皮脂欠乏性湿疹(乾燥性湿疹)について サノ皮膚科クリニック
皮脂欠乏性湿疹(乾燥性湿疹)とは
皮膚が乾燥してかさかさになり、皮膚がかゆくなる病気です。とくに、冬場、空気が乾燥するとかゆみが増します。年齢とともに、皮膚のあぶら(皮脂)を出す脂腺が小さくなっておこりますが、もともと乾燥肌の人(アトピー性皮膚炎の人など)は、若いときからおこります。
日常生活の注意。
こすれる刺激で悪化しますので、タオルでゴシゴシこすらないようにしましょう。ナイロンタオル(健康タオルなど)やスポンジはとくにいけません。 石鹸は使い過ぎないようにしましょう。ただし、アカがたまりすぎてもかゆくなりますので、全く使わないのも感心しません。石鹸は普通のもので十分ですが、乾燥しすぎる方は乾燥肌用の石鹸を使っても良いでしょう。
室内が乾燥しすぎないようにしましょう。エアコンで暖房するときには空気が乾燥しますので加湿器をつけるなどしましょう。
直接肌に触れるものは木綿の下着にしましょう。ウールの入った下着やセーターや毛布が直接当たってこすれると悪化します。
あたためすぎるとかゆみが増しますので注意しましょう。熱い湯にながく入っていたり、布団を電気毛布などで暖かくし過ぎたり、お酒を飲み過ぎたりするとかゆくなります。
かゆいときに引っ掻くと湿疹が悪化しますので、かゆいときは薬をぬってなるべく掻かないようにしてください。
治療薬について
外用薬が治療の主体です。弱めの副腎皮質含有軟膏または、保湿剤を使います。
副腎皮質含有軟膏は治療、保湿剤は予防やスキンケアになります。
医師の指示にしたがって、正しくつかえば、かゆみは消えて、快適に過ごせます。ただし、冬の間は治療をを続ける必要があります。
内服薬は抗アレルギー剤を使いますが、補助的な治療になります。
外用薬の使い方
副腎皮質含有軟膏は湿疹の出ているところや、かゆいところにぬります。
保湿剤は、乾燥しているところ、乾燥しやすいところに、風呂上がり、肌がしっとりしている間(入浴後おおむね5分以内)にぬります。
副腎皮質含有軟膏と保湿剤は重なっても構いません。まず、副腎皮質含有軟膏を部分的にぬり、その後保湿剤を広くぬります。