首相の施政方針演説についての疑問点

 

 

(2004.1.21) 清宮寿朗

 

 小泉首相の施政方針演説(1月15日)の「イラク復興支援とテロとの闘い」の部分を読んでみますと、

「物的な貢献は行うが、人的な貢献は危険を伴う可能性があるから他の国に任せるということでは、国際社会の一員として責任を果たしたとは言えません」と述べています。

 この部分は、イラクにまだ派兵していない国連常任理事国のフランスやロシア、中国、そして理事国のドイツ、また米国の隣国の同盟国カナダなど150ヶ国以上の国々に対しての叱責だったのでしょうか。

 問題は、「米国の要請で自衛隊を派遣するほうが国際貢献により資するのか。あるいは、イスラム教徒・アラブ民族のイラク新政府や国連の要請で自衛隊を派遣するほうが国際貢献により資するのか」ということだと思います。

 私は、米国の要請で自衛隊を派遣することは、善し悪しの評価は別としても、国際貢献というよりは米国の国益に貢献するものではないか、と思っています。

 イラク新政府や国連からの要請で自衛隊を派遣するまでの間は、雇用促進のための資金や物資の援助を中心に国連や赤十字、各国のNGO、CPAを通じて積極的に実施してゆけばいいと思います。資金や物資さえあれば、イラク人は自分たちだけでも復興はできるはずです。

 また、国連主導のイラク復興支援体制再構築に向けて、積極的な外交努力もするべきだと思います。

 それから、イラク攻撃は、テロとの闘いではなかったはずです。テロとの闘いは、アフガニスタン・アルカイダとの闘いだったはずです。

 イラクにテロリズムを呼び込んだのは、いったい誰だったのでしょうか。