○準備・情報収集

よし!今年はノルウェーへ決め、情報を集め始めたものの山に関する物はそうたくさんはありませんでした。
まずは、基本となるガイドブックを1冊買いました。「地球の歩き方・北欧」です。
北欧のガイドブックはメジャーなものは3冊。その中でも、「地球の歩き方・北欧」が一番使いやすいと思いました。私と同じくそう思う人は、多かったらしくノルウェーで会う団体も個人も日本人観光客のほぼ全てがこの本を携えていました。

私たちは、日本人のバイブルと名付けました。
当然のことですが、東洋人を見かけると言動、服装、持ち物で国籍は分かるのですが、「日本の人かな、それとも、コリアン?チャイニーズ?」と思う時もあります。
そんなとき、バイブルを持っているのが日本人!と言うわけです。

私もそのひとりなので、大きなことは言えませんが、みんなが同じガイドブックを持ち、ガイドブックに紹介されている観光スポットに出かけ、ガイドブックに紹介されているホテルに泊まり、ガイドブックに紹介されているレストランで食事をし、ガイドブックに紹介されているお店で、ガイドブックに紹介されているおすすめのおみやげ物を買い、…は、やはり異常です。オスロ市内観光では、おすすめのコースなるものと、そのおよその時間まで書かれていたので、同じようなコースをたどる日本の方と何度も顔を合わせることとなってしまいました。(と、いうことは、何のことはない、異常を嫌っている自分も異常なのですが…)

これでは、いけない「脱、異常!」「脱、ガイドブック!」です。

ガイドブックはノルウェーに行くためのおよそのアウトラインを知るために使い、他に情報を集めることにしました。

私たちの目的はノルウェーの山旅ですから、山に関する情報が欲しかったのです。
これに関しては、日本語で書かれたガイドブックはありません。

「脱、ガイドブック!」せざるを得なかったこともあります。

今までにも、何度か海外を個人で旅行し、ヨーロッパアルプス(「ヨーロッパアルプストレッキング紀行」のページへも何度か尋ねました。
ガイドブック等で事前に情報収集が出来なかった所へも出かけましたが。
それでも、出発前に、本やネットで個人の旅行記を始めたくさんのことを調べていくことが出来ました。

今回も本を探しましたが、ノルウェーのハイキング・トレッキングコースを紹介しているものはありませんでした。一冊だけ「海外トレッキングベスト50コース」(山と渓谷社)にノルウェーのトレッキングコースが一つだけ紹介されていました。ベッセゲン(Besseggen)尾根のコースです。でも、ここへ行くにはどういったらよいのか、この本には、「冬季オリンピックの開催地、リレハンメルの北、北欧最大の山岳地帯であるヨーテンハイメン国立公園(Jotunheinmen)にあるコース。首都オスロから陸路で51号線を北上、約4時間でヨーテンハイメン国立公園の東側の入り口、イェンデ湖(Gjende)に面するイェンデスハイム(Gjendesheim)がトレッキングコースのスタート地点との記述しかありませんでした。

首都のオスロと冬季オリンピックの開催されたリレハンメルは知っていましたが、他は初めて聞く地名ばかりでした。

昨年秋頃の「雑誌・山と渓谷」にノルウェートレッキングを紹介した記事が掲載されていて、それも参考になりました。

ネット検索で情報を探しますが、なかなか、思うようなものにヒットしませんでした。
出発近くなるまでは、仕事も忙しく、真剣に何とかなると考えて、真剣に情報収集にあたらなかった、ということもあります。
また、ノルウェー語が分からず、地名の正式なスペルが分からなかったので、有力情報にヒットしなかったのです。

オスロまでの往復航空券は早めに手に入れてはあったのです。

出発近くなり、いよいよ、どこへどうやっで行けばよいのか真剣になり始めた頃。
北欧トレッキングで検索すると、西遊旅行社のツアー「田部井純子さんと行くノルウェートレッキングの旅」というものがありました。

このツアーのコースも参考になりました。コースは分かったのですが、地名が片仮名表記で、正式なスペルが分からずに困りました。片仮名表記でも地名を検索していくうちに、地名の正しいスペルが分かり、ノルウェー語版や英語版の有力情報にヒットしてきました。

ノルウェー語のページは読めるわけでもなく、英語版のページで情報を得ることが出来ました。
ノルウェー語は、英語とドイツ語とロシア語を交ぜたような言葉の感じで、ノルウェーのほとんどの方が英語でも読み書きに不自由しないようなのです。

実際ノルウェーの方に聞いた話では、英語に不自由しないのはノルウェー語は英語とよく似ているからなのだそうです。

ノルウェー山岳協会(DNT)のページも役に立ちました。
パンフレットがPDFファイルで添付されていたのでダウンロードしました。

あれこれ山の情報を集め始めて、山岳協会のパンフレットに紹介されている協会主催のガイドツアーに参加するのがいいだろうと、その予定でいたのですが、定員一杯で参加することが出来ませんでした。山岳協会にメールでいくつかの質問もしてみました。丁寧にお返事もしていただきました。

有力な山の情報が得られたのは、出発間近。
とにかく、オスロに行き、翌日はオスロに滞在して、現地で情報を集め、山を始めその後の旅行日程を立てることにしよう。
オスロでは、何はさておきノルウェー山岳協会(DNT)をたずね、地図を買ったりコースについてアドバイスをもらおうと、ノルウェーに旅立ったのです。

結局、山に関しては、山岳協会のガイドコースに似通ったコースを行くことにしました。このコースは、田部井さんチームのツアーコースをほぼ逆に行くコースでもあり、田部井さんチームとはどこかですれ違うことになるかもしれないな。同じ山小屋に宿泊することになるかもしれないな、と思っていました。田部井さんチームとは、イェンデスハイム(Gjendesheim)小屋で一緒になり、ベッセゲン(Besseggen)尾根 トレッキングのコース途中で、すれ違うことになったのでした。

始まりは、NHKBS北欧トレッキング紀行(2001年放送)でした。=番組内で渡辺美里さんが登頂したノルウェーにある北欧最高峰の山の名前すら間近までよく分からずにいたのでしたが、最高峰はガルホッピンゲン(Galdhopiggen 2469m)。第二位はグリッターチン(Glittertind 2464m)。この二峰があるのがヨーテンハイメン国立公園(Jotunheinmen)です。ここは、日本でいう北アルプスや南アルプスに匹敵する山域です。日本を初めて訪れた外国の人が、北岳や槍ヶ岳の名前も場所も東京からの行き方も知らずに、あわよくば、最高峰と第二峰に登頂してしまおうという勢いで、行ったようなものだったのです。

ノルウェー山岳協会(DNT)(以下DNT)


 オスロ市内大聖堂の近くに事務所がありました。私たちは、オスロで最初にここを訪れ、地図を買ったりコースについてアドバイスを受けたりしました。DNT会員になると山小屋宿泊が割引になるので、会員にもなりました。DNTは、山小屋の運営や登山道の整備しており、登山道はしっかりとした赤いTの文字でマーキングされていた。
DNT年会費445NOK
1NKR≒20円

心強い登山道上赤いTマーク

   

 
DNTの山小屋の食事ではお皿にもTマーク