【郵政3事業民営化問題について】

 

(2004.9.17) 清宮寿朗

郵政3事業民営化問題でも、あいかわらず「賛成か反対か」という結論を最初に国民に問いかけ、議論の出鼻をくじくという手法、官僚好みの「仕掛け」がまかり通っているように思います。

イラクへの自衛隊派遣問題や道路関連4公団民営化問題でもそうでしたし、憲法改正問題でもそういう傾向があると思います。

大切なことは、民営化のメリット・デメリット、問題点を整理して各問題点について時間をかけて検証・議論することが先決だと思います。その検証・議論の過程で様々な行政情報が国民にも周知されるようになり国民も議論できるようになるのだと思います。

賛成か反対かの意思表示は、議論が煮詰まってからの話ではないでしょうか。

個人的には、郵政3事業民営化で最も知りたいこと、あるいは議論したいことは

第一に、国家公務員全体の約三割近くをしめる職員の年金問題です。現在は国家公務員共済年金ですが、看板の掛け替えではなく本当に民営化すれば常識的には公務員ではなくなるわけですから厚生年金になるわけです。この年金制度の移行はどうするのか。積立金の移管はどうするのか、がまず大きな問題点の一つになっていいはずです。あるいは、この際、徹底的に公的年金制度の一元化を図るよい機会とみることもできるはずです。

第二に、郵便貯金約226兆円と簡易保険112兆円、その他合計約350兆円という途方もない金融資産の運用方法をどうするのか、という問題があります。また、年金の積立金総額約200兆円とあわせて約550兆円にのぼる公的金融資産全般の運用方法も大問題なはずです。

第三に、民間企業なみに人件費・給与体系を見直すのかどうか。それから、全国にゆく2万7千800ある郵便局の約75%、約1万9千の世襲制特定郵便局の改革問題も大きなテーマだと思います。

第四に、地域経済の活性化や雇用拡大に、人件費を含むコスト改革や公的金融資産の運用改革等を中心とする郵政事業民営化をいかに活用してゆくのか、という地域政策の具体的提言もあってしかるべきではないでしょうか。また、この際、郵政事業の地域分割案や規制緩和の徹底も考え、地域経済圏ブロック構想の先駆けにしてもいいのではないでしょうか。

第五に、一部過疎地での利便性確保に関しては、自治体や地域企業、NPO法人等が一定の役割を担えないかどうか、などの検討も必要だろうと思います。

以上は個人的に思っている問題点を整理したものですが、他にもあるはずです。是非、みなさんのご意見お待ちしています。