水イボ(伝染性軟属腫)について
サノ皮膚科クリニック
水イボウイルス(伝染性軟属腫ウイルス)の感染によっておこります。
主にプールでの接触感染やビート板などで、人から人へと伝染しますが、遊具や生活用品、タオルなどで伝染することもあります。また、かゆみが出ることが多いので、引っ掻いて周囲にうつったり、引っ掻いた手でほかのところを触ったりしてうつったりもします。水そのものでうつるかどうかは、はっきりしませんが水着の下の水のたまりやすいところによく出ますので、うつる可能性はあると思われます。
治療は
平成27年5月に日本皮膚科学会が水いぼがあってもプールに入っていいという見解を発表したため(別紙参照)、水いぼはとらずに経過をみるのが主流になっています。放置した場合自然に治るまでには、6か月から3年ぐらいかかります(3ヵ月から5年という意見もあります)。
2次感染を起こして、腫れた場合や、プールに入れてくれないのでとりたいという場合は、水イボ用のピンセットでつまんでとりますが、痛みを伴います。
とるときの痛みの軽減のため、リドカインという麻酔薬のテープを、とる1時間前にはるという方法もありますが、ショックなどの麻酔の副作用に,気をつける必要があり、リドカインの小児に対する安全性は確立していないため、当院では行っていません。
また、あまりにもたくさんある場合にはとりきれないので、放置します。
硝酸銀を水イボの先につけるという方法もあり、これは痛くありませんが、効果は不確実です。
水イボの中央に1〜2o四方のスピール膏を貼り、テーピングテープのような強力な絆創膏でとめ、1〜2日貼り付けたままにし、入浴後にはがすという方法もありますが、絆創膏でかぶれたり、スピール膏がずれたりして、なかなかうまくいきません。
日常生活の注意
プールなど裸の付き合いでうつりますが、タオル、浮輪、ビート板などでも移ることがありますので、共用することはできるだけ避けましょう。また、遊具などにもウイルスはいますので、プール以外でもうつる可能性があります。
(平成28年4月改変)。