今でも忘れはしない! 地元 大阪鶴見緑地の大池でフィールドスコープを通じてのぞいてみた「カワセミ」の事を。陽を浴びて光り輝やくコバルトブルーとオレンジの美しい姿に感動を覚えた時の事を。それ以来、出かけるときはいつも双眼鏡を持っていくようになったが、注意してみると、あのカワセミも大阪城公園や万博記念公園、服部緑地などの都市公園でも結構見かけるし、驚いた事に、故郷長浜の我が家の裏を流れる「米川」にも飛んでいた。少年の日、その川面すれすれに飛んでいった名の知れないブルーの美しい鳥こそ「カワセミ」だったのだと今思う。
ことさらバード ゙ウオッチングと構えなくとも、その気になれば身近にいろんな種類の鳥がいる事にきずく。昔は今以上に、鳥が多くて、身近であったのかもしれない。その証拠には、いろんなたとえに鳥がでてくることがある。曰く、「鶴の一声」「めじろおし」「千鳥足」「おしどり夫婦」「とんびが鷹の子を産む」「かもねぎ」「かものみずかき」
[烏合の衆」などなど。色のたとえでも、「うぐいす色」「からすの濡れ羽色」今は死語となりつつある「とき色」など、それだけ鳥の生態や形に日本人共通の認識があったればこそたとえに使われてきたのだと思う。
もっと鳥の事を知りたいと思えば、探鳥会に出かける事である。探鳥会は誰でも気軽に参加できることにある。日本野鳥の会大阪支部(Eメール
birds@lemon.plala.or.jp)では、毎週土日のどこかで探鳥会をやっているので、その朝、気がむけば「むくどり通信」(支部報)をみて現地へ出かける。そこには黄色の腕章をまいたリーダーがいて、その人の後をついていって鳥が出たら、すばやくリーダーの望遠鏡(プロミラー)をのぞかせてもらう。ほとんどの鳥は、雄
のほうが奇麗であることに感心したり、姿よし・声よし・愛敬よし・の三拍子そろった鳥もいる一方、悪声のうえ、にくらしげに見える鳥もいたり、別に鳥のほうに罪はないのだが、つい人間世界のことをおもいだしたりしてしまう。
私が鳥にひかれる理由の一つは、鳥が「空を飛ぶ事」にある。もちろん飛ぶ事をやめた鳥もいるが、何千キロという、地球をまたにかけての渡りの不思議さなど、人間の計り知れない能力を鳥がもっていることにある。また、少なくとも空中においては、鳥が食物連鎖の頂点にいることには間違いない。したがって、鳥の動向が地球環境の変化の目安になることが多い。鳥を通じて自然のしくみがより深く理解できるようになる。・・・というのは、あとで考えた理屈であって、やはり鳥をみた最初の感動が原点にあってそれを忘れないで、これからもバード
ウオッチングを楽しみたいとおもっている。皆様も気軽に各地の探鳥会にご参加ください。
◆◆探鳥会 http://www.wbsj.org/ ◆◆
◆◆翡翠(かわせみ) http://www.hf.rim.or.jp/~k_taka/ ◆◆
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