縄文時代
@土器の発明のすごさ Aティッシュで撚糸をつくる  B和田峠の黒曜石の破片  Cどんぐりを料理
@土器の発明のすごさ

旧石器時代がおわり、気候が温暖化する1万年前に、ものすごいものが日本で発明された。それはなにか、と言って、土器をみせる。生徒は、土器など知っているので、別にそんなに驚かない。そこで生徒に聞く。「これはすごいものでしょう?」。生徒は首をかしげる。「1万年前にその原型がつくられ、今でも使われているものなんか、ほかにあるか。」「君らが使う茶碗やカップは、この土器が進化したものだ。」「粘土で形をつくったあと焼いてつくるという点で、茶碗やカップと同じ。」というような説明をする。

 この土器という道具のすぐれているところはどこか、という話にする。教科書的には土器は貯蔵と煮炊きにつかわれたという説明で終わるが、この説明では、土器の発明のすごさは生徒には伝わらない。土器はのすぐれているところはなにか、生徒に質問するなかで、次の二つの点を強調する。つまり土器のすごさは、

  a水がもらないこと。   b火に強いこと 

の二点である。

aの「水がもらない」ということは、土器の発明で、水を家の中に持って置いておけるようにはじめてなったということ。それまでは、池や川などに自分が出向かなければ飲めなかった水が、初めて家の中で飲めるようになったということ(実は動物の皮などを使えば、土器発明以前に水を家に持ち込めたかもしれないが、そこら辺は研究不足です)。これは、水道の普及に匹敵する画期的なことだ、というような説明ではじめて生徒は土器のすごさに納得する。

bの「火に強い」ということは、ようするに煮炊きができるようなったということ。冬になると鍋料理を食べるが、鍋料理はいろんな食材のおいしさが溶け合っておいしい。そういう新しい調理の仕方が登場したということだと強調。土器発明以前は、人類は、「生」と「焼く」の二種類の調理しかなかったのに、ここに「煮る」という料理の仕方が登場したのだということも説明する。

Aティッシュを木の皮にみたてて,縄文原体(撚糸)をつくる

B和田峠から実際とってきた黒曜石の破片を手に取らせる。

Cどんぐりをひろってきて、どんぐりクッキーをみんなでつくる