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「眠っていた単車」

 

二十歳過ぎ、初めて単車に興味を持った。かなりの遅咲きである。
父は単車好きで、このホークをどこからか頂いてきたのも父だった。倉庫に眠って居たのをみつけたらしい。

そのころ既に仕事でビジネスバイクには乗っていた。80ccのバーディー(SUZUKI)である。50ccでは非力だと父に言われ、渋々中型二輪免許を取らされたのだ。私はバイクなんて走ればいいと思っていたのに、「普通のカブはパワーがないから!」と半ば強制的に教習所に通わされたのを覚えている。

 

教習所の頃の私。

教習車はCBX400F(HONDA)。

 

HAWKとのつき合いはサビ落としから始まった。アルミパーツも腐食し、マフラーには赤錆も。ワイヤーブラシ・サンドペーパーなどで磨き、見た目は良くなったのだが、エンジンをかけると片方一発が点火しない。キャブレターも分解清掃し、しばらく乗るうちになんとか調子も出てきた。エンジンは並列2気筒、当時としては高回転型だったらしい。
やはり単車。走ると気持ちよかったので、たまに乗って・・・洗車しながら貼ってあるシールを見て、「CB250Tって言うのか〜古いバイクだなあ」くらいの気持ちだった。

CBR250ハリケーン乗りのしょうちゃん(写真)に誘われて走りに行くまでは・・・。

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その友人に誘われたツーリングクラブ。初参加に際し、私が周りに迷惑をかけずに走れるようにとの親切心?から夜な夜な「特訓」に誘われた。しごかれ、つつかれ・・・。速く走りたく無くても走らないとあおられ、怒られる。 コーナーの途中でブレーキランプを光らせようモノなら反省会。

山道で走っている私の横に並走し、「もっと回さんかい!」と彼の左手が私のホークのアクセルをひねり、肝を冷やしたことを私は一生忘れない。しかし、走行を重ねてなんとか走れるようになった頃、徐々に「走る楽しさ」を感じるようになった。人にはそれぞれ単車の楽しみ方があるのだろうが、私はできるだけ単車の性能を生かして気持ちよく走ってみたい。そう思うようになってきた。

公道だから無謀・無茶はイケナイが。

嫁に出してしまった 

 
いろんな土地に一緒に出かけたHAWK。だが数年後とうとう手放してしまった。理由は「乗らないと単車がカワイソウ。どうせなら誰かに可愛がってもらおう。」

一時期父が乗っていたので私自身は乗る機会が減っていた。私にはVTから継いだHORNETがいるし、HAWKを整備して綺麗に倉庫に置いてあってもそれは只の「飾り」。

乗ってこそ単車。「誰か乗ってくれへんかなぁ〜。外に連れ出して〜なぁ」(なぜか関西弁)と言いたげなHAWKを見ていると父に「誰かに乗ってもらおう」とつい口に出してしまった。結局HAWKはすぐに買い手も見つかった。・・・今も元気であってほしい。

 
主要諸元
  
形式

HAWK CB250T 1972年式

全長・全幅・全高(o

2135/840/1170

ホイールベース/最低地上高 1395/160
車輌重量(s) 167
エンジン形式・種類 空冷4サイクル OHC並列2気筒(3バルブ)
総排気量(t) 249
内径・口径(o) 62/41.4
圧縮比 9.4
最高出力(ps/rpm) 26/10000
最大トルク(kgm/rpm) 2.0/8500
始動方式 セルスターター&キック
点火装置形式 CDI
潤滑方式 ウェットサンプ
燃料タンク容量(g) 13
クラッチ形式 湿式多板
変速機 5段
タイヤ F/R 3.60-18/4.10-18
ブレーキ形式 F/R シングルディスク/リーディングトレーディング
懸架方式 F/R テレスコピック/スイングアーム
発売当時価格 ¥309.000

 

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