はじめまして。私はK大学で○○○を専攻している学生です。Yといいます。よろしくお願いします。
まずは私のメディオス(渋谷校)体験記を記したいと思います。

 あれは学校からの帰り道をとぼとぼ歩いているときでした。突然、京王井の頭線の改札近くで若くて結構かわいい女の子に、「あの、すみません。」と後ろから声をかけられました。
 なんだろう?道でも聞くのかなあ?と思っていたら、「遠くから友達といっしょに見かけたんですけど、あんまりきれいな目をしてて、しかもかっこいいものだからつい声かけちゃいました。」とこちらの目をまっすぐ見詰めて話すわけです。ずいぶん積極的な女の子だなあと面食らうとともに、これだけ言われて嬉しくならない人はいないと思います。
 女の子の異常なまでの積極性に対する関心、あと逆ナンかと思わせるほどのほめっぷりも手伝って、改札の前で長々と話をすることになりました。お互い20歳だということ、大学生活はどうか、趣味、サークルなどの話で盛り上がり、人が頻繁に行き交う改札の前で、1時間ぐらい立ち話をしてしまいました。
 その間、彼女はしきりに私のことを誉め、自分も自尊心にあふれ、毎日が楽しいということを熱っぽく伝え、
似ているところがあると、すごく嬉しそうな顔をしていました。私もそれなりの冷静さと知識を持ち合わせていますから、話の間中彼女が、新興宗教の信者ではないか、キャッチセールスの人ではないかといったことを疑っていました。
 しかし、彼女にはほとんどそういったふしは見当たらず、ただただ彼女の異常なまでの積極性に圧倒されていました。そういった世間話を一通り終えると、もっと話がしたいのでどこか店に入って座って話をしようと誘われました。新興宗教、商業カルトの可能性を払拭できず、仮にそうではないにしても私には彼女がいるので、バイトがあるからとその場を去ろうとしました。
 すると彼女は、次はいつにする?明日はどう?土曜日は?日曜日は?と矢継ぎ早に質問し、ひたすら忙しいと言ったら、じゃ、暇なときに電話してというので、ついに携帯番号を教え、その日は家路につきました。

 次の日早速携帯が鳴り、「私のこと覚えてる?来週の土曜日ひま?ハチ公前に1時でどう?」と聞かれました。もはや積極的を通り越して、強引になってきた彼女に圧倒されて、OKしてしまいました。

 そして約束の土曜日になると、昼食をとりながら、またとりとめも無い話を進め、自然と将来のこと、今の生活のことなどの話になり、いつのまにか彼女は私のぐちの聞き手に回っていました。そのあと、喫茶店に移り、さらに話をしました。
 今度は一転して彼女の話になり、高校時代までの自分は好きではなかったが、最近はすごく充実してて自分が好きになったということを話し出しました。やがて彼女はこんなことを口にしました。
「映像とか音楽のサークルみたいなものを私やってるの。すごく面白いよ。」
 私も演劇・映画サークルに所属しているので、興味深く彼女の話しに耳を傾けました。「それでね、その上映会があるんだけど、いっしょに見に行かない?」彼女の言うサークルみたいなものは、自分達で作詞・作曲して、プロの機材、力も借りながら映像を作り、ミュージッククリップを作っているとのことでした。
 実際自分達でジャケットまで作ったというCDまで見せられ、単純にやるなあと感嘆し、私はその上映会にいくことにしたのです。
 「上映会はいつ?」と私が聞くと、「すごいラッキーだよ、今日もやってるの。」というのです。私は彼女に連れられるままについていきました。
 すると道玄坂の交番の向かい側にあるビルの5階?(この辺は不明瞭)に案内され、気持ち悪いくらいにこやかなスタッフの人達に迎えられ、先に来ていた受講者(ここではまだ自分達が受講者だとは認識していない)の人達とともに、テレビ画面の前に着席しました。そうしてスタッフのきれいなお姉さんがメディオスについて説明し出しました。
 まず、自己分析を行い、その上で20〜30人でグループを組み、作詞・作曲する人、演奏する人、ジャケットを作る人、映像を作る人、歌う人(これは渋谷区の円山町にあるclub asiaにてボーカルオーディションを事前に行い、選抜するとのこと)などに分かれ、最終的に皆でミュージックリップを作り上げるのだと概要を説明しました。 そして、実際作ったミュージッククリップとそのメイキングビデオみたいなものをテレビで見させられました。率直な感想として、作品の完成度は高く、皆充実した顔をしており、ちょっと羨ましくなりました。
 ビデオが終わると、電気がつけられ、また例のきれいなお姉さんが出てきて、「どうでしたか?」と次々に受講者質問し、皆一様に私と同じような感想を発表しました。
 すると例のきれいなお姉さんは、「これは自己分析の賜物です。自己分析をうけて、自分というものを分かった上で、皆真剣にそして包み隠さずぶつかり合い、いいものを作り上げようと頑張ったからああいうものが出来たのです。」と、得意げに話しました。そのあと、後ろのほうにある参加者の交換日記みたいな物や、写真を多数見せられ、おれ達青春してるぜ、みたいなオーラをびしびし強調しつつ、やがて紹介者の女の子が「どうだった?」としきりに聞いてきました。
 私が素直に、「みんな楽しそうだね。」と答えると、「やってみない?Y君ならもっとすごいの作れるよ。私Y君と一緒にやりたい」と熱烈に勧誘してきます。私は興味を持ちつつも、時間的余裕がないこと、自分が所属している大学のサークルで似たようなことをしており、十分充実していること、また金銭面が不明瞭であることを告げ、ひたすら断りました。しかしその子は、時間的にそんなに拘束されないこと、他の大学や大学生以外の人と
広く、深く交われること、自己分析は本当に今までの自分を変えてくれるし、就職の時にも非常に役に立つなど、さまざまな理由を挙げて私を説得してきました。
 こちらの大体の質問には答えてくれるのですが、金銭面のことに関しては絶対に答えてくれませんでした。
そんな時はまた「やってみない?」「楽しいよ。」「Y君ならすごい物出来る。」「私Y君といっしょにやりたい。」と呪文のように唱えられ、うまくごまかされました。企業が絡んでるのに、金のことを何も言わないなんて怪しいと思った私は、じっくり考えたいから今日はやめとくとかいって、その場から逃げようとするのですが、また例の呪文でひきとめようとします。
 私が振り切るのに苦戦しているうちに、彼女の言葉のなかに変な言葉が混じるようになりました。「がんばろうよ。」「Y君ならもっとがんばれる。」いや、おれ日常でも十分頑張ってるよ、とつっこみをいれたのですが、そんなことはほとんど聞いていないようでした。

 そんなやり取りをしているうちに、彼女の携帯に着信がありました。携帯に出た彼女はなぜか神妙な面持ち、電話を切ると開口一番、「すごいラッキーだよ。」私、「なにが?」彼女が言うところによると、忙しいなかメディオスの偉い人が私に特別に会ってくれるとのことでした。
 あまりに彼女がラッキーを連発するので、私も徐々にそうなのか、などと思ってしまい、その偉い人の話を聞いてみることにしました。その偉い人は本当に忙しいらしく、30分程、下の階でまたされました。その間も彼女は、私の横にべったりとくっついて、参加者の喜びの声などが書いてあるパンフレットを私に見せながら、慶應の人もたくさんいることを強調し、「ね、がんばろうよ。」を連発していました。
 わたしの質問に対してなかなか答えてくれない彼女にいらいらしながら、彼女の言う偉い人を待ちました。するとまた彼女の携帯に着信があり、「ちょっと待ってて。」と私に言ってどこか外に話に行きました。
 私はその間にパンフレットをじっくり読みました。そこにもやはり金銭的なことは何も書いておらず、メディオスが音楽・映像系の会社(名前は忘れた)と提携していることが書かれていました。
 しばらくすると彼女が戻ってきて、じっくり話したいから近くの喫茶店に来てくれとその偉い人が言っていると言いました。彼女ではお話にならないと感じ始めていた私はその通り、近くの喫茶店に行きました。
 喫茶店で彼女と一緒に待っていると(その間もずっと彼女は、あなた本当に会えてラッキーね、見たいなことを言う)、するとついに例の偉い人がやってきました。予想以上の好青年で、さわやかな笑顔で「こんにちわ。」とフレンドリーに挨拶してきました。
 悪いかんじはしないなと思った私は、その人の質問に素直に答えていきました。大学では何をやっているのか、将来の夢は何か、彼女はいるのか、就職はどうするのかなど、きさくに時に笑いながら質問してきました。今思えば、私の不安を探るような会話でしたが、話が実に面白いので、ついつい正直に話してしまいました。彼も私を持ち上げ、「Y君みたいなポテンシャルの高い人にこそ参加してもらいたい。」とか言ってみたり、自分は人生経験豊富で、昔はベンチャービジネスとかいろいろ手を出してみたけど、全部失敗していた。それは自己分析を十分していなかったからだ。君は若いのだから、今すぐに自己分析をして自分のような失敗を犯すべきじゃないなどとにこやかに言うのです。時には、「今不況だからY君の先輩とかも就職大変でょう?」と不安をあおり、でも自己分析すれば大丈夫だともっていきます。
 まるで、自己分析をすれば人生万事がうまくいき、逆に自己分析しなかったらまるでダメといった論調です。わたしは強引だなあと思いつつも、自尊心をくすぐられたり、不安をあおられたりして彼の話を聞きました。それでもまだ私は冷静だったので、「一般企業と言うのは利潤追求が目的なわけですから、当然受講料とかかりますよねえ。どのくらいかかるんですか?」と鋭く質問すると、また彼女のようにうまく話題をそらすのです。
 もし自分の友達とかがこんなこと(まともに質問に答えない)をすれば、話そらすなよ、とかいって突っ込めるのですが、メディオスの人はなぜかこれがうまいのです。
 やがて彼は、「今日特別に無料の自己分析体験セミナーがあるんだけど来ない?」と切り出してきました。無料と言う言葉にピンときた私は、無料なら騙されてもいいな、と思いました。この時の私は、自己分析への興味50%メディオスに対するうさんくささ50%だったような気がします。
 最後に彼は、「無理には勧めません、決めるのはあなたですよ。」と言って、去っていきました。

 その後、彼女と共にまた例のビルの3階(この辺は不明瞭)へ、無料の自己分析セミナーを受けに行きました。そこの会場に入ってみると、異様な雰囲気を私は感じました。スタッフの人は皆笑顔で、嘘みたいに明るく「こんにちわ。」と気さくに話し掛けてきました。
 やがて、名前と電話番号、住所そして紹介者の名前を書かされました。
 椅子が20個位並んでおり、やがて自分達のような、受講者と紹介者のペアが次々と椅子に座らされていきました。椅子に座るときに、奇妙なネームプレートを一人ひとつずつ渡され、セミナーでの名前を自由につけてくださいと言われました。ちなみに紹介者と受講者のプレートは色分けされていました。紹介者の女の子の名前はもう決まっているらしく、”○○○”と書いてありました。私は自分に自信があったので、”Y”と書きました。みんな自由に”△△△”とか”×××”とか書いていました。

 やがてビデオを見たときのあのきれいなお姉さんが出てきて、「今から席替えをします、ただし紹介者と受講者は離れて座ってください。」と言いました。受講者は皆それぞれ普通に人見知りをして、会場がざわつきました。 「そうしたら今から5分間(この辺は不明瞭)隣の人と何でもいいので話をしてください。」受講者のざわつきを無視して、「よーい、はじめ!」アルファ波系の明るい音楽が流れる。紹介者が一斉に、「はじめまして!!わたしは〜(セミナーでの名前)といいます。歳は〜で、、、」といったかんじで快活に話し始めるが、それとは対照的に受講者は戸惑う。
 受講者のほとんどが戸惑ったまま「やめー。」の合図。すかさずお姉さんは受講者に対して「どうでした?」と質問していきました。受講者は皆、うまく話せなかった、唖然としてしまったなどと答えます。ここで受講者は一様に、紹介者達のすごさ、そしてそれと比べたときの自分達のふがいなさを歯がゆく思い、自己分析を受ければ自分も紹介者のように、知らない人とスムーズに喋れるようになるのでは、と考えるでしょう。
 そうするうちに、またお姉さんが「席替えをしてください、ただし紹介者と受講者は離れて座ってください。」と言い、席替えをします。続けて、
「誰でも良いのでプレートの色が違う人と、二人でペアを組んでください。」
「次にお互い膝がくっつくぐらい近づいて、向かい合って座ってください。」
「ペアの人の左膝に右手を置いてください。」
「いま早く右手を置いた人をAさん、送れて右手を置いた人をBさんとします。」
「じゃあ、お互い何も言わず1分間見詰め合ってください。」
「それではAさんはBさんに初対面の印象をBさんに伝えてください、その間Bさんは何も喋ってはいけません。」
「よーい、はじめ。」
 私は、初対面の女性にずけずけといろんなことを言われました。例えば、地方出身であるとか、文系であるとか、女好きであるとか、人見知りをするとか、悔しいことに、8割くらい合っていました。
「次はAさんとBさんがチェンジして同じ事をしてください。」
「よーい、はじめ。」
 いろんなことをずけずけといわれたので、私も本当に思ったことをそのまま言いました。例えば、幸が薄そうな顔をしているとか、自分に自信が無いとか、今思えばすごく失礼なことを言っていましたが、そのときは何かすっきりした気がしました。
「では、お互いの第一印象が実際どれくらい合っていたかパートナーに伝えてください。」
 彼女の予想は8割がた当たっていたのに、私の予想は2割ぐらいしか当たっていませんでした。ここでもやはり、紹介者はすごい、受講者はヘボいという感想を持ちます。
「続いて、AさんはBさんに、今までで一番悲しかったことを伝えてください、ただしその間Bさんはなにもしゃべってはいけません。」
「よーい、はじめ。」
 パートナーの女の子は、恥ずかしげもなく、自分の失恋の経過とそのとき思ったことを事細かに喋ってきました。初対面の人によくもこれだけ言えるなあと思いました。
「次はAさんとBさんがチェンジして同じ事をしてください。」
「よーい、はじめ。」
 私は彼女の話を聞いた手前、本当に悲しかったこと、祖母の死について話しました。大学の友達にも話さないようなことが話せて、前にもまして爽快な気持ちになりました。一瞬にして親しい友達が出来たかのような気さえしました。
 「どうでしたか?」とまた受講者達に感想を聞きます。皆、すっきりしたというような感想を述べていました。
少し休憩が与えられ、今度は凛々しい男の人が出てきました。
「今度は、頭の体操もかねて簡単な問題をやってもらいます、4,5人でグループを組んでみんなで協力してやってください。スタッフの人によってプリントが配られる。
「この九つの点を一筆書きで4本の直線を使って、全て通過してください。」
「制限時間は10分です、よーいはじめ。」
 グループ内で皆一所懸命問題を解こうとする、紹介者の人はその間ずっと「がんばれ!」とか「おしい!」とかいって受講者を励ます。みんなでああだこうだと知恵を出し合う。私はなぜか2分足らずで正答し、私のグループはできましたといって得意満面に皆手を挙げた。しかし残りの3グループは10分たっても一向に出来なかった。
「やめ。」例の男の人が正解を発表します。「みなさん、みなさんはこの9つの点を正方形として捉えていませんでしたか?ずっと固定概念で考えていたでしょう。固定概念ではなく、色々な角度から問題を見てやらなければなりません。そしてもう1つのポイントは、端の点から飛び出すということです。
 なかなか思いつかなかったでしょう。これも固定概念でしょう。面白いことにね、同じ問題を小学生の低学年に解かせると、皆さんの倍以上早く解いてしまうんですよ。つまり、歳をとって、いろんな経験をして固定概念にしばられ、みんな画一的な考え方になってしまったのです。」受講者の多数、目からうろこと言った表情。
 「最後にのみの話をします。皆さんノミって知ってますか?そうです、あの自分の身長の何百倍も跳躍する虫です。あのノミをビーカーの中に入れ、その上を透明のガラスで蓋をしたとします。さて、どうなるでしょう?」
一通り受講者に質問する。「はじめはガラスの蓋にぶつかってばかりいるのですが、やがてノミは学習して
いきます。ガラスの蓋にぶつからないように跳躍するのです。じゃあこのあとガラスの蓋を取り除いたらどうなると思いますか?」
 再び受講者に一通り質問する。
「ノミは蓋がないのにビーカーからなかなか出ようとしないのです。まあやがてまた学習してビーカーの外にとびだすのですが、、、さてみなさん、あなたの人生でこのノミのように思い切って飛び出すことが出来なくなったことがありますか?」
 受講者の2,3人に質問。
 皆あると回答。
「じゃあこのノミの話みたいにもう一度ガラスの蓋を取り除いて外に思いきり飛び出しましょうよ。それにはまず、自分にとってのガラスの蓋は何なのかを明確にしなければなりません。それをお手伝いするのがメディオスです。あと必要なのは、ノミの思い切った跳躍、つまりあなたの意思です!!本日はわざわざお集まりいただきありがとうございました。」
 受講者、参加者、スタッフ一同拍手。受講者の大半が感動。プリンセス・プリンセスの”ダイヤモンド”が流れる。受講者が感動の余韻に浸る中、紹介者がそれぞれ自分が誘った受講者の元に行き、感想を聞いて、再び勧誘する。
 私のところにも、紹介者の女の子が目をキラキラさせて近寄ってきた。「どうだった?すごかったでしょう?一緒に頑張らない?」と言い、次は7万5千円で2泊3日の合宿があるのを知らされた。具体的な金額が出てきたのはこのときが初めてでした。。私が戸惑いの表情を見せると、
 「この体験セミナーはまだほんの一部だよ。合宿に参加すれば新しい自分になれるんだよ!」金額が高いこと、忙しいことを理由に、彼女の誘いをうまくかわしているすきに、他の受講者で合宿に行くことを決める者が数人出てきました。
 それを尻目に、さらに彼女の勧誘を退けていると、他の紹介者、スタッフなどが私の周りに集まってきて、私は4人に囲まれる形となりました。4人で私を言い負かそうというわけです。
 あんまりしつこいので、核心的なところをいくつか指摘してやりました。こんな営利目的の企業が企画したもので、今までの自分を見つめ、新しい自分を作りなおせるわけがない。他力本願のその精神が気に入りません。私は日常生活において”頑張っている”し、自己分析も行っているつもりです。それに自分が企業だったら会社に都合いいような価値観をあなたたちに植え付けて、あくまで利潤を追求します。その価値観と言ったら、おそらくおそろしく画一的な物で、新しい固定概念を植え付けられるだけです。
 現に、あなた達は合宿を終えて、自己を分析したのだから、それを生かして社会に出て行けばいいのに、未だにこうしてこんな狭い部屋にもどってきて、勧誘ばかりしている。みんなおんなじことばっかりしている。セミナーの外でも通用するように自己啓発されたのか疑わしいものです。こんなに客観的かつ論理的に考えるまでもなく、ぱっと見てあなたたちのその勧誘における強引さは異常です。
 自分が居場所を見つけて楽しむ分には何も言いません、基本的人権って知ってますか?こんな4人の人に囲まれてああ言えばこう言う式に勧誘されては事実上の監禁・脅迫です。勝手に楽しめばいいじゃないですか?あなた方の強引さには恐怖すらとおり越して興味すら沸きます。これだけいっても自分達の異常さが認識できませんか?ということを言ったのです。
 するとそのうちの一人が、あなたそんな客観的に物事考えてばっかじゃ、本当の友達とか出来ないでしょ?とか言ってきて、残りの3人もそれに乗っかってきたりして、今度は一転して私のことを侮辱してきました。段々反論する気も失せてきて、彼女らの話をぼおっと聞いていました。
 私をけなしにけなしたと思ったら今度はまた例の、「がんばろうよ。」の連呼が始まりました。
結局こんなやり取りが3時間以上続いたでしょうか、皆が帰り出したころ私の紹介者である女の子が、突如、「もういいよ。」と言い出しました。セミナーで頑張れない人はいらないそうです。本格的に分けがわからなくなったところでついに私は開放されました。

 去り際に私は彼女と二人きりになりました。

私、 「セミナーの外で頑張ってる人にはなんでそんなに冷たいの?」
彼女、「、、、。」
私、 「おかしいよ。」
彼女、「バイバイ。」

 私は彼女のまっすぐでキラキラした目と最後に見せた冷たい表情を忘れることが出来ません。

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SAKI追記:ここまで鮮明に、きめ細かくメディオスの勧誘から受講するまで書かれたメールは初めてでした。ちょっと聞きたいことがあるのでこの内容に心当たりのあるメディオス関係者とメールしたいと思っています。メディオス関係者がここ覗いているのはわかってます。もし心当たりがありましたら私、SAKIまでメールでお願いします。発信元を探すなどという事は絶対にやめてください。


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