:教育について3

 

2003年12月27日(土) 清宮寿朗

 
 教育改革についてはさまざまな論点があると思います。

 あえて大ざっぱに分類すると

@制度改革問題と
Aカリキュラムやその教育内容の改革問題に分けられそうです。

 政治問題として取り扱う論点としては、@の制度改革問題ということになるかと思いますが、教育基本法改正問題は別論として、以下の三点が、実質的根本的論点になるのでは、と考えています。

T 昭和30年代より本格的に始まった科挙的発想の試験制度、具体的には各種公務員試験制度を前提とした高校受験と大学受験の二つの受験制度の改革問題。

U 次が大学・高校の教員の採用方法や評価方法の改革。

U 三番目が大学院の抜本的改革、すなわち、IT化、社会開放化と実学化、総合化、国際化。

 ここでは、とりあえずTについて。

 私は、現行受験制度の癌巣は、「実質的に高校生を序列化をする現在の高校入試方式」にあると考えています。誤解をおそれず象徴的に述べますと、官僚・法曹採用試験制度の予備試験制度として大学・高校入試制度が仕組まれ用意されているということです。

 改革の方向性としては、先ず、現行の高校入試制度を廃止し、中学・高校一貫教育を基本とする制度改革が必要で、その上で大学入試の試験考査評価基準も現行の相対評価方式から絶対評価方式に変更する。それによって自動的に東大卒業生を頂点とした学生の序列化はなくなり、ひいては官僚採用体質も変わらざるをえなくなってくるわけです。

 もちろん、入試の考査評価基準を絶対評価方式に変更するためには様々な工夫が必要です。が、やってできないことはありません。実際に米国の大学入試が絶対評価方式を採用しているわけですから。今や少子化社会ですし、かつ国立大学も民営化の潮流の中で大きく変わろうとしています。ノーベル賞受賞者も多数輩出し、世界中の才能を吸収し続けている米国の大学制度も参考にしつつ、わが国の受験制度も大胆に改革するべき時がきているように思われます。