に濃いです。
「エリーゼのために」(92.5) 一人の少女(仮名(笑)エリーゼ)をテーマにした作品。ハードな曲もありますが全体的にほわんと柔らかい感じです。
「UFOと恋人」(93.4) おーけんが超常現象に傾きかけた、「ちょっと行き過ぎちゃう?」つーくらいコミック色ぶっとばしすぎたアルバム(^^;)でも泣ける曲もしっかり入ってます。
「レティクル座妄想」(94.4) 初期に回帰したかのように暗く重く、全体を通して「死者」が歌われています。それでもどこかとぼけてほっとさせるのは筋少だからでしょうか。
「ステーシーの美術」(96.3) 活動休止後に待ち焦がれられて発売したアルバム。「ステーシー」というのはおーけんの小説に出てくるキャラの名前。前回ほど暗くはなく、楽に聞けます。
「キラキラと輝くもの」(96.12) 好きな曲と「・・・」な曲がはっきり分かれたアルバムです。詞もかなり私的な要素が入ってきていてソロ色が強くなっているようです。
「最後の聖戦」(97.10) くしくもこのタイトルをいただいたアルバムが実質上最後になってしまいました・・・未だに聞くのが少し辛いアルバムです。

●シングル(こうして書いてみるとタイアップ曲多い・・・;;)

「釈迦」(88.6) 多分レコードとしての形のみだと思います。当然REEYAも持ってません;;
「元祖高木ブー伝説」(89.12) ある意味功罪的な曲です。そのイメージがどれほど強く後年つきまとったことか・・・(;_;)
「サボテンとバントライン」(90.9) 筋肉消炎ローションのCMソングでメンバーも出演。しかし一回しか見たことがないです・・・;;
「踊るダメ人間」(91.7) 落ち込んでるときに更に追い討ちをかけてくれる曲ですが不思議とすかっとした気分になるのはななぜでしょう;;
「氷の世界」(92.2) 井上陽水氏の曲のカバーですが筋少の曲といってもおかしくないくらいです。
バトル野郎〜100万人の兄貴」(92.6) ストリートファイターUのCMソング。
「暴いておやりよドルバッキー」(93.3) ドルバッキーとは世の偽善を暴く子猫の名だそう。
「君よ!俺で変われ!」(93.5) 清涼飲料水のCMソングでCMにも出演。(でも未見;;)
「蜘蛛の糸」(94.1) 進○ゼミのCMソング。おーけんも出演。これはよく見ました。
「リルカの葬列」(94.11) いまいち印象が薄い曲ですねー、すんません(誰に謝ってるんだ;;)
「トゥルー・ロマンス」(96.3) 某映画と同じ名前ですね;;死んでゾンビとなって蘇り恋人のもとへ向かうという曲。
「僕の歌を総て君にやる」(96.11) メロディアスで売れるか?と思いましたが・・・^^;;うぬぬ;;
「小さな恋のメロディー」(97.1) アニメ「EAT―MAN」のテーマ曲。
「タチムカウ〜狂い咲く人間の証明」(97.4) タイトル憶えるの少し時間かかりました;;
「221B戦記」(97.9) あの水木一郎氏が歌で、神谷明氏と宮村優子氏が語りで参加。

●ビデオ(こうして見ると活動年数の割に少ないかも・・・;;)

「筋少の大残酷」(88.7) 上記メンバーに固定する前のメンバーが出演している貴重なビデオ。まだこの時はおーけんは髪が黒くてそのまま立てています。REEYAは実はレンタルで1回しか見てません;;
「筋肉少女帯 at 武道館」(90.4) 90年2月の初の武道館ステージを収録したライヴビデオ。REEYAは実はこれが一番好きですね。バンドブーム華やかなりし頃の時代を感じさせます。
「三年殺し」(90.8) シングルビデオクリップ集。合間合間にライヴの映像(2度目の武道館)メンバーのオフショットも挿入されています。
「筋少祭りだ!90分」(92.7) 92年4月に行われたバンド結成10周年記念ライヴを収録したライヴビデオ。
「Science Fiction Double Future」(98.3) 97年12月の赤坂BLITZでのライヴ(最後のツアー)と、シングルビデオクリップ集の2本組ビデオ。ライヴのほうではカメラマンの一人がなんとおーけんのお兄様です(^^;)

筋少とともに歩いた約10年(というと少しおおげさ;;)


彼らのことを知ったのは89年。そのときあたしはまだ中学生でした。クラスの周りより少し早くバンドに興味を抱くようになり、聴く音楽もそちら方面が多くなってきたころのことでした。確か別のアーティスト目当てで買った雑誌に載っていた筋少のページになぜかいたく心ひかれまして・・・もちろんそのとき曲も何も知らなくて。その直後くらいにテレビで彼らの姿を見て・・・元来、本来はこのようなコミック入ったようなやつは好きじゃないのに・・・バンド名も変なのに(苦笑)・・・と自分に疑問を抱きつつ、気がつきゃ発売日にCD手に入れるようになってました。メンバーの中でも特にギターの橘高さんに対する熱情が今思っても不思議なくらいに燃え上がってしまって(^^;)ライヴに行きたい!!と思いつつもその時あたしが住んでいたところにはツアーでも来てくれなかったのです。雑誌やテレビで我慢しつつ、やがて高校を卒業し関西に行き、これからばしばしライヴいったる!!と思った矢先急に活動が少なくなってしまって(泣)しかしそれから少なくとも関西で行われるライヴは欠かさず行きました。普段出来ないようなかっこしてライヴ行くようになったのもこの頃でした;;とにかく生で聞いたら鳥肌立つくらい超絶な演奏、そしておーけんの「あんたそこまでやるか?」というくらいのステージパフォーマンス;;半ばお約束となっていた「今日のお酒が飲めるのはー、大槻さんのおかげですー、一気!一気!」といっておーけんが一気したり、とある曲の間奏ではおヌード(あ、ぱんつはありです;;)を披露してくれたりとか(^^;)

猫、少女、キノコ、アンテナ、姉さん、UFO、そして死者と、筋少の世界を語る上で欠かせないキーワード、おーけんのどこかへ行ってしまったようなぶっとびいい、またあるときは本当に猫に話し掛けるようなボーカル、間奏にまたがる語り、それを支える、しっかりとしたテクニックに裏付けされた演奏が織り成すサウンドはハードでヘヴィー、またあるときはリリカルでハートフル、とまさしく変幻自在。暗い曲は救いようないくらい暗く、おばかな曲はおさるになってしまうくらいおばかで(笑)CDでもライヴでも「何でもあり」に否が応でも慣れさせられちゃいましたね;;しかし一方ではそういう「おばか」的な面ばかりが取り上げられ、なかなかコミックバンド的なイメージを取り去ることが出来ませんでした。ファンもこれにはほんとに泣かされたものです・・・(;_;)

しかし、とにかくもよくここまで見かけもスタイルも音楽嗜好も違うメンバーがずっと一緒にやっていたのは客観的に見てもすごいなぁと思います。でもその個性のいいぶつかりあいが、根強いファン(あたしも)を惹きつけていたのでしょう。最後は残念な終わり方をしてしまいましたが・・・。まさしく「筋少の先に筋少はなく、筋少のあとにも筋少はない」ってやつですね。テクニックとエンターテインメントに満ち溢れた素晴らしいバンドでした。廃盤になっているCDも多いですがベスト盤からでも、興味のある方は聞いてみてください。


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