「ねえねえ美汐ちゃん。」

「なに?真琴?」

昼休み。

奇跡の大安売りによって、秋子さんに飼われる養われることとなった真琴。

この春から美汐と一緒に(ちなみに栞もだが・・・)高校2年生となっていた。

もちろん、その際に戸籍の問題などもあったが、不思議の国の秋子さんに不可能はなかった。

今では自然な女子高生として生活を送っている。

「みんなあきないね・・・・」

屋上でお弁当を食べていた真琴の目に、

中庭で6人の女の子からお弁当を食べさせられている祐一の姿が入った。

「まぁ・・・みなさんあれが楽しいのでしょうよ。」

美汐は手にもっていた肉まんを真琴の前に差し出す。

その美汐の表情も楽しそう・・・いや、幸せそうであった。

「あ〜ん♪」

真琴は大きく口をあけて、美汐におねだりする。

「はい。」

真琴の口に肉まんをゆっくりと運ぶ美汐。

肉まんを口に入れてくれることを待っている真琴の顔がかわいくて、少しでも長くみていたい美汐なりの作戦だ。

ぱくっ♪

そして、それをほおばっている真琴のなんとかわいらしいことか・・・・・

思わずクラッと来てしまった美汐。

自然と左手が真琴の頭に伸びる。

なでなで・・・・・・・・

春風が真琴の長い髪をなびかせる。

そして、右手に握られた真琴の食べかけの肉まんを食す美汐・・・思いっきり間接キスを意識しての行動だ。

「あう〜、美汐ちゃん・・・・食べたかったのに・・・・」

肉まんを美汐に食べられて、悲しそうな真琴。

そのちょっと涙目にさらに心がときめいてしまう美汐。

頭をなでていた左手が、真琴の頬をなでる。

「ごめんなさいね、帰りに商店街に行きましょうね。」

「うん♪」

たちまち笑顔になる真琴。

その全てをビデオに録画し、真琴ちゃんかわいすぎますわ〜、と家で堪能したい衝動に駆られる美汐に

たこさんウインナーと格闘している祐一が視界に入ってしまった。

美汐の危険度ランキングNO.1である彼のことは、いつも気になっていた。

なんといっても、ひとつ屋根の下である。

いつ彼が真琴の愛らしさに暴走するかわからない。

6人に手を出していると言われているこの学校最悪のプレイボーイ。

真琴を8人目にするわけにはいかない。(すでに秋子さんも毒牙にかかっていると思い込んでいる)

そんなことになるんなら、いっそのこと自分が・・・・・

「ねぇ、美汐ちゃん。」

怪しい考えに浸っていた美汐の意識が覚醒する。

「なに?」

「教えて欲しいことがあるの。」

「私の知ってることなら、いいんだけど。」

「あのね、”レズ”って何?」

「!!!!!」

「昨日の夕食の時に、美汐ちゃんの作ったお弁当のこと話してたの。」

純真な真琴から、”レズ”などという単語が発せられたことに未だ動揺している美汐。

「いつも食べさせてくれるって言ったら、天野はレズだからいつかお前が食われるぞって言われたの。」

「それで?」

実際、夢や妄想でなんども真琴をおいしくいただいている美汐はさらに動揺していた。

「でね、レズってなに?って聞いたら、秋子さんもなゆちゃんもにこにこしてるだけで、教えてくれなくて・・・」

そんなこと答えられるはずがない。

「そしたら、祐一が美汐ちゃんに聞けって言うから・・・・・」

「そう・・・・・知りたい?」

「うん。」

「レズってね、女の子に恋しちゃう女の子のことよ。」

「どういうこと?」

「そうね・・・・・私は真琴のこと好きってことよ。

「うん、私も美汐ちゃんのこと好きだよ♪」

ぽんっ、と音をたてて顔を赤くする美汐。

その後美汐がどういう行動に出たのかは謎であるが、

二人とも午後一の授業はサボったらしい。






おわり・・・です・・・・




うぐぅ・・・今回はこんなん。
こんばんわ、せーりゅーです。
静かにくれる秋の午後。
みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
最近、この歳になって同人活動をしようと思い立ったりしています・・・・
その前に重くなりすぎた体を絞らなきゃ・・・・・・