8月15日(金)祝日
聖母被昇天祭(Ferragosto)
モロ峠(2985m)で 御来光
オベルト小屋(Rif. G.Oberto)〜マクニーャガ・スタッファ〜
チェッポモリー
オベルト小屋→ モンテ・モロ(Monte Moro)→(ロープウェー)→
アルペ・ビル
→(ロープウェー)→マクニーャガ・スタッファ
マクニーャガ・チェッポモリーからミラノへ移動
マクニーャガ・スタッファ→(バス)→チェッポモリー→(バス)→
ドモドッソラ駅(Domodossola)→(列車)→ミラノ中央駅
ミラノ、ホテル・フローラ(Hotel Flora)泊@
モロ峠(2985m)での御来光
モロ峠は、モンテローザを一望できるところ。マクニャーガに来たら朝一番に訪ねたいところ
で、ある。
朝一番というと、「御来光」
山に行っても楽しみのひとつは、山頂からの御来光だ。
この旅で山小屋に泊まり、御来光を見られるのは、この日だけだ。収めようとする
この日モロ峠近くのオベルト小屋にいるのは、私たちを含めて8人だけ。
全員が御来光を見にでかけたとしても8人だけ。
日本で山に行くと、居合わせた人のほとんどが御来光の時間に合わせて御来光の見える場所に出るので、いいポイントでは場所取り争いさえ起きる。
御来光をいいアングルで写真に収めたい人は、自分が選んだ場所に早くから三脚を構える。
小屋では、早くから起き出した人の達の出発で騒動となる。
「うるさ〜い!」
前の日から、お天気は心配だったが、
朝、宿泊している部屋の窓から外を見ると、雲が切れているようなので、御来光を見に、モロ峠に登ることにした。
オベルト小屋からモロ峠までは、10分くらい。岩の道を登る。
この時間登っているのは、私たちだけ。
辺りには、人気は全くない。
稜線上のモロ峠は、イタリア・スイスの国境で「雪のマリア像」が立っている。
(かなり大きな像で、キンキラ金色)
私たちは、この「雪のマリア像」様の足元で御来光を待つことにした。
御来光を待っているのは私たちだけ。
6時45分頃。
御来光!
アルプスの山々の中、イタリアとスイスの国境をまたいで、ふたりだけで御来光!
日の出を気持ちを込めて見るのは、どうも日本人的なことのようだ。
欧米の人は、そうでもないらしい。
モロ峠のスイス側サース谷には、マットマルクのダム湖と、氷河をまとったサースの高峰が見渡せる。スイス側に谷を下って行くハイカー・登山者も多く、ダムからポストバスでブリークに出ること出来る。
小屋で朝食。空に雲は多かったが御来光を見ることは出来たが、そのあと、雲が広がり雨も落ちてきた。
モンテローザ山群はとうとう最後まで、その4つの山頂部を見せてくれなかった。
ロープウェーの始発を待ち、雨が、弱い時間を見計らって、マクニャーガ・スタッファへ下った。
下に下りると、雨は上がり日も差してきた。下も朝のうちあめが降ったようだった。
聖母・被昇天祭(Ferragosto)とバスの時刻
山小屋からマクニャーガ・スタッファへ下って分かったのだけれど、この日は聖母・被昇天祭(Ferragosto)の祝日だった。
この日の私たちの予定は、チェッポモリーに戻り、預けている荷物を受け取り、さらにバスでドモドッソラ、列車でミラノへ移動。
チェッポモリーに行くバスまで時間があるので、教会で行われている祝日の行事(ミサ?)に私たちも参加した。
バスの時間になったので、バス停に行った。
祝日の行事から帰る人の車で道路はごった返していた。警官も出て交通整理。
教会でのミサが終わり、行列が練り歩いたため、しばらく道路が通行止めになっていたためらしかった。
バスの時間が来てもバスが来ない。
一時的渋滞のため遅れているのだろうと、思っていた。
それにしても、なかなか来ない。
「私たちの予定は、チェッポモリーに戻り、預けている荷物を受け取り、さらにバスでドモドッソラ、列車でミラノへ移動」だ。
チェッポモリーで、預けていた荷物を受け取るだけでなく、ミラノに行くために荷物の整理もしたい、昨夜は山小屋泊まりでシャワーを浴びることが出来なかったので着替えもしたい、それに、荷物整理と着替えをするだけでは一晩お世話になり一日荷物まで預かってもらったチェッポモリーのホテルで、ランチくらいしたい。
ここの、ピザはおいしそうだったし。
チェッポモリーに戻って、ドモドッソラまでの次のバスの時間までは約1時間しかない。
だから、チェッポモリー行きのバスが遅れては困るのだ。
ここで、私たちもおかしいことに気が付いた。
祝日
ということは、バスの時間が平日とは違うのかもしれない!
そう言えば、バス停でバスを待っているのは私たちだけではないか!
時刻表をよく見ると、どうやら、そのようらしい。
平日のみ運行、学校があるときのみ運行、休日のみ運行、全ての日運行、とイタリア語での略語表示がある。
また、やってしまった!
宿泊場所のことや何やであれこれ、何度もいろいろなことを聞いたインフォメーションの人に確かめるのは、ちょっと恥ずかしかったので、
交通整理のお巡りさんに聞いてみた。
英語でだいたい通じ、
彼も、英語で「今日、バスは祝日ダイヤだから、これとこれは運行しない。これとこれが運行。」と言ってくれたが、
彼は、「僕は、英語が話せないから、インフォメーションに行って、確認して。」と付け加えて言った。
インフォメーションに行って、確かめると、はたしてその通り。
スタッファ11:42発、チェッポモリー12:00着のバスは、祝日のため運休。このバスに乗って、私たちは、チェッポモリー13:11発、ドモドッソラ14:17着。ドモドッソラ15:21発ICで16:50ミラノ着。ミラノ到着後、ミラノでの宿泊先を決めるつもりだった。(ドモドッソラ発14:53、ミラノ着
16:51のIRもあるが、ミラノからドモドッソラに来たときのIRで、暑くてうるさい思いをしたので、…)
バスの祝日ダイヤのため、スタッファ12:53発、チェッポモリー13:11着。荷物整理・着替え・ランチ。(次のバスまでたっぷりと時間がある)
チェッポモリー16:27発、ドモドッソラ17:30着。ドモドッソラ17:54発ECで19:25ミラノ着。と予定を変更せざるをえなかった。
チェッポモリーに着くと泊まったホテルのレストランは、大混雑。
祝日のランチしに来た人たちらしい。
大人数のグループ、大家族。
あの晩、石焼き釜でピザを焼いていた宿の若主人は、白衣を着ていない。
ここのレストランでは、ピザは夜だけなのだそうだ。おいしそうだったピザを食べようと思っていた私たちはがっかり。
ランチをして、荷物整理して、着替えをしても、次のバスの時間まで2時間ある。
ホテルの前のベンチで、例の教会の鐘の鳴るのをまた、何回か聞いて、時間を過ごした。
ミラノ到着が遅くなってしまうので、ミラノでのホテルの目星とそこまでの道順をガイドブックで考えておいた。
チェッポモリー16:27発、ドモドッソラ17:30着。ドモドッソラ17:54発ECに乗り込むまでは順調。
ドモドッソラからミラノまでの切符は往復買ってある。
(ただ、1枚は帰り用の切符に刻印してしまっている。これは、車掌が検札に来たときに訳を話さなくてはならないだろう。往復の切符4枚全部見せて話すつもりでいた。)
車掌が来た。
刻印のことを話そうとすると、
そのことは、お咎めなしで、他のことを言う。
「ええっ〜、また、何だって言うの?」
私たちが、乗った列車は、EC。行きに乗ったIR(ローカル列車)とも、行きと帰りに乗るはずで乗れなかったIC(主要都市間を結ぶ急行列車)とも違う。
ECは、ユーロシティ(Eurocity)、ヨーロッパの各都市を結ぶ国際列車だ。
乗り込んだときに、車両の車内のきれいさ、乗り心地の良さ、もちろん冷房付き、車内販売有りで、
私たちは、うかれたのだった。
「同じ料金ならば、こっちがいいよね。たまたまだけれどこの列車に当たって良かったよね。来るときは、これまた、たまたま、IR(ローカル列車)に当たってしまって、大変だったよね。」
などど、また、周りの乗客には日本語が分かる人がいないことをいいことに、話していたのだった。
ECの車掌に言われたのは、
「この列車は特別だから、追加料金が必要だ。」と言うことなのだ。
(この時の車掌さんは、物腰が穏やかで、訳の分からない異国の旅人に対しての対し方をよーく心得ているようだった。さすがは、国際列車の車掌さん。英語も聞き取りやすかった。)私たちは素直に特急料金ひとり7.46ユーロを支払った。
それで、こんなに、車両・車内がきれいで、乗り心地が良くて、冷房付きで、車内販売も有りるのね。納得!
特急料金支払って、IRと同じに暑くてうるさいではねえ…。
ECの乗り心地を満喫して、ミラノ着。
アルプスのハイキングはここで終了。
ミラノでの観光だ!
ミラノでの宿探し
ミラノでの宿泊先は、ガイドブックでホテルを2〜3軒目星を付けて置いたので、直接そのホテルに行った。
ガイドブックの読者割引も使えるところだ。
フロントでそう交渉すると、「OK」と言う。
そして、なんと50%giveと言う。50%引き、半額!
この時期ミラノは、バカンスシーズンで、町の人はほとんど海山のリゾート地に出かけていて、町は閑散としているのだ。
町にウロウロしているのは、日本人を含む観光客ばかり。お店も観光客相手のところは、開いているが、主な店は、シャッターを下ろしている。8月いっぱいお休みのお店も多い。
それで、この時期のミラノのホテルは、ロープライスの時期。
滞在を決めたホテルは、
ホテル・フローラ(Hotel Flora)一泊朝食付きでツインルーム一部屋75ユーロ。中央駅から徒歩2〜3分。トイレ・シャワー付き(バスタブなし)、テレビ、エアコン、電話、冷蔵庫有り。
またまた、長い一日だった。