からまわり

毎日同じ繰り返しの中で
俺は何を得て、何を失った?
裏切り
友人の死
出会いと別れ
思うことはいっそひと思いに
この命捨ててしまえるならばどんなにいいか
だけど
俺はきっと
これからもからまわりの人生
行き続ける事だろう

ざれごと

乾いた唇をかみしめて
君との愛はただの戯れだったと
小さく呟く
愛なんてもんは
なんて小さく
なんて薄っぺらなものものか
わかっちゃいない
俺は俺で君は君
いつわりの愛なんてざれごとだということ

遠い夏


あなたが逝って何度めかの夏を迎えようとしています
手をのばしてもあなたはいない
ふれる指先にはささの葉がゆれている
もう二度とこの手にだきしめることはない
もう二度とあなたのほほえみを見ることがない
もう二度とあなたの声を聞く事がない
だけど
わたしの中にはずっと生きつづけている
「ありがとう、幸せだった」
そう、呟くあなたの声が遠くに消えていく

詩/珠理了 今日から明日への旅