8月14日(木)

マクニャーガ・ベルベデーレ(Belvedere)1907m〜ザンボーニ小屋(Rif. Zmooni)2065mハイキング

 チェッポモリー→(バス)→マクニーャガ・ペッチェット(Macugnaga Pecetto) →(チェアリフト)→Alpe Burchi →(チェアリフト)→ ベルベデーレ(Belvedere)1907m →ザンボーニヒュッテ(Rif. Zmooni)→ Lago Effimero →ザンボーニヒュッテ→(チェアリフト)→Alpe Burchi →(チェアリフト)→ マクニーャガ・ペッチェット →マクニーャガ・スタッファ

この日は、マクニャーガで、モンテローザを眺めながらのハイキング。
チェッポモリーのホテルに荷物を預け、翌々日の昼頃取りに戻り、そのあとミラノに向けて発つことを告げて出発!
一泊分の荷物の身軽なザックひとつで。

お天気は、一日前の夕方からちょっと心配になってきていたが、朝になってもすっきりとした晴れにはならなかった。
お目当てのモンテローザは、山頂付近を雲が隠していた。

この日目指す、ザンボーニ小屋は、モンテローザを真下に眺める抜群のロケーションにある。
マクニャーガの一番奥、ペチェット(インフォメーションのあるマクニャーガ・スタッファからは2q離れている。)から、チェアリフトを二回乗り継いで、ベルベデーレに行く。ここが、歩き始めとなる。少し歩いて、ベルベデーレ氷河の上のモレーンに出る。モレーン上のガレ場を行き、最後は、草原の中を進む。
モンテローザは、雲にその山頂部を隠したままだった。

初めの予定では、ザンボーニ小屋までのつもりだったけれど、
この先に、湖があるというのでそこまで行ってみることにした。
ザンボーニ小屋から、気持ちのいい草原の中の道を行き、最後は、ガレ場を登って、Lago Effimero着。モンテローザ山群が目の前に迫っている。


Lago Effimero

帰りは、モレーン上の道をザンボーニ小屋まで戻り、来た道をチェアリフト乗り場のベルベデーレに戻った。
この時点でお天気がいよいよあやしくなってきた。
チェアリフト乗り場のベルベデーレに着くと同時くらいに、とうとう大粒の雨が落ちてきてしまった。

リフト乗り場のレストランで、雨宿りをして、おさまった頃合いを見計らって、下におり、ペチェットから、マクニャーガの中心スタッファまで歩いて戻った。
下に降りると、雨は止み、日も差して暑いくらいのいいお天気になっていた。

レストランでランチをして、いよいよ、宿泊するモロ峠・モンテ・モロ・オベルト小屋へ。



モロ峠モンテ・モロ(Monte Moro)・オベルト小屋(Rif. G.Oberto)へ


マクニーャガ・スタッファ→(ロープウェー)→アルペ・ビル (Alpe Bil)1700m →(ロープウェー)→ モンテ・モロ(Monte Moro)2810m→オベルト小屋(Rif. G.Oberto)
 マクニャーガ・モンテ・モロ(Monte Moro)・オベルト小屋(Rif. G.Oberto)泊


モロ峠・モンテ・モロへは、スタッファからアルベ・ビルでロープウェーを乗り継いで行く。
モンテ・モロで宿泊するのだから、ロープウェーの最終便に近い時間に上がるつもりだった。少し早めにロープウェー乗り場に行くと、前の日、インフォメーションの人が教えてくれた最終便の時間よりも、早い時間が最終だった。ゆっくり来ていたら、上に行けずに宿無しになるところだった。

ロープウェーの終点モンテ・モロ(2810m)は、もちろん森林限界を超えた、岩だらけの場所。
ここから、モンテ・ローザ山群までは、南西に10q強。
モンテ・ローザは大きな山塊で、4つのピークから成る。ニフェッティ(シグナル・クッペ、4559m)、ツムシュタイン(4563m)、最高点ドゥフール・シュッピッツェ(4634m)、ノルトエント(4609m)。けれど、この日、4つのピークは確認できなかった。(残念!)

前の日、インフォメーションの人は、
「オベルト小屋は、ロープウェーの終点から近いから、スーツケースを持っていっても大丈夫、行かれるわよ。」と言ったけっれど、
とんでもない!
それこそ、5分くらいだとはいってもガレた道を下って行くので、とてもスーツケースを持ってなど行くことは出来ない。

宿泊場所のオベルト小屋到着。
辺りは、しーんとしている。宿泊棟とレストランのある建物の二つに分かれていた。
レストランのある建物で受付。
一泊二食付きで42ユーロ(イタリアの山岳会員は35ユーロ)。
宿泊棟は、2段ベッドが15くらい並ぶ大部屋と2段ベッドが1台ずつの個室が2部屋。
私たちは個室。ベッドには、毛布が2枚ずつと枕。
大部屋には、電灯があるが、個室にはない。9時過ぎまでは明るいが、役に立つこともあるかもしれないと思い、持ってきていたヘッドランプはチェッポモリーのホテルに預けたスーツケースに入れたままだ。
せっかく持ってきたのに、肝心なときに置いてきてしまうなんて!
この日の宿泊者は、私たち二人と、ドイツ語で話していた中年の御夫婦らしきカップルと若いイタリア人カップルの6人だけ。
若いイタリア人カップルは、食事は付けずに自炊していた。

夕食は、野菜サラダ(新鮮なトマトとレタスがたっぷり)、スープ(野菜たっぷりのミネストローネスープをお変わり自由のポットサービスで)orパスタ(ミートソーススパゲッティ、量たっぷり)、メインにポークロースソテー&付け合わせのズッキーニ等の野菜炒めがたっぷり、パン、デザートにフルーツカクテル(缶詰の)。量も質も十分満足。ワイン(ヴィーノ・ロッソつまりレッドワイン)を取って立派なディナー。

食事のあともしばらくレストランの窓から暮れていく山々を見ながら時間を過ごした。
明朝は、小屋から少し登ったところ、スイスとの国境稜線上にあるモロ峠で御来光を見る。

ヘッドランプも忘れてしまい、暗くなってからは、部屋ですることもない。出来ることもない。眠るしかない。
旅も半分の日程を終え、時差もボケも解消して体がこちらの時間に合ってきた。毎日睡眠時間もたっぷりなので、早い時間には眠れそうもない。けれど、暗くなってベッドに横になっていると寝てしまいそうなので、あとは、おしゃべりしかない。大部屋では他に人に迷惑をかけるので、喋っているわけにはいかないが、幸い個室なので大丈夫だ。
「何か、おもしろい話しよう。」
私の提案で、相棒が話し始めてくれた。途中まで聞いていたのだが、そのまま眠ってしまった。
2段ベッドの上と下なので相手が眠ってしまったのかどうかは、すぐには分からない。
私が、眠ってしまったにもかかわらず、相棒はおもしろい話をしばらく話し続けてくれたらしい。
話をしていても私の反応がないのは変だ、と、途中で思い、私が眠ってしまったことが分かったらしい。
もちろん、この話は次の日になって聞いた。
(喋っていないと寝てしまうわけで、聞いているだけは寝てしまった!
おしゃべりにも相づちが必要なのです。会話というものは、一方通行ではだめなのです。)

このことは、あとで、この旅の笑い話のひとつになったが、
寝ちゃって、ごめんなさ〜い。