アタマジラミについて         サノ皮膚科クリニック

1.薬の使い方

 スミスリンシャンプーを2日おき(3日に一回)に4回、1回10〜20g程度をもちいてシャンプーする。シャンプーは頭髪を濡らした後、手やクシで薬液が頭髪全体にいきわたるようにして、その後、5分間待ってから薬剤を洗い落とす。

2.注意事項

 子供のおもな感染経路は頭をくっつけるようにして遊ぶ事による直接接触です。保育所、幼稚園、小学校低学年では注意が必要です。

 毛から落ちたアタマジラミの多くは、短時間で死滅しますが、適温適湿では72時間生存するという実験データーもあるので以下の注意が必要です。

 下着、ねまき、シーツ、枕カバーなど洗えるものは洗い、アイロンをかければ、虫体はもちろん毛について落ちた卵も高温で死滅します。60℃以上のお湯に5分以上つけたり、洗えないものはドライクリーニングも有効です。

3.スミスリン耐性のシラミについて。

 最近、スミスリン耐性のシラミが出現しています。以前から、外国ではあったのですが、現在日本でも10%程度が耐性のシラミになり、問題になっています。外国ではスミスリン以外の薬もあるのですが、日本では承認されていないので、効く薬はありません。従って、今後も耐性のシラミは増えていくと思われます。

 この場合、すべての虫や卵を除去するしかありません。スミスリンのシャンプーに付属のクシを使いますが、完全には取れませんので、卵を手でしごいて取ったり、全米シラミ協会開発のライスマスターというクシを使って取ったりします。詳しくは、池袋保健所のホームページに載っていますので、参照してください。

                      平成27年1月改変