ナローバンドUVB療法について
サノ皮膚科クリニック
1)ナローバンドUVB療法とは…特定の波長の紫外線(308ナノメートル以上313ナノメートル以下)を皮疹(発疹や白斑など)に照射することにより、皮疹を改善させる治療法です。
2)適応疾患…乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、菌状息肉腫、悪性リンパ腫、慢性苔癬状粃糠疹、尋常性白斑、アトピー性皮膚炎、円形性脱毛症で有効性が確かめられていて、保険診療が認められています。
3)使用する機器…全身に照射する大型のものと、部分的に照射する小型のものがあり、当院では小型のデルマレイ200を使用しています。全身に照射が必要な場合は、東京医科歯科大学や順天堂練馬病院への紹介となります。
4)実施方法…①まず光線テストを行います。背中に1辺1㎝の正方形の大きさに10通りの量(強さ)の紫外線を照射し、24時間後に判定します。すこし赤くなる程度の量を1MED(最少紅斑量)とします。テスト照射時間は5分です。
初回は皮疹に1MEDの7割の紫外線を照射し、2回目以降徐々に増量します。増量していき、照射により赤みを生じるようになったら、以後は同じ量を続けます。照射時間は3~4分です。
②光線テストを省略する場合は、まず2分間照射し、2回目以降30秒ずつ照射時間を増やし、赤みを生じるようになったら、以後は同じ時間を続けます。
5)紫外線療法を実施できない患者さん…適応疾患以外の皮膚悪性腫瘍のある方。高発癌リスクの方。光線過敏の方。
原則として実施できない患者さん…10歳未満の方。光線過敏を起こす薬、免疫抑制剤を服用中の方。
(2020年4月改変)