毒蛾皮膚炎について

サノ皮膚科クリニック

 毒蛾皮膚炎とは  毒蛾の毒針が皮膚に刺さって起こる皮膚炎です。はじめは大きく盛り上がった発疹が出る事があるので、じんま疹と間違われることがあります。その後、1日から2日かけて、ボツボツがだんだん増えてきます。かゆみを強く伴います。

 多くはチャドクガによるものでツバキ、サザンカ、チャなどに寄生します。年2回大量発生します。6月から10月ぐらいによく刺されます.
 ドクガによっては、冬でも越冬幼虫が少数いるので、まれに刺されることがあります。

 その他、ドクガ(クヌギ、ナラ、サクラ、リンゴ、バラ、カキ、ナシ、キイチゴ、ツツジなどに寄生)、モンシロドクガ(ウメ、サクラ、クワ、バラ、クヌギ、カキなどに寄生)などに刺される場合もあります。

 治療について  刺された直後であれば、ガムテープをはって刺さった針(小さいので肉眼では見えません)を抜くという方法もありますが、完全にはうまくいきません。なるべく早く、皮膚科にかかって、ぬり薬と、飲み薬による、治療を受ける必要があります。治療は非常によく効きます。ぬり薬は、1日2〜3回ぬってください。

 注意して頂きたい事  

1.        1個、1個のボツボツに針が刺さっていますので、ゴシゴシこすると、深く針が刺さりますので、こすらないで下さい

2.        多くは、毛虫によるものなので、ツバキ、サザンカの木のそばに行って、木にいる毛虫の毛に、直接触れたり、上から毒針が、落ちて来たりしておこりますが、成虫〔蛾〕も毒針をもっていますので、蛾が夜灯火に向かって飛んできて、取り込みの遅れた洗濯物に針をかけていって、その洗濯物を着たときに、なることもあります。

3.        毛虫の死骸の毒針でもおこりますので、死骸を掃除しているときになることもあります。

4.        毛虫退治は大事ですが、そのときに毛虫に刺されないように気をつけてください(なるべく、露出部を少なくしてください)。