人間椅子LIVE「春と修羅」in 名古屋 ell SIZE(2008.3.7)



 さてさて、半年ぶりの椅子さんワンマンライヴとあいなりまして、今回もはるばる福岡から名古屋へ向かったわたくしであります。今回のell SIZEは初めて行く会場ですが、今までやっていたell Fits Allからすこし角に入ったところにありました。今回の整理番号は22番。うーん、2列目くらいにいければいいかも・・・。チケットとドリンク代の500円をぎゅっと握って開場を待ちます。今日のいでたちはピナスイートの黒のブラウスにメアリーマグダレンの薔薇柄スカラップワンピース、ハートEの赤のエルミールカチューシャで黒と赤を主体なイメージです。開場して中を見ると・・・よかった、わじさま側があいている!ダッシュして最前列、右から二番目のポジションをげっと。今日はどんないでたちなのかしら、とご降臨を待ちわびる自分。しかしステージが近い!手を伸ばしたら余裕で届きそうな距離。そしてわじさまのファズご一行様もよく見えます。まるで要塞みたいだなあ・・・とギター素人の自分も感心してしまいました。そしていよいよ・・・ご三方ご降臨!「真夏の夜の夢」とほぼ同じないでたち。研ちゃんはいつもの僧侶スタイル、ノブさんは白地に花柄?の和柄シャツに黒いパンツに裸足、わじさまのお着物は茶色にも灰色に見える色合い。いつものことですが、あくまでわじさま中心の盲愛レポートであり、MCや曲の順序や内容は必ずしも正確でないことをご了承くださいませ。け)研ちゃん、ノ)ノブさん、わ)わじさまです。
 さて一曲目は何かしら・・・「涅槃桜」ああ、これはやはり今回のツアーのテーマが「春」だからなのでしょうか。朗々と歌い上げるわじさまのお姿にたちまち心が桜色に染まります。続いて「桜の森の満開の下」いつもと違ってこういうヘヴィな曲からの始まりと言うのは珍しいです。わじさまがファズをぐいんぐいん踏みしめる黒い足袋の足元もまじっと見てしまいます。ちらりと見える白い足首がどきりとします。け)「名古屋のみなさんこんばんはぁ〜人間椅子でぃす。しかし最初からじじくさい曲が続きましたね」わ)「そうですね、いつもはアップテンポな曲からいくから・・・さて、今回の「春と修羅」は宮沢賢治の詩から取っています。はぎしり行き来する、俺は一人の修羅なのだ、という一節がありますが、以前修羅囃子というアルバムを出していて、自分達もこの修羅だと思っております。さて、次の曲は見える人には見える、見えない人には見えないもののことを歌った曲です」ということで「空飛ぶ円盤」この曲のわじさまの歌い方、意識して甘い感じにしているな〜と思います。ライトを浴びてきらっと光るおめめがすてき。続いては「賽の河原 」どよ〜んな空気が会場を覆います。しかし、たった3人だけでこの音を紡ぎだしているとは今更ながら信じられないであります。
 け)「エレクトリックレディランド、ell fits all、そしてこのell SIZEとどんどんキャパが小さくなっていってますね」わ)「いや、でも今日はほぼソールドらしいですよ」わじさますかさずフォロー。でも「ほぼ」なんですよね〜まあ平日だし仕方ないか。しかしこのell SIZE、ステージのサイドに鉄柵のようなディスプレイがあるのですが、自分の立っていた位置からだとそれに音がものすごく反射して、曲やMCのたびにビリビリビリ・・・という音が。わじさまも「ハウってますね〜」と言うくらいです。うう、ステージが近いのは嬉しいんですが・・・け)「エルサイズって僕のことみたいですね。僕はほんとはXLですけどね。普通のLサイズは入らないんです。よくプレゼントに服もらうけど、半分くらいは着れないんです」は〜なるほど。せっかくプレゼントした服が着られずに、ってのもなんか悲しいですねえ。ところでお二方、今回のツアーにそなえてダンロップのスニーカー(王子様いわく「ズック」)を買ったそうですがなんと二人とも色違いのお揃いだったそうです(笑)不惑を過ぎた殿方二人のおそろい・・・ぷぷぷ。値段も2900円と2980円の微妙な差で、しかもわじさまの買ったほうの靴は表示のサイズより5ミリ小さかったそうで。け)「ということはもう一人の人は5ミリ大きい靴を履いてるわけですね」わ)「大きいならよかったんですけどね〜。というわけで纏足状態であります!」靴擦れしないように気をつけてくださいませ。わ)「小学生の時、「好きな絵を描け」ということでにこにこ笑ってる太陽と空の絵を描いたら、「なんだこの絵は!太陽に顔なんてないじゃないか」と女の先生に怒られました」け)「そりゃひどいですね〜」わたくしも思います。わ)「それで僕は涙をこらえながら太陽をオレンジに塗りつぶしました」うう、幼い頃の王子様をいいこいいこしてあげたいです。わ)「太陽に顔があってもいいじゃないか、グラスに顔があってもいいじゃないか!・・・失礼」王子様のギャグがいつものとおり滑ったところで(笑)け)「ところでメガネくもってますよ。次叫ぶ曲なのにメガネくもってたら変ですからね」と言われてあわててメガネをふきふきするわじさま。確かに異様にメガネがくもっておりました。換気のせいでしょうか?続いては「夜が哭く」いつもカラオケでは貢献させていただいておる曲であります。と、ここらでわじさま羽織をぬぎぬぎ。白いひもを口にくわえてきゅっ!とたすきがけをなさいます。ああいつものことながらすてき。でもやっぱり年末の大掃除のお父さんにも見えるわ(笑)け)「次もそんな盛り上がるような曲じゃないんですけどね〜」わ)「いや、気持ちに気合をいれるぞってことで」け)「入口に僕らのポスターが貼ってありましたがあれペナントにしたいな・・・って、今ペナントっていわないか。あ、パネルね。パネルにしたいな。今度ナザレスで出そうと思ってるんだけど、物販部長どうでしょう?」と、ちょうどステージに出てきていた川端さんにアピールする研ちゃんであります。け)「僕はただベースぼんぼん弾いてるように見えるけど、ぼんぼん道も奥が深いんですよ。和嶋くんのようにきゅいい〜んとためて弾く人相手だと、普通に弾くと早くなってしまうんです」それって王子様がいっちゃいそうな顔して弾いてるときとかですか?(笑)ここらで研ちゃんのパチンコ話。パチンコは自分やらないので、いまいち面白さがわからないのですが最近は羽根物が少なくて羽根デジとかが多いそうです。北斗の拳では5レンチャンすると「YOUはSHOCK!!」が聞けるそうで、それを聞きたいがために毎日やっているそうで。け)「今度この曲コピーしましょうよ」わ)「って、その「YOUはSHOCK!」は誰がするんですか?」け)「じゃ僕がやりますよ」近いうちに聞けるかもしれませんね。ということで次は「羽根物人生」おお、レア曲であります。わじさまはダブルネックとブルースハープ装備です。研ちゃんのボーカルの間、王子様が後ろのノブさんのほうを向いて、にこっと笑いあう姿がすてき。間奏のハープ吹くところではなんか目のやり場に困りそうな悩ましい表情でああっ。この日はとみに王子様の飛び散る汗が距離的によく見えたのですが、逆光のせいであらわになった腕のうぶげの部分までよく見えます。くっきりと筋ばった手の甲や、長くて細くて綺麗な手の指・・・すっかりうっとりどっぷり、両手を胸の前に組み合わせてしまいます。わ)「さて、2月はとみにネコの盛りがついた季節でして、家の近くでも鳴き声がしていました。春が近づいたなと感じです。黒猫!」あああ〜この曲もひさしぶりっ。王子様、お美しい・・・もう目の前の愛しいおんすがたを何度「ぎゅ!」としたいと思ったことでしょう。ここで研ちゃん川端さんになにやら耳打ち。「歌詞カードある?」ああっ、もろ聞こえです研ちゃん!!わ)「あ、なんか今聞こえたね。「おなかすいた」って言ったのかな?」となんとかフォローする王子様ですが時すでにおそし(笑)「サバス・スラッシュ・サバス」サバスのメンバーのコーラスのとこでなんか間違ってたような気がするんですが(^^;)コーラスに遅れそうになってあわててる王子様がかわゆしです。研ちゃんの最後の「ブラック・サバス!!」の時王子様がぱあーっとまるでお花が開いたような笑顔になったのがこの日個人的に一番乙女スイッチのボリュームがマックスになりました。わたくしの脳内では背中に羽根がふわっと広がって見えました。この人持って帰っていいですか?妄想の湖に浸りまくるわたくし。その後サバスの「Children of the Grave」という曲のカバーへ。終わった後、研ちゃんがうう〜っと苦しげに顔をしかめております。け)「耳きーんってする・・・痛い・・・」本当につらそう。大丈夫でしょうか?わ)「曲の前に「こがねむしは金持ちだ〜」に聞こえる曲を弾きましたが、これは「Children of the Grave」の前に必ずやる「Embryo」って曲なんです。でもやっぱりこがねむしに聞こえますね」け)「トニー・アイオミはもっと早いですけどね・・・あーいたた・・・」ここで研ちゃんを元気づけるためのフードタイム。川端さんがケーキを持ってにこにこのりのりでご登場。そう、3月11日は研ちゃんの誕生日なのでそのおいわいであります。キャンドルに火がついたままのケーキをむさぼりくらう研ちゃん、バックには「stand by me」の演奏。「when the night〜」と歌いだす王子様。ああっ、これは四年前の船橋で聞いた時以来ですっ。引き続き川端さん、おはぎやその他の和菓子のパックをこんもり持って研ちゃんへ献上。このあたりでBGMが・・・この曲よく聞くんですけど題名が思い出せないっ。ちゃ〜ちゃらっちゃっちゃっちゃっちゃ〜ってわかんないですね。コミカルで軽快な感じの・・・研ちゃん、一番上のパックを開いて食べようとしたところ、中身のおはぎが床へ落ちてしまいました!!わ)「ああっ、食べ物を粗末にしては・・・」研ちゃん、いっこだけ拾って食べて、残りは川端さんが拾ってさげていました。ああっもったいない。でも落ちてもいっこ食べた研ちゃんはやさしいですね。研ちゃんのフードタイム後はお約束となった「肥満天使」CDよりも1オクターブ(多分)低かったです。できればオリジナルの音で聞きたかったな〜。研ちゃん最後のあたりで「おかわり!もっと!おかわり!」って(笑)け)「もちが手について弾きにくかった・・・」わ)「普通ロックではイエイ!とか合いの手で言うけど、「おかわり!もっと、おかわり!」っていいね、新しいね!」続いては「どっとはらい」ひたすらに王子様の素晴らしさを堪能する曲です。飛び散る汗も、汗に濡れた肌も、ライトを受けてきらきら輝くひとみも、のびやかかつ男らしい歌声も、剥き出しの体を荒々しく愛撫されるようなギターの音も・・・もうこのへんですっかり妄想の彼岸に行っているわたくしであります。陶酔してギターソロ中、あごをぐっと持ち上げた時、ひげが大分綺麗に刈り込んであるのに気がつきました。吹き出物とかなくて、ほんとに美肌だなあ・・・うらやましい限りであります。年末のイカ天の話で、ノブさんも別のバンドで出てた〜というお話。わ)「あのあたりは色々PVとかも作ってもらってて、肥満天使でも作ろうって話になったんだけど、費用が足りなくって・・・」ううっ、わびしい。自分に財力さえあれば・・・。わ)「猿のお面かぶって猿の船団とかどうでしょうか」け)「僕らがやる意味ないですよね」いつぞやのライヴでゴリラ&猿のマスクかぶってやったみたいな感じですか?(笑)け)「夜叉ヶ池のプロモで使ったデスマスクは押入れに転がってます」ちゃんと保存してはあるんですね。王子様のダブルネックでお次は「夜叉ヶ池」しかしこの曲のドラマチックな展開は本当にいつ聞いても鳥肌が立ちます。終わった後あたりから「すごーい・・・」「かっこいい!」という声が聞こえていました。「狂気山脈」この曲は修羅囃子のあたりはよく聞いたような気がしますが、最近は久しぶりかも?ここで初めてずーっと黙っていたノブさんの初MC。ステージの合間で二人が水を飲んだりチューニングをする間、以前なら喋りだしてたであろうノブさんですが、椅子さんのお水にも大分なれてきたということでしょうか。ノ)「こないだ初めて占いをしてもらって、位相学と色相学(多分・・・)のふたつで見てもらったんですが、まずひとつはレインボーカラー。これはよく言えばどんな職場でもすぐ適応できて、悪く言えば八方美人ってことだそうです」確かにあってるかも。「そしてもうひとつ、藍色のリトルコスモっていう色を持ってて、これは周りにいる病気の人や元気のない人のエネルギーを根こそぎ吸い取ってしまうんだそうです!」わ)「ノブ、普段みんなに元気あげちゃいまーす!ってMCしてるけど、あれはみんなの元気もらっちゃいまーす!」ってことだったんだね!」け)「だから車の中とかでノブに話し掛けられても返事しないんです」わ)「振り向かないもんね〜」・・・車の中でしょぼんとさびしそうなノブさんの姿が目に浮かびます(^^;)ノ)「そんなコスモパワーを持つ俺ですが、歌っちゃっていいですかー!!道程!!」ここで一気に会場のボルデージがぐおーんとアップします。研ちゃんと王子様のツインダックウォークも快調であります。王子様右腕をぐるぐるまわして「愛の言葉を数えよう」この曲でドラムのリズムに合わせて手拍子するのがほんとに楽しい。会場が一体化した感じになります。ロマンティックなのにどこかエロティックな歌詞、この両極性がたまらんのです。そのまま一気に「青森ロック大臣」アップテンポな曲が続いて最初のったりモードだったのにすっかり汗びっしょであります。「あおも〜り!」のコールで手をあげると王子様にこにこ。ステージからせり出してきたその瞬間、王子様からとんだしずくがわ、わたくしのかおにっ。ああっこれは汗かしら、それともおくちからのおんしずくかしら。どちらにしても倒れそうでした。さりげに顔に塗りつける自分(変態)どさくさまぎれにギターのボディにさわってしまいました。この曲で本編は終了。
 「アンコール!アンコール!」の声でご三方再登場。研ちゃんは白装束姿です。ういーっす!と気合を入れながらそれぞれごあいさつ。け)「和嶋くんが古いギターを持ってきたので、僕も久々にリッケンバッカーを持ってきました。あまりに使ってなかったんでヘッドの部分にくもの巣がはってました!」わ)「ギターケースの中に住んでたってことだね」一体何年くらいお眠りになっていたのでしょうか(^^;)「よしよし」とヘッドをなでなでする研ちゃん、「ガクラン忘れてすいません!蛮カラ一代記!」しえええ〜この曲はライヴ初体験であります!!王子様ブルースハープを首にふたつかけております!最初に大きいほうのハープを吹き、間奏部分で小さいハープをご使用。間奏のハープ部分はやはりセクシー。ああ、ハープになりたい・・・と思う方がきっとわたくしの他にもいたでありましょう。お次は「二十一世紀の瘋痴狂 」出だし部分で「ああっ、しまったまちがえたあっ」みたいな感じで舌をぺろっと出す王子様。らぶりんきゅーとです。「ろーりんろーりん〜」で一緒に手をくるくるさせるのが楽しいです。途中でちらっと草履片足ぬいでました。そしてご退場されるご三方。お次は「人間椅子!人間椅子!」なコールです。研ちゃん白装束、王子様はもんぺスタイルであります。このかっこになると一気に幼さがまして可愛らしくなる王子様であります。「針の山」もう問答無用の盛り上がりです。王子様がまた右側にせりあがっていらして、もんぺのおひざにさわってしまいました。もちろん背弾きも歯弾きもしまくりです。け)「次ダイナマイトやるかも〜」と言って去っていくのを聞いたらそりゃまたアンコールコールするってもんですよ(笑)またまたご登場、ノブさんは上半身裸のセミヌード!!け)「力道山みたいでいいねえ〜」ノブさんのセミヌードに触発されたのか、研ちゃん白装束の上半身をぬぎっ。セクシーな胸毛があらわになります。わ)「ああっ、なんかこう、一気にあせくさくなったなあ〜」け)「あとでノブに楽屋でチョップします」お約束どおり「ダイナマイト」ああ、なんかもう、どうにでもして、わたしはあなたのものよ状態です(わけわからん)三度目のアンコールも終わり、もうおひらき・・・かと思ったら一部で「アンコール!」の声。ええ、まさかもう・・・と思ったら奇跡が起きました、またしてもご三方再臨であります。研ちゃんは、もうどしふんいっちょになっております・・・(^^;;;)け)「もう脱ぐものないんですよね」なんかどしふんさまのサイドから黒いものが見えるんですけど(笑)け)「名古屋の皆様のご健康と、ご発展をお祈りして〜!さんさんななびょうし〜!!」とくれば「地獄風景」もう研ちゃん歌詞ほとんど「ららら〜」の仮歌でごまかしてる状態です。でもとにかく盛り上がってるのでよし!!な状態であります。地獄の・・・いや天国のゴールまでまっしぐらに駆け抜けて、今度こそほんとにラストであります。研ちゃんはノブさんに念願のチョップを食らわせておりました(笑)ステージ中心で研ちゃんのどすこーい!の四股ふみと、よいしょー!の突き押しでしめ。まるで横綱土俵入りのようです。去り際におしりのどしふんさまをぐいっと広げる研ちゃん、あぶなーい!!(^^;;;)客席からは「ありがとうー!」の声が。そんなこんなで名古屋のライヴは終わりを告げました。今回はなんといっても「蛮カラ一代記」がはじめて聞けたのと脅威のアンコール4回がすごかったです。まあ音響が悪かったのが難だったんですが。正直最初はからだがあったまらないな〜と思ってたんですが、後になって「すみません」って感じです。こんなパワフルなステージを不惑の殿方ご三方がされているとは・・・もう何回もライヴに行っているのに、そのたびごとに驚かされるから、だから椅子さんのライヴはやめられんのであります。王子様も研ちゃんもノブさんもほんとにありがとう、また明日もよろしくっと心の中で感謝を捧げたわたくしなのでありました。次回、大阪編へ続きます。


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