イラクへの自衛隊派遣問題では判断基準・条件こそが問題

 

 2003年12月20日(土) 清宮寿朗

 

 ひとが結婚を決意する場合、結婚が是か非か、ということだけを考えて結婚を決意する人も中にはいるでしょう。

 しかし、多くの場合、自分の独自の判断基準、条件があって、たとえば、「結婚したいのはやまやまだが゜今はその時期ではない。いまは婚約だけしておいて、時期が到来したら結婚しよう」と、判断する場合が多々あると思います。

 この場合の「時期到来」というのが結婚の判断基準、条件ということになりますが、これは人道支援のための自衛隊派遣についてもあてはまることではないか考えています。

 私の考える判断基準、条件は以下の通りです。

@自衛隊派遣の具体的決定(処分)がその時の具体的状況下において憲法違反(憲法81条参照)にならないこと。

 この場合の合憲性判定基準は「イラク特措法」の目的を達成するためには自衛隊の派遣以外選択の余地がなかったといえるかどうか。

A自衛隊派遣の要請がCPA(米国主導の占領当局)からのものではなく、暫定憲法下で成立した暫定イラク政府からの正式な要請であること。

B暫定イラク政府の樹立が6月の予定であれば、自衛隊派遣は6月以降でも遅くはない。そもそも、イラクの復興・人道支援活動は数年かかる長期戦なのだから。

C仮に、派遣先予定地のイラク国民の民生状況を分析して、6月の暫定イラク政府樹立まで自衛隊による人道支援活動は引き延ばせない、というのであれば、少なくともCPA占領当局から国連(米英だけでなく中仏露独も含めた安保理)主導の占領当局に変更することを条件に自衛隊派遣するべきである。

 以上の私の判断基準、条件からすれば、現状での自衛隊派遣には賛成できない、ということになります。

 もちろん、上記の条件がクリアされれば、自衛隊派遣に反対はしません。

 なお、防衛庁発表の実施要項には、まさに焦点であった「派遣時期」が明記されていませんでした。これは国民世論の高まり、国会論戦の成果だったと思います。

 国民世論、国会論戦のパワーはまだ残っていた証拠だと思います。来月から始まる通常国会での論戦に期待しています。