コルティナダンペツォでの宿
夏の避暑リゾート地の中心であるコルティナダンペツォは、当日の宿さがしは難しいと聞いていた。
とにかくイタリア語・ドイツ語では交渉が出来ない私たちは、インフォメーションをたよりにする他はない。
コルティナダンペツォに夕方着いて、インフォメーションに行き、町の中心で、バストイレ付き(シャワーだけでもOK)、朝食はついてもつかなくても、そしてお手頃値段のツインルームをお願いした。
インフォメーションでは、町の中心のホテルに一部屋一泊
LI.200000でならあきがあるという、セルバでの宿の約2倍の値段だった。
後は、町の中心から離れれば、もう少し安いところもあるというが、荷物や移動のことを考えると、町の中心は外せない。
他をあたってもろうと、一部屋一泊 LI.170000でならあるというので、そこに決めることにして、地図をもらってその宿に向かった。
地図に示された辺りにいってもそれらしい宿は、なかなか見つからない。
近くのレストランで聞くと隣だというが、それでもよく分からない。
うろうろしていると、道行く人が、さっき聞いたレストランの隣の建物の上を指して教えてくれた。
上を見ると、バルコニーからおばさまがこっちだと手招きして上に上がってくるように言っている。
でも、その建物、ホテル?ペンション?には、見えない。
1階が店舗になっている雑居ビル。
おばさまのいた3階に上がっていくと、その一室がホテルの部屋のようになっていて、貸部屋になっている。
一応シャワートイレ付き。
おばさまは、不思議な雰囲気、部屋も不思議。ちょっと高くてもホテルの方がよかったかな?
などと思ったが、節約分が後で役に立つかもしれないと考えて、コルティナダンペツォでの3日間の宿は、ここに決めることにした。
宿代はその場で先払い、不思議な感じの宿のオーナーのおばさまは、私たちのために不思議な発音の英語で応対してくれ、コルティナダンペツォを発つ日にちと時間を私たちに確認し、発つときにはカギを開けたままにして、後は御自由にどうぞ、朝食はつかないけれどあそこにスーパーも見えるからね、と言って部屋を出ていってしまった。
その後、このおばさまとは一度も顔を合わせることはなかった。
もちろん私たちが、昼間出かけている間に、部屋の掃除はされていたし、タオルも交換してあったし、何の支障もなかった。