ノルウェーの山小屋

私たちは今回3カ所の山小屋に宿泊しましたが、どこも「山小屋」と呼ぶのは似合わないくらい設備の整ったものでした。

DNTのホームページのよると小屋は4つのカテゴリーに分かれている用でした。
これによると、私たちが宿泊したところは、Staffed lodges にあたるようです。

The cabins vary from two-bunk cabins to the large staffed mountain lodges that have room for up to 200 people.

We divide our mountain cabins into three categories:

  • Staffed lodges
    A total number of 43 lodges are staffed and have a service of meals and accmodation in rooms with 2, 4 or more beds. Lodges have simple but good facilities including electricity, a drying room and WC in the corridor or outdoors. Most lodges offer showers, a few have a sauna.
  • Self-service (provisioned) cabins
    Smaller cabin, generally sleeping 5 to 25, often with an extra "safety cabin" providing some extra space. The cabins are unstaffed and are often locked with our standard key. It contains plentiful supplies of tinned and freeze dried dinners, crisp bread, spreads etc. The cabins are equipped with blankets or duvets, but use of your own  sheet or down sleeping bag is mandatory. There is a fully-equipped kitchen with crockery, cutlery and firewood. In high season the most frequent cabins often have a warden.
  • Unprovisioned cabins (185)
    Like the self-service cabins, except witn no food.
The DNT Key
Many of DNTs unstaffed cabins are locked with the DNT key which members can buy or hire from the local association or a staffed lodge. The DNT head office in Oslo can also post a key to overseas members.
(上記DNTのホームページの記述より)



設備が整っているのは、今回宿泊した小屋が、いずれも車でのアクセスが可能な場所にあったからだと思います。
車でのアクセスが出来ない場所の小屋は、違うのだろうなとも思いました。

設備のいい山小屋を宿泊しながらの縦走コースは、誰でも歩くことの出来るコースなのだと思います。
そうでない所は、それなりの装備をして行かなくてはならないコースであるのでしょう。

日本では、稜線上に建てられた小屋、水や食料の確保が難しい場所に建てられた小屋、物資を運搬にヘリコプターを利用している小屋とたくさんの小屋があります。
私たちにとっては、それはありがたいことです。
けれども、もしかしたら、便利な小屋があるから、技術や体力が伴わなくても、いろいろなコースに行くことが出来てしまうのかもしれないな、
山小屋がなかったら、高山はそれなりの装備で技術や体力のあるものだけに許された場所だったのかもしれないな、
というようなことも考えさせられました。

今回の4泊5日では、このような設備の整った小屋に宿泊して歩きましたが、コース上には、道標とコースを示す赤いTマーク以外、いっさいの人の手の入ったものは見られないところがほとんどでした。(釣りのための小屋、吊り橋もありましたが)小屋を出発すると、とにかく次の小屋まで歩かないと途中には何もない。水場もトイレもない。

水に関しては、どこでも水場でした。
氷河や万年雪から流れ出る水は、どこを飲んでも大丈夫で、おいしかったです。
ですから、一日のコースが長くなっても、皆さん水はたくさん持って歩かないようです。
とりあえず飲む分500mlくらいとポットに入れた暖かいものくらいのようでした。あとは、どこの水も汲んで飲んでいました。

お湯はどこの小屋でも有料で買うことが出来ます。
お湯の他にコーヒー、紅茶、ホットチョコレートなどを頼むことも出来ます。
コーヒーはブラック、砂糖入り、ミルク砂糖入りなどとリクエストすることが出来ました。
紅茶も同様に砂糖入り、レモン入りなどと。

町のスーパーでも水を売っているのを余り見かけないくらいでした。
他にヨーロッパアルプスを訪れたときには、どこのスーパーでも水の売り場はかなりの場所を占めている気がしました。

水の確保が容易なので、いろいろな場所でテント泊している人も見かけました。
危害を加える動物の心配もなく、水の確保も心配ない、それにノルウェーは高緯度に位置していますから、
夏は、日が長く、暗闇の時間が短いこともいいのでしょう。
コース上で出会った小学生くらいのお子さんと二人で歩いていたお父さんに
途中には小屋はないので、当然、私たちが向かう小屋から来て、私たちが後にした小屋へ向かうのだろう、
小さい子どもが長い道のりを歩くのは大変だろうな、それとも、山を歩き慣れた健脚な子なのだろうかと思い、
「今日は、どこから来たのですか?今日はどこまで行って泊まるのですか?」
と尋ねると、
「私たちは、テント泊なので、どこでも都合のいいところで泊まるのですよ。」
という答えが返ってきました。
なるほどです。
けれども、虫には用心。
DNTのパンフレットにも虫除けは必携と書かれていました。
水の多い、特に湖や湿地の近くは、場所や時期によって虫の襲来を受けることもあるようなのでそれには用心です。
あとは、寒さ。
夏とはいえ、かなり冷え込むことがあります。
また、雨も多いところで、冷え込む思わぬ雪となってしまうこともあるようです。

スピターストゥーレン(Spiterstulen)小屋

スピターストゥーレン(Spiterstulen)小屋全景


スピターストゥーレン(Spiterstulen)小屋私たちが宿泊した部屋


レセプション


 
ラウンジ・暖炉もありました。

 

(夕食メニュー
スープ、サラダ、
メイン・ローストビーフ、付け合わせの野菜、ハッシュドポテト
デザート・いちごシャーベット、コーヒーor紅茶)

小屋での朝食

ホテルでも小屋でも基本的には同じようでした。
バイキング方式で、好きなものを好きなだけ取っていただきます。
小屋では、昼食用のサンドイッチもこの時に作ります。
ランチパック用にサンドイッチの間に挟むパラフィン紙やビニル袋、紙袋が備えてありみんな思い思いに自分の好きなサンドイッチを作っていました。
チーズは、いくつかの種類が固まりで置いてあって、チーズカッターを使って自分でスライスします。
これが、最初難しく、ぐっと、押さえるように力を入れて手前に引かないとうまくスライス出来ないのです。

 

 




グリッターハイム小屋(Glitterheim)

 
グリッターハイム小屋(Glitterheim)全景

 
夕食メニュー・スープ(マッシュルームのスープ)
        メイン・ビーフストロガノフ?
        デザート・コーヒー


グリッターハイム小屋(Glitterheim)の素敵なラウンジ


グリッターハイム小屋(Glitterheim)での朝食

イェンデスハイム小屋(Gjendesheim )

 
夕食メニュー・スープ
        メイン(肉団子・パテ・野菜)自分で好きなだけ盛りつけていただく
        デザート(チョコレートムースorクリームチーズタルト)
        コーヒー