セルヴァ→ファルツァレーゴ峠→コルティナダンペツォ
(ラガツォイ一周トレッキング)


4日間滞在したセルバを後に、ドロミテ東部の中心コルティナダンペッツォに宿を移して、ドロミテ後半の旅を楽しむことにした。


ドロミテでの移動はバスになる。路線バスは頻繁ある、と、言うほどではないが、時刻表を見て計画しさえすれば、移動するのにそれほど不便ではない。が、地域ごとにバス会社が違っていて、時刻表もその地域のインフォメーションに行かないと手に入らなかったり、料金支払いの方法が違ったりと、不便なことも多い。

ドロミテ西部にあるセルバから東部にあるコルティナダンペッツォへの移動がそうだった。
セルバからコルティナダンペッツォまで直通のバス路線はない。西部地域を中心に運行しているSAD社のバスは、ファルツァレーゴ峠まで、そこからコルティナダンペッツォまでは東部地域を運行しているドロミテバスに乗り換えていく。
セルバでは、ファルツァレーゴ峠からコルティナダンペッツォまでのドロミテバスの時刻は、分からない。
一日に何本かは運行しているようなので、とにかくファルツァレーゴ峠(Passo di Falzarego 2105m)まで行ってみる。

ファルツァレーゴ峠に着いて、バス時刻表で夕方にコルティナダンペッツォに移動できるバスがあることを確認し、大きな荷物を峠にあるおみやげ物の店に預かってもらい、ラガツォイ一(Lagazuoi)周トレッキングすることにした。
移動のこの日はこの上ないいいお天気。


ラガツォイ一周トレッキング

前日見られなかったマルモラーダは、ここファルツァレーゴ峠(2105m)から、よく見えた。
ロープウェーでラガツォイ(ひとり片道 Li.14000)に上がる。
ラガツォイ山群が、どーんとそびえ立って迫ってきます。
ロープウェー頂上駅のある小屋から、少し下ると、岩の壁にいくつか穴が空いているのが見える。
これは、戦争の要塞の後だという、穴の中には中に入って見ることができる物もあった。

ラガツォイ・グランデの麓辺りまで下っていくと分岐点がある。
ラガツォイを一周するコースなので、どこかでこのそびえ立つ岩山のラガツォイを越えなければならないのだが、…
見ると、そのそびえ立つ岩山のラガツォイをトラバースするように道が付けられていて、人が歩いている。地図で確認するとその道は、岩山の大きな岩の部分を越えたりして、岩と岩の隙間に登り岩を越えるようについている。あんなところは登れない、きっとあそこは岩登りするクライマー達が使う道に違いない。岩にアタックするクライマーも大勢いる。もう少し先に行って、ラガツォイを大回りする道もあるのでそちらが一周コースだろう。けれども、地図によるとトラバース道も一般コースになっている。

とにかく少し先まで進むことにしたが、実は、岩をトラバースするようについていた道が、周遊コースと分かり、登っていくことになった。
岩の根元までは、傾斜のきついざらざらした道を一気に登っていく。岩の根元からは、がらがらの急傾斜の道をぐんぐん高度をかせいで登っていく。だんだん高度感が増してくる。道は、見た目ほどではなく、しっかりした道で慎重に歩いて行きさえすれば安全な道だった。下を見るとさっきまで歩いていた場所が下の方に見える。最後の方は、岩を乗り越え、登り、そして、岩の上フォルク・グランデに着く。

 


頂上は、トイレくらいの大きさの避難小屋らしきものがひとつある。ここからさらに登るクライマー達のために、急な岩場に梯子がいくつかかけられている。(あの梯子のところまでいったいどうやってとりつくのだろう、といった場所に梯子がかけられている。)
セッラグループ、トファーナ三山(Dentro,Mezzo,Rozes)よく見える。

頂上でランチの後、登って来たのとは反対側のトファーナ側を下っていく。
この道も傾斜がきつい。下って下って、ロープウェー麓の駅に到着。

おみやげ物の店に預かってもらっていた大きな荷物を受け取り、カプチーノを一杯飲んで、今日のトレキングを振り返った。

ここから、バスで、コルティナダンペッツォに行く。インフォメーションの空いている時間には、コルティナダンペッツォに着かなければならない。
コルティナダンペッツォでの宿は決まっていないし、夏場コルティナダンペッツォの宿は取りにくいと言うことなので。