金融緩和政策について。

 民事再生法等による裁判手続きによる債務整理や経営再建においても、銀行等は約70%程度の債権放棄をするわけで、裁判外の任意による債務整理や経営再建においても銀行の巨額の債権放棄が行われています。
 しかし、その多くは資本金5億円以上の大企業(約9,200社、そのうち上場している企業は約3,500社)や資本金1億円以上の中堅企業の話であって、約300万社ある中小零細法人企業や約500万件ある中小零細零細事業主は、中堅・大手企業が受けている平成の徳政令のような銀行の債権放棄はほとんど受けられません。
銀行の貸しはがしの回避や信用維持のために、時には、ヤミ金融やノンバンクから高利で資金調達して債務をけなげに返済している、というのが現実で、そういうことも原因となって、戦後最大の中小零細企業倒産時代、大量失業時代を迎えています。
 銀行は不良債権処理加速を強いられていますから、中小零細企業からどんどん貸しはがしをしますし、これ以上、不良債権を増やしたくない、ということで、中小零細企業には資金を貸したがらない。
 中小零細企業も、かりに、新規事業計画を立案し投資しようと決意しても、資産デフレで担保価値を失った不動産しかないので、資金調達したくてもできない。
 一方、大企業も、その約80%は同様に資金調達の意欲は失っている。
 そこへ公的資金導入やインフレターゲットによる金融緩和だのしても、結局は、資金がだぶつく銀行の投資先は国債しかないと考えます。
 国債の当面の暴落予防にはなるかもしれませんが、中・長期的に経済再生を図るのであれば、もっとマクロ的観点に立って、効果的な税制改革や規制改革を断行し、あわせて行政改革で歳出を徹底的に削減、合理化しないと、税金・予算を有効に使えないと考えます。

 

2003120()