とびひ(伝染性膿痂疹)について サノ皮膚科クリニック
とびひとは
皮膚に細菌(黄色ブドウ球菌や連鎖球菌)が増殖して起こる病気です。皮膚に赤い発疹や水ぶくれ(水疱や膿疱)ができます。水ぶくれの中には細菌がたくさんいますので、この汁がほかの部位やほかの人につくと伝染します。
治療
抗生物質の内服が主体になります。
外用薬は補助的な治療になります。これは現在はやっている細菌は外用薬に入っている抗生物質がきかなかったり(耐性がある)、うまく吸収されなかったりするためです。アクアチムという外用薬は耐性菌が少ないのですが、それでも補助的な治療になります。
内服を3〜4日しても改善がみられない場合、耐性菌と考えられますので、抗生物質を変更する必要があります。
内服はよくなったと思ってもさらに数日続けないとすぐに再発しますので医師がやめてよいと言うまで続けてください。
シャワーで患部を洗うと、そこについた菌が洗い流されて、菌の量が減りますので、1日数回シャワーをすると効果があります。
他人への伝染を防ぐためには外に出ているところ(露出部)にガーゼを当てます。細菌は見た目より広く皮膚にいますので、ガーゼは大きめに当てないと絆創膏などの刺激で周囲に拡大します。
あまりジュクジュクしていなければ、入浴は構いませんが、あまりひどいときはシャワーだけにしたほうが良いでしょう。
予防
アトピー性皮膚炎やその他湿疹、虫刺され、外傷などから細菌が入りますので、これらの皮膚病を早く十分に治療しましょう。
入浴は毎日して爪も短く切りましょう。
とびひと思ったらひろがる前に治療しましょう。
鼻をいじったり、鼻の穴に指を入れたりしないようにしましょう。
(2008年2月改変)