【年金問題について】



(2004.5.15) 清宮寿朗

YMさんのご意見、「そもそもこの問題の本質は制度がややこしすぎて役所の職員や、制度について議論する議員当人たちでさえも勘違いしてしまうということが問題であるはずなのに、ことを議員当人のモラルの問題であるかのように矮小化する人たちの存在が、話をあさっての方向に持って行っているという感じがしてなりません」についてのコメントです。

私もYMさんのご指摘はまさにその通りだと思います。

今回の未納・未加入騒動によって明らかにされたのは、閣僚たちや100名にもおよぶ国会議員のモラルというよりも、彼らが勘違いしてしまうほど、現在の公的年金制度が高度で複雑な制度になっているということだと思います。

したがって年金制度改革を論ずることは、憲法9条改正論を議論するよりも数段難しいことかもしれません。

しかし、年金制度改革問題は、実は、国民にとっては憲法改正問題に匹敵する重要課題だと考えています。公的年金制度改革問題の本質を一言でいえば「行財政改革の本丸」あるいは「国家のあり方をも変えうる力をもった起爆剤」といえると思います。

「国家のあり方論」との関連でいえば「道州制ないし連邦国家制への導火線」ともいえるかもしれません。

その理由や説明については後日、書き込んでゆきたいと思っていますが、ともかく守旧的官僚や族議員も必死だと思います。税金より豊富でロー・リスクな保険料に群がる人々も必死だと思います。最近の未納騒動をみていて、そう思いました。

昨日、財務大臣の諮問機関「財政制度等審議会」の建議書最終案が公表されましたが、「年間1兆円超の増額が見込まれる社会保障費を抑えるため、年金、医療、介護など総合的にとらえ中期的な目標を設定して改革に取り組む必要がある」と指摘していました。

要するに、近視眼的な政治的妥協をすることなく、社会保障費を総合的にとらえて改革案を出すべきだ、と述べているわけです。

「総合的にとらえる」という場合には、さらに「世代別国民負担率の内容」「世代別資産比較」「少子高齢化社会の問題」「シルバー世代の雇用問題や税制問題」「知的財産の流通促進による地域経済の活性化問題」「デフレ問題」「利子問題」「年金制度における日米比較論」「厚生労働省・社会保険庁・外郭団体への強制行政評価と行政評価の方法」「公的金融全体の不良債権問題」なども含めての総合的把握・分析が必要になってくると思います。