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父が1973年(昭和48年)に購入、2004年12月まで我が家に居た家族同然のクルマ。
正式名は「WP610型 NISSAN BLUE BIRD U WAGON 1800GL」(48年式)。それまでの510型からサイズ等大幅に変更されたのが610という車種である。「W」はワゴンを表す。オイルショックの影響もあり売れなかったらしい。

幼い頃から家族で出かけたり、私自身も18歳で免許を手にしてから36歳になるまで乗っていたBLUE BIRD- U は家族に「ブルちゃん」と呼ばれていた。クルマに疎い私だったが乗るうちに興味が出てきた。自分でできる修理から始まり、友人達の力を借り、素人ながら手をかけた愛着のあるクルマ。「永く乗りたい」と思っていたのだが、諸事情により手放すことになった。


このページは「外観」「運転席」「エンジンルーム」「主要諸元」「変更・修理箇所」「」「動画」「別れ」で構成。

外観

 
ヘッドライトはハロゲンではなかった。レンズは電球そのもの(シールドビーム)。ハロゲンのユニットを付け、かなり明るくなった。この写真ではわからないが実はフロントガラス周りはかなりの腐食が進んでいた。水が侵入するため、洗車もできない時期があった。後にコーキング処理。 
斜め前から。久々に洗車してもらって嬉しそう?ブルちゃんから降り、毎回この位置から眺め、「今日もお疲れさん」とボンネットをなでていたのを思い出す。このボンネットの付け根は昔に一度修復歴がある。自動車工場にタイヤ交換に出したら、数日後電話が。「申し訳ありません、ボンネットの板金させてください・・・」 理由を聞けばタイヤ交換後、ボンネットが閉まりきっていないのに走行テスト?したらボンネットが痛んだらしい。なぜ走行テストでそこまで走る必要があったのか?わけわからん。
横からの眺めはとても気に入っている。「父のクルマ」の頃からはスモークのフィルム貼ったりで雰囲気が少し変わってしまった。アルミホイールは会長からの頂き物の「ENKEI」。
それにしても今の一般的な1800ccのクルマに比べると小さい。車重も1トンくらいしかなかった。 
後ろから。バンパーは所々メッキがはがれ、サビが・・・。サビと言えば、”攻め”てしまった時、頭上から「フロントガラス周りのサビ」がバラバラ降ってきて焦ったことが・・・。リアゲートのバネが壊れ、頭を2回打った!しばらくは突っかえ棒でしのぐも、後にダンパー仕様に変更。
Bluebird-U のエンブレム。こんなメジャーな名前なのに若い人からは「が!外車ですか・・・!?」と言われたことがある。珍しいとか旧車って言われたりするが、元々家に居た見慣れたクルマに乗っているだけ。
見た目より、結構荷物が乗る。釣りにもかなり重宝したし、もちろん日々の家業の配達にも頑張ってくれていた。配達先では「まだそれに乗ってるんか!?」と言われたこともよくあった。
後部座席を倒せばフラット。大人も寝られる。だが夏は暑く冬は寒かった・・・。子供の頃、家族5人での旅行も車中泊だった。
 

運転席

 
走行距離10万qオーバー。30数年にしては走っていない・・・。ステアリングが細いので合皮製のカバーを巻いてある。糸を通して汗だくで作業していた。時計もかなり遅れたり止まったりだったので1度オイルを差す為分解した。時計のある場所には代わりにタコメーターを付けることもできたらしい。
子供の頃は兄弟で後部座席からこういう風に覗き込んで見ていた。一番上のラジオの付いているスペースにはMDデッキを付けた。昔は8トラ(って言ってもわからない方が多いだろうが)仕様になっていた。一台のクルマで8トラ→カセットテープ→MDデッキは珍しいだろうな。 クルマで「マンガ大行進」みたいな8トラ聞いてたな〜。「てんとう虫の歌」とか「コンドールマン」・・・余計わからないか。
2点式シートベルトは検問でよく止められるが、とても楽。肩凝り性の私にはありがたかった。でも事故ったら・・・(--;)
 

エンジンルーム

 
ボンネットを開けると、とてもシンプルなエンジンルームが。なんとか自分でもブルちゃんのメンテナンスができたのは、そのおかげ。クーラーも付いていない。

昔、シリンダヘッドの合わせ面がずれて冷却水がシリンダ内に入ったことがある。ある日、エンジンが調子悪いなぁとプラグを点検するとサビが発生している。エンジンオイルを見ると白濁・・・!すぐに自動車工場でヘッドを研磨してもらい、その後キャブもOH。エンジンがまたかかってくれて嬉しかったのと、メンテナンス不足を非常に反省したのを覚えている。

その時「古いクルマなんだから気を付けて点検しないと。」と認識した(気が付くの遅い!)。 それからは一発始動。記録は燃費12q/l

 
主要諸元 -ブルちゃんは マイナーチェンジ(’72年8月)後のタイプ-
  
全長・全幅・全高(o)

4280/1600/1415

ホイールベース(o)

2500

トレッド(F/R)(o) 1310/1330
最低地上高(o) 170
車両重量(s) 1065
最小回転半径(m) 4.9
乗車定員(人)
燃費10・15モード/60q/h(q/l) ―/17.0
ステアリング リサーキュレーティングボール
サスペンション(F/R) ストラット/半楕円板バネ
ブレーキ(F/R) ディスク/リーディングトレーリング
タイヤサイズ 6.45−13−4PR 
エンジン種類 L18型直列4気筒OHC 
総排気量(t) 1770
圧縮比 8.5
最高出力(ps/rpm) 105/6000(グロス)
最大トルク(s-m/rpm) 15.0/3600(グロス)
燃料/タンク容量(g) レギュラー/52
東京標準小売価格 ¥798,000(1972当時)
  

変更・修理箇所

 
機関 点火タイミング調整 ポイント清掃 キャブレター調整
シリコンプラグコード
フルトランジスタ点火方式へ変更
電装系 自作アーシング
ヘッドライト(ハロゲン仕様に変更)
装備 リモコン キーレスエントリー
MDデッキ(SONY)
4スピーカー
修理・改善箇所 リアゲートトーションバー修理。その後リアゲートをダンパー仕様に変更
リアルームランプのレンズ透明化
シフトノブ(NARDI製)
ステア位置を下方に変更(ワッシャ+ボルト変更)
サビ取り・板金
ショック変更(フロント:カヤバ製 リア:BOGE製)ホイール(195/65/R14 ENKEI メッシュタイプ)
アイドラーアーム交換
  

 

音質はよくないのでご了承を。mp3ファイル(Windows Media Playerなどで再生可)。 

♪エンジンルーム内の音。

点火系などがフルノーマルだった頃に録音。

♪マフラー付近の音。

同上。及びノーマルマフラー。

♪ホーンの音。純正品。

現在乗っているステージアに「形見」として取り付けてあるが、電圧の関係なのか音がかなり良くなった。
  

動画

 

会長に撮って頂いたたビデオから抜粋。wmvファイル(Windows Media Playerなどで再生可)。

エンジンルーム。フルトラ仕様に変更後なので吹き上がりが格段に違う。撮影している会長に「うるさい」と言われている・・・。

ファイルサイズ 1.9MB

とある仮設道路にて。足回りは前後ダンパー変更。自分が運転しているのを見るのはコレが最初で最後。

ファイルサイズ 0.9MB

ブルちゃんからの見慣れた景色。音声は無し。

ファイルサイズ 2.0MB

 

別れ

 

2005年12月、ブルちゃんを嫁に出すことになった。 普段乗りながら修理もしていかなければならない難しさ、我流でのレストアをしてきたことへの限界を感じたこと。・・・そして一番の動機は「修理のスキルの高い人に乗っていただけるなら、その方がブルちゃんは長生きしてくれるだろう。」ということ。家族で話し合い決断した。 

多くの方に励ましてもらったり手伝っていただいたり、大変ありがとうございました!ブルちゃんを通じて知り合えた方々に大変親身になっていただき、この場を借りてお礼を申し上げます。

また、この「ブルちゃん」ページを作るきっかけになったのは、「村主朋英(muransky)のページ」の中の「愛車紹介」を拝見したことによる。村主氏とは 神奈川での510ブルミーティングで初めてお会いできた。

 

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