人間椅子LIVE「地獄と極楽」IN SHIBUYA O−West(2003.9.23)



 いやはや、四ヶ月ぶりでございます。椅子さんにお会いするのは!ああ、もう夏なんていらねえ、早くこの日がきてくれ〜と願いつつ、やっときましたこの日が!加えて、REEYAにとっては七ヶ月ぶりの東京、また都内のライヴは忘れもしない、初めて椅子さんライヴを体験した去年11月のON AIR以来です。下のAMPMに到着した瞬間、「ああ、いよいよこれからはじまるのねっ」とどきどきどき。 今回のREEYAの整理番号はなんと三番!!見た瞬間わたくしはめまいを憶えました。このくじ運のないことにかけては自他ともに認めるこのあたしが・・・開場するなり、真っ先に和嶋さん側にダッシュし、マイクスタンドのどまんまえをしかりとキープいたしました。もう誰にもこの場所はゆずらへんで〜!!とばかりに。SEで流れていた「SUMMER TIME BLUES」に、そういえば椅子倶楽部でカバーしてたなあ〜と考えつつ、思いを馳せるのはやはりかのかたのご衣裳。今までは気志団崩れだったり、白塗りの花魁だったり、それからも聞く話によってはパナウェーブ(給食当番)だったりとび職だったりダダ星人だったり、というようなコスプレの見本市のような状態であったため(いや、それも好きなんですけど・・・)「以前は着物姿が恐らく当たり前だったのね、ああ、一度でええからシンプルな着物姿がみたいなあ・・・神様、わたくしのささやかな願いをかなえてください」と数日前からお星様にお願いをしていました(ウソ)今回も椅子ライヴれぽという名の和嶋さん盲愛垂れ流し実況中継なので、そこんとこご了承くださりませ(^^;)あと、MCの内容も多少間違ってるかも・・・。
 そしていよいよ開演!「さあ、何がくるか!?もうなにが来ても俺はおどろかんぞ!どんとこい!でも着物姿がやはり見たい・・・」と様々に交じり合う思いのなか、真っ先にやってきたのは愛しのかのかた!き・・・きゃあああ!!きものだきものだ〜!!はじめてナマで見たまともな、ではなくてシンプルな和服姿に理性の糸がぷちん、と切れました。白い着物に、しましまの袴姿。若干くしゃってるのが「きっと前日までしまいこんだままだったんだな・・・」と(笑)頭は柳屋によるうそっこリーゼント。この組み合わせは8割方予想してました。「ああ、神様、あたしの願いを聞いてくださりありがとうございます!」と心で涙を流して感謝。これで髪が二十世紀当時の長さであるなら、あたしの夢は200パーセントかなえられることになるのですが・・・鈴木さんは白地に炎をあしらった、聞くところによると先のダダイスト宣言ライヴと同じ着物。マスヒロさんはサングラスに赤いシャツ。このいでたちもお似合いです。「鬼」でスタートした瞬間、ぐぐーっとくる圧力。くく・・・やはり四ヶ月ぶりのこの圧力はきついっ。でも、絶対この場所はゆずらへんで!博多から追っかけてきたもんの根性みせたる!と必死で耐える!もう、しょっぱなから和嶋さんたらにこにこにこにこ。四ヶ月間もナマの貴方を見てなかったこの心臓には少々きついものがございますっ。ああっ、見たいのに見れないじれんま・・・まさしくピンクシュガーハートアタック(ようわからん)かわりに袴からちらちらと見える足元に、「ああ、足首が細いっ、白くてつるつるで綺麗っ」とまずふぇち心を満たして(笑) 続けては「戦慄する木霊」これはREEYAが参加するライヴではやる確率が高いように思えます。ああ、かっちょいいっ。しかし後ろでずっと歌ってる男性がいて「おめえの歌聞きにきてるわけでねえ」と心でちょっと中指たてつつ(^^;)そして最初のMC。鈴木さんによると「O−Westは予約がいっぱいで、やっととったのにトイレの傷やステッカーまで前のON AIR時代と一緒だったのでがっかりしました」との事。今回ステージからはすだれがかかっていて、これは舞台監督さんの自腹によるものだそうです。椅子さんにはとてもお似合いです。しかし今回、ステージの左右にいわゆるせりあがりスペースが設けられていたのですが、これによる柵の構成上か、ステージ上のメンバーには微妙な距離で触れませんでしたな。どんなに手を伸ばしてもあたしの短い腕ではせいぜいギターのシールド、膝にかするのが精一杯・・・。しかしステージの上から振りまかれるひげづらの天使様の笑顔に極楽を感じつつ(笑)柳屋リーゼントの所以か「ジョニー!」という声を受けている白い着物の天使様、「今日は秋分の日ですが、いわゆる秋の彼岸の日で、皆さん本当はここに来てる場合じゃないんですよ!」と。すいまへん、先祖の霊より今回は貴方に会いたかったんです・・・。と、袖をめくって、細い腕がもろみえっ。瞬間、脳内で鼻血がぶっ。いきなりは心臓に悪いからやめてええ〜。続けては「暁の断頭台」これはライヴでは初体験。ヘヴィ好きの血にびんびんきます。そして鈴木さんいわく「20分前までギターソロを練習していた」という、何の曲か?そんなにレアな曲なのか?と思っていたら「賽の河原」これは2月の福岡でもしてくれたのではじめてではなかったのですが、二人ではもるコーラスがとても綺麗。「賽の河原に〜」とずずうんと終わるのがおきにです。次はREEYAの脳内嫁度数が三割アップする曲「九相図のスキャット」「ちゅっちゅる〜」に合わせて手拍子するのが楽しいんだこれが!ああ、もっと近くにきて・・・と両腕を必死で伸ばすも、触れられないもどかしさ・・・でも触れられないからこそ美しいものもあるのです(自分で何を言いたいのか既に意味不明)和嶋さん「アキマ&ネオスのアキマさんのおばあちゃんから死んだあとに電話がかかってきて、その背後では風がびゅうびゅう吹いてる音が聞こえてきたらしいです。ちょうどこんな音が・・・」という前ふりから、椅子さんにしては珍しく風の効果音がイントロに入り、「恐山」に。福岡でもうっとりさせていただきましたが、効果音と合わさるとうっとり度数が更にアップ。ドラムセットの台の鈴木さんと和嶋さん並んですわり「なんだ?またまったりMCかちら?」と思ってたら「ちゃらんっ・・・」こ、このギターの音はまさかっ?「アルンハイムの泉」まさかここで聞けるとは。もちろん初体験。足を組んで・・・でも微妙にくみきれてないとこが可愛い(笑)鈴木さんも裾から丸見えのどしふんさまがまぶしい・・・しんと水をうったように静まる場内に響く演奏。水の流れる効果音も入ってて、またしてもうっとりさせて頂きました。続くは「自然児」正直CDではあまり聞かない曲なのですが、こうしてナマで聞くと来る曲ですね。これもライヴでは初体験です。「誰をも憎みながら、誰より愛されたい」の歌詞にはずきんときます。そして再びMC。ここで鈴木さんのチューニングがかなり狂ったらしく「頭ではないですよ」と二回も断っていて。わかりましたから(笑)矢沢栄吉さんは何をいってもはまるのだという話。他のひとがいったらこのひとアタマおかしいんでないかと思われるようなことでも(和嶋さん談)「ファンが気をくれるんだ〜という永ちゃんの言葉があったんですが、皆さんもそんな気をくれませんかねえ。こう重い曲ばかりしてるとどよーんとした気がきて・・・」(鈴木さん)そういわれましても〜(^^;)「泉、山、そして自然と、いわば自然シリーズでやってみました(和嶋さん)」そ、そうだったんですかっ(またこれや)
 「死神の饗宴」福岡で聞いたぶり。じゃじゃーん、というイントロがナマで聞くとたまりまへんっ。そしてやるかなと思ってたらやはりしてくれました「少女地獄」初体験です。センチメンタルでロマンティックな歌詞をこうして実際に歌っていらっしゃるのを見て聞くときゅうんと、まるで数十年前に帰ったようなときめきを感じます。「少女に戻って〜」のあたりでは、一応元少女として、「ああ、そうなのよお・・・」とじわわんと。「楽しんでますか?」と和嶋さん。しかし本番前では、「すー、はー」とか息して、他のメンバーの緊張感をいたずらにあおるようなことは止めて欲しいですね(鈴木さん)」・・・まるで何かの怪獣が襲来してくるような・・・でもそんな貴方が好き。「あとは20分前にギターソロを練習することですね(鈴木さん)「またその話ですか(笑)(和嶋さん)」よっぽどその姿が緊張した心に毒だったんでしょう(笑)キングクリムゾンの曲にダダ星人の声をかぶせたりして、自作SEにこっているという和嶋さん。それのCDを出そうかという話になるも、原曲に著作権料をはらわねばならんということであえなく断念(笑)続いては「胎内巡り」名古屋では「今年はここで一回しかしないかも」と鈴木さんが言ってたのですが、再び聞けるとは嬉しい。しかーし!鈴木さんしょっぱなから歌詞を間違うっ!まるで思い出そうとするかのようにぶつぶつと歌詞をつぶやく鈴木さん・・・しかし後から持ち直し。よかったよかった。最後のお経のところは、名古屋では歌ってなかったのでちゃんとナマで聞けてよかったです。マスヒロさんと和嶋さんのお経、そして鈴木さんの声がかぶるとこはぞぞぞーっときました。最高。そして「大団円」これも初体験。この曲もCDで聞くよりライヴで聞くほうがしみる曲ですね。朗々とした和嶋さんのボーカルが心地いいです。「暗い日曜日」去年聞いたぶり!!ああっ、和嶋さあんっ・・・思わず抱きしめたくなるくらいに切なくなって。「暗い〜」のとこでずんっと来る圧力。ぐえっ。でも愛で乗り切るのよっ(一人でやっとれ)でもやっぱりギターソロが終わって「行かなくちゃ〜」の時、戻るの遅れてた・・・。ここで12月14日のライヴでのとある発表が。ライヴタイトルは乱歩先生の小説より「化人幻戯」「皆さん、化粧をしっかりとしてきてくださいねえ〜(鈴木さん)」「まさしく「化人幻戯」ですねっ(和嶋さん)」また女性ファンを敵に回すような発言を。「ひどーい」と言ってやりました(笑)12月はあたしはいけないのですがね・・・(泣)あうう。
 「審判の日」では間奏のところで鈴木さんと和嶋さんのかけあいコントが入ってるけどプロデューサーに消されて、でもかすかに入ってるとの事。確か「おまえは死刑だ!」「そ、そんなあっ!」「地獄に落ちろ!」「冤罪だあっ!!」だったかな。和嶋さんの声のほうがはっきり聞こえるのですが・・・えっ。わたくしの盲愛アンテナのせいですか?そ、そうかも・・・;;個人的にはコントが入ってたほうがよかったな〜。「ハーレルヤ〜」のとこをギターで本当に出してるのを聞いて感動。ああいう前ふりをしたんだからコントもして欲しかったとか思っちゃったわたくしでした。そして待ってました「天国に結ぶ恋」!もうこのあたりになるとお顔を見て恥ずかしいという心は吹っ飛び、しっかりと脳内冷蔵庫におさめんばかりにじじいっと。そしてお顔を堪能したあとは指ふぇちとしてはやはり!とギターをつまびく細くて綺麗な指をじっくり!日焼けで腕時計の部分だけ白く残った手首も、ほくろが見える胸元も・・・ああ、もう最高です、天使様・・・たとえその髪が去年より若干薄くなっていても、ひげに白いものが光っていたとしても・・・「ああああっ!!」という叫びで、もうどうにでもしてっ、好きにしてっ!!たぎる思いをぶつけるかのごとく、必死で両腕を伸ばすわたくし・・・和嶋さん側ではもうわたくし同様、ファンの方々が手を差し伸べ、溢れしたたる愛をぶつけていらっしゃりました。その愛のオーラを浴びたせいか、ますます妖艶に見えてきたみたい・・・はううっ。そして天国から一気に「地獄」!もうもみしだかれてぎゅうぎゅうのわけわからん状態。柵にがっつがっつと押し付けられるっ・・・でもこのまま地獄に落ちてもいいっ!!そして本番終了。今回は退場口が左側であったため、あっという間に去っていかれてしまいました・・・いかないでっ。うるさいくらいに和嶋さんコール。
 アンコールでは和嶋さん、スポーツ用品店で買ったというメガネバンドをして登場。よっぽど前回のダダイストライヴで飛んだのが気になったのでしょう。ううっ、メガネなしの素顔、ちょっと期待してたのに・・・まあいいや。でもって始まったのが「愛の言葉を数えよう」イントロのギターでぎゅううんとながーくひっぱり、まるでサタデーナイトフィーバーのように左腕をあげる和嶋さんにむけて、客席からもうこれでもかとピンクのハート攻撃。めっちゃくちゃ嬉しそうな和嶋さん。「わおおっ!」って、いわゆるフェイクっていうんですか?あれも多かったりして。だんだん、だだだん、ってとこでは手拍子しまくり、「愛の言葉を数えよう〜」のとこではいつものようにもう両手を差し伸べまくり。今あなたへの愛の言葉なら限りなく数えられますっ。「にほんで〜、とうきょうで〜、しぶやで〜、おーうぇすとで〜」この場所かけあいは個人的に体験してみたかったので、心で随喜の涙を流しておりました。でもってこれも実は初体験「針の山」更に強まる後ろからの圧力・・・ほとんど背の低い自分は踏み台状態。でも愛するあなたのためなら踏み台になってもいいっ・・・ここではじめて鈴木さんが来てくれまして。やはりシールドと膝しかさわれませんでした。最後のとこでは鈴木さんのマイクでお二人で歌い、ほのぼのです。でもって歯弾きも今回はやたらと長くて、ますますいけない妄想に身体が熱くなってしまいます(一人でやっとれパート2)(ひょっとして歯弾きしてたの「地獄風景」の時だったかも・・・すいません;)二番目のアンコールではなぜか和嶋さん、袴をドレスのように広げて小走りでたたたっと入場してらっしゃりました。なんでですか(笑)しかし38歳なのに、ひげなのに、柳屋なのにこげに可愛らしく見えてしまうなんて、なんて。個人的にこのお姿が一番今回印象に残ってしまったかも・・・またガクランを忘れたという鈴木さんは着物の上半身をがばーと下ろしてご登場。まるで巡業先の関取のようで(笑)鈴木さんサイドの話によると、お腹は前回よりもへっこんでいたらしいです。おやせになって何よりでございます。そして最後はやはり「地獄風景」もうわけわかりまへんっ。ぎゅうぎゅうのがっつんがっつんのへろへろ。「堕落のゴールへまっしぐら〜」ってとこでは、「まじでこのまま地獄に堕ちてもええかも・・・和嶋さんと」とおもてまいました(あああすいません)和嶋さん、退場間際に「最近ますます腹が出てきた鈴木研一〜」と言って鈴木さんのお腹をぺちぺち叩いてご退場されていかれました・・・。ああ、このときがいつも寂しいんだなあ・・・ほろり。物販ではとりあえずまだ入手してなかったライターを購入。かのかたの自筆かと思われる告知ポスターを「あれが欲しいとか言ったらやはりだめだよなあ・・・」と、小心者な自分は言い出せないままに(^^;)足ががっくんがくんになりながらもO−Westを出たのでございました。ホテルに戻ってみたら、右ひざにぼっこりと内出血した赤黒い大きなあざ、胸元もひじも痛いっ・・・でもこれぞいわば身体に残る愛の交歓の証(ああっ自分でいってて恥ずかしい)そういえば今回はマスヒロさんの曲がなかったなあ。さっさと退場して、二人とのかけあいもなく「ん?」て感じではありましたが。タイトルとおり、ひげの天使様に極楽へと連れていってもらいました。ありがたやありがたや(両手をすりすり)さてさて、次は大阪と名古屋でございます。またどのような地獄と極楽を見せてくださるのでしょうか。



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