【内閣と議会について】

(2004.6.27) 清宮寿朗

 

日本国憲法は議院内閣制を採用しており、それが原因で現実の政治では内閣が議会を飲み込んでしまっている、という趣旨のご意見がありました。そのとおりかもしれませんね。

さらに言えば、内閣の実体を内閣官房の事務方の副長官が主催している事務次官会議だとすれば、日本の議会は事務次官会議に飲み込まれてしまっている、ということもいえそうです。

国会議員と官僚の力関係を逆転させ、国会議員ないし政党主導の行政・政治が実現するための工夫がいま求められていると思います。

その工夫の一つとして事務次官会議の廃止や局長以上の政治任用制度導入等が主張されはじめています。また、国会法、内閣法改正にとどまらず議院内閣制の改革や連邦制導入を憲法改正論議の中で検討される必要もあるかもしれません。

その他、公職選挙法、政治資金規制法、政党助成法の抜本的改正の議論もあらためて起きてもよさそうな気がしています。

ところで、最近「代議士秘書/永田町、笑っちゃうけどホントの話」(飯島勲小泉純一郎秘書著・講談社文庫)を読みました。

国会議員や秘書の日常活動の実態がよくわかり大変参考になりました。

選挙区からの陳情対応や選挙対応にほとんどの時間が割かれているのがわかります。また、選挙運動とはどういうものか、陳情処理に伴う予算づけのシステムもわかりやすく説明されていました。また、補助金や就職、入学、勲章等とさまざまな陳情にどう対処しているか、大変面白く書かれてありました。

逆説的に言えば、国会議員と官僚の力関係の実態が、こういう仕組みの中で自然にできあがってゆくようですね。

そう考えると米国型連邦制や議会のあり方などはある意味においてはかなり進化した民主主義モデルなのかもしれません。

もしかすると日本の未来は、連邦制と議院内閣制を混合させた新しい民主主義モデル、日本型連邦制を開発できるかどうか、にかかっているかもしれません。