干支 |
◎干支 干支とは、十干と十二支の組み合わせのことで、十干とは、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸のことをいい、十二支とは子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥のことをいう。 干支は、この十干と十二支の組み合わせによる序列表示をいい、十干のはじめの「甲」、十二支のはじめの「子」から順次、次のように組み合わせていく。 甲子、乙丑、丙寅、丁卯、戊辰、己巳、庚午、辛未、壬申、癸酉、(以上、10組で、ここで十干は再び第一位の「甲」に戻り、11組目が始まる)甲戌、乙亥、……(ここで、十二支は「子」に戻り、13組目は)丙子、丁丑…となって、合計は以下の60組になる。
これで、1から60までの順を表し、年月日の表示などにに使われる。なお、61番目は、1番目の甲子にもどる。還暦である。 ◎十干 十干の読み方は、次のようになる。 甲〔かふ;jia3〕 乙〔いつ、おつ;yi3〕 丙〔へい;bing3〕 丁〔てい;ding1〕 戊〔ぼ;wu4〕 己〔き、こji3〕 庚〔かう;geng1〕 辛〔しん;xin1〕 壬〔じん;にんren2〕 癸〔き;gui3〕 十干は、その第一位から十位までを五行説の木火土金水を順に当て、奇数位と偶数位を陰陽にわけ、陽を兄(え)、陰を弟(と)として、次のようにする。
十二支は、子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥のことで、時刻や方位を表すのに使われる。読み方と意味は、次の通りとなるが、中国語の発音は、その文字に対するものであって、例えば「子」〔し;zi3〕(ね)歳は“鼠〔shu3〕”になる。 子〔し;zi3〕ね。鼠。 丑〔ちう;chou3〕うし。牛。 寅〔いん;yin2〕とら。虎。 卯〔ばう;mao3〕う。兎。 辰〔しん;chen2〕たつ。龍。 巳〔し;si4〕み。蛇。(小龍)〔she2、xiao3long2〕。 午〔ご;wu3〕うま。馬。 未〔び;wei4〕ひつじ。羊。 申〔しん;shen1〕さる。猿。中国では、猴〔hou2〕。 酉〔いう;you3〕とり。中国では、鶏〔ji1〕。 戌〔じゅつ;xu1〕いぬ。犬。中国では、狗〔gou3〕。 亥〔がい;hai4〕ゐ。猪(中国ではブタを指し、現代中国人のイメージとしてはブタ年になる。) ◎干支 まとめ 干支の読みは、これら十干と十二支を順に併せて、 「甲子」〔かっし、かふし;jia3zi3〕きのえ・ね。 「乙丑」〔いつちう;yi3chou3〕きのと・うし。 「丙寅」〔へいいん;bing3yin2〕ひのえ・とら。 「丁卯」〔ていばう;ding1mao3〕ひのと・う。 ……………… という風に読んでいく。 使われた実例としては、「甲午中日戰爭(日清戦争)」(1894年:明治27年)、「戊戌變法」(1898年)、「辛亥革命」(1911年)、「辛丑條約(北京議定書)」(1901年)…。日本では「壬申の亂」(672年)」「甲午年籍」(670年)「戊辰戦争」(1868年)……。 史書では、「光熙元年十一月庚午,孝惠帝崩。」「二年春正月丙午朔,日有蝕之。丁未,大赦。」(『晉書』)という風にする。日本では「己未年春二月壬辰朔申亥,命諸將練士卒。」「冬十月丁酉朔己酉,遣日本武尊,令撃熊襲。」(『日本書紀』)という風になる。なお、平成十六年(2004年)の歳次は、甲申になり、平成十九年(2007年)の歳次は、丁亥となる。 ◎蛇足 似た文字や音に注意: 「己」〔き(こ);ji3:つちのと〕と「巳」〔し;si4:み〕(と「已」〔い;yi3:すで(に)〕)。 「戊」〔ぼ;wu4:つちのえ〕と「戌」〔じゅつ;xu1:いぬ〕(と「戍」〔じゅ(しゅ);shu4:まも(る)〕)。 戊辰〔ぼしん;wu4chen2〕と戊申〔ぼしん;wu4shen1〕また、庚申、庚辰、甲申、甲辰。癸丑、己丑…と。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2004.8.27 8.28完 2007.7.29補 2009.6.25補 |