情報編

 

1 シエラネバダ山脈の山スキー

 シエラネバダ山脈では11月から7月半ばまで山スキーができる。特に春は山スキー天国だ。200kmの長さにわたって4,000m峰を連ねる大山脈の谷という谷では、冬の間にたっぷり積もった雪がカリフォルニアの陽光に照らされてざらめ雪と化し、日帰りのハードなスキー滑降から1ヶ月掛かりの全山スキー縦断まで様々な遊びのフィールドを提供してくれる。

 シエラネバダと日本の山では、第一に谷の形が違う。雨が削った日本のV字谷は狭く険しく、冬の登高や滑降は危険だし春でさえ幕営適地は少ない。これに対して、氷河が作ったシエラネバダのU字谷は広くて緩やかで、スキーによる行動に適し幕営地も豊富だ。その代わり、谷から稜線に上がる斜面はどこも急で、一般的な山スキーコースでも45度くらいの斜面が頻繁に現れる。稜線は岩稜なので、スキールートは峠を越えて谷から谷を結んで行くものが中心となる。また、シエラネバダでは樹林限界から山頂まで標高差1,000m以上ある点も、日本の山と違う。そのため、悪天時の行動が難しいのは欠点だが、ブッシュに邪魔されないすっきりとした岩と雪の世界が味わえる。

 

2 ガイドブック・地図

 ガイドブックには次のものがある。

* Backcountry Skiing: California's High Sierra, John Moynier著, Falcon社, 1999年

 24,000分の1の地形図は、Omni resources社のホームページ

http://www.omnimap.com/)で注文することができる。

 

3 装備

 春にシエラネバダ山脈で山スキーをするための装備は、日本の春山と同じもので良い。ガスカートリッジやフリーズドライ食品はロスアンジェルスの山道具屋Adventure16(ホームページhttp://www.adventure16.com/)などで購入することができる。

 

4 ウィルダネスパミット

 ホイットニーなどに登るにはウィルダネスパミットを取得する必要がある。パミットが必要な山域やパミットの取得方法は、インヨー・ナショナルフォレストのホームページ(http://www.fs.fed.us/r5/inyo/)に載っている。

米国 シエラネバダ山脈ホイットニー