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川原の土手や並木道でソメイヨシノは集団となって咲き誇り、自生種の桜やサトザクラはひっそり咲いて、人々を引き付ける。桜の魅力というのは本当に奥深いものだ。今年の春は、少しばかり桜花についての知識深めてみてはどうだろう。

 12セレクション

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チシマザクラ 自生種

白色〜淡紅色の花をつけ、最も北に分布する低木の桜。葉や花に毛が多い。サハリンの南部から南千島、北海道、本州の亜高山帯にも点在。本州中部では1500M以上にタカネザクラガが分布するが、その変種に分類される。開花期:4月中旬〜6月中旬(自生地)

ヤマザクラ 自生種

東北南部から九州までの山野に自生する桜。花はソメイヨシノよりやや小ぶりの白色または淡紅色で一重。若芽は紅紫色、褐色、緑色など変化に富み、花との組み合わせが美しい。ソメイヨシノが広まるまでは花見の主役だった。開花時期:4月上旬(東京)

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カンヒザクラ 中国原産

花は濃紅紫色、一重で下を向いて咲く。台湾や中国南部に自生する桜で、花色や花の形が日本原産の桜とかなり異なる。開花期が早く、花の色からこの名が付けられた。別名サツマヒザクラ。開花時期:3月中旬〜中旬(東京)1月下旬〜2月上旬(沖縄)

オオヤマザクラ 自生種

北海道から東北に分布し、中部以西では標高の高い所に自生する桜。3個を散形状につけ、紅紫色で一重。ヤマザクラより少し遅れて開花する。別名は花の色からベニヤマザクラ、分布地からエゾヤマザクラの名がある。開花時期:4月中旬(東京)

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エドヒガン 自生種

東北から九州までの山野に自生する桜。花は葉よりも先に開き、花色は紅紫色から白色まで変異が大きい。桜の巨樹や銘木にはエドヒガンが多く、根尾谷の淡墨桜も種類はエドヒガンである。ソメイヨシノの片親でもある。開花時期:3月下旬(東京)☆☆☆☆-☆

ウコン サトザクラ

花は淡緑黄色で八重咲き、花色が珍しい桜。花びらは7〜18枚。東京の荒川堤で栽培されていた品種で、現在では欧米でも人気がある。ショウガ科の多年草、ウコンの根茎で染めたウコン色に似ていることからこの名が付いた。栽培品種。開花時期:4月中旬(東京)

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ギョイコウ サトザクラ

花の色が緑色や緑黄色をしていて非常に変わっている。花が終わりに近づくと、花弁の基部から先端にかけて紅紫色の筋が入る。八重咲きで花弁数は13枚程度である。「御衣黄」は天皇のお召しになる衣のこと。栽培品種。開花時期:4月中旬〜下旬(東京)

キクザクラ サトザクラ

花は淡紅紫色、若芽と開花と同時に展開する。花びらは数十枚以上あり、花全体の形が丸みを帯び、菊の花に似ていることから菊咲きと呼ばれる。兼六園キクザクラ、来迎寺キクザクラなど多くの菊咲きの桜がある。栽培品種。開花時期:4月下旬(東京)☆☆

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スルガダイニオイ サトザクラ

桜は一般に匂いが少ないがこの桜は芳香が強い。花は白色で一重。若芽は紅紫色または褐色で、開花の頃はかなり伸びる。かって江戸の駿河台の庭園にあったことから、この名が付いたといわれている。栽培品種。開花時期:4月下旬(東京)

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シダレザクラ サトザクラ

一重の花をつけた枝がすだれのように長く下垂する。平安朝のころから栽培されていた。シダレザクラはエドヒガンが枝垂れるようになったタイプで、エドヒガン同様に各地に巨樹や銘木がある。別名イトザクラ。開花時期:4月上旬(東京)

ヤエベニシダレ サトザクラ

枝垂れ桜のなかで、淡紅色の小さな八重の花を咲かせる種類。枝葉は下に長く枝垂れ、花びらは12〜20枚程度。シダレザクラより開花は少し遅れるが、美しさは際立っている。エンドウザクラの別名もある。栽培品種。開花時期:4月上旬〜中旬(東京)

ベニシダレ サトザクラ

淡紅色の一重の花をつけ枝垂れて咲く桜。花の色以外はシダレザクラと変わりはない。シダレザクラ同様に各地の寺などに銘木や大木が多い。日本最大の枝垂れ桜とされる福島県の「三春滝桜」はこの種類。栽培品種。開花時期:4月上旬(東京)☆☆☆

 

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八重桜

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