タバコと健康愛知の活動  
  「タバコと健康を考える愛知の会」の活動




    愛知県内市区町村役場喫煙対策進行状況調査結果 


 2000.1月に愛知県内の市区町村役場の非喫煙者保護対策状況を詳 しく調査した。
 その後、2001.1月に喫煙対策が全くされてい ない市区町村役場を調査し、今回、
 2001.11月に喫煙対策が 全く実施されていない市区町村役場を調査した。その
 間に、対策が されていない役場および対策が不完全な役場の市区町村長に対して喫
 煙対策の実施 を要望してきた。

 喫煙対策が全く実施されていない市区町村役場は、2年の間に半分に減 少した。
 未対策の役場と全体に対する割合は以下のとおりである。
    2000.1月    2001.1月     2001. 11月
    54市区町村    38市区町村     26市区町村
    52%        37%         25%
 2001.11月現在、喫煙対策が全く実施されていないのは以下の2 6市区町村で
 ある。
 阿久比町  吉良町   甚目寺町  武豊町   中村区   平和 町
 一宮町   小坂井町  下山村   作手村   額田町
 大治町   佐織町   十四山村  東栄町   幡豆町
 小原村   佐屋町   新川町   飛島村   八開村
 蟹江町   設楽町   祖父江町  豊川市   尾西市

 喫煙対策をまだ実施していない市区町村の中に、職員の執務席を禁煙に している所あ
 るいは外来者が利用するスペースを分煙にすることを 考えているところもあった。
 しかし、場所が狭い、予算がないこと を口実に放置したままになっている。場所がな
 いというのは喫煙所 を作る場所がないということで、予算がないというのは空気清浄
 機 を設置する予算のことである。喫煙所を作っても空気清浄機を設置しても 非喫煙者
 保護としては不完全なものである。禁煙にすればすぐに実 現できるのである。行政担
 当者がそれをしないで受動喫煙による被 害に目をつむっていることは無知無理解では
 済まされない問題であ る。
 喫煙対策を実施している市区町村もその殆どは不完全なやりかたで対策 済としている
 が早急に改めてほしいものである。

 2001(平成13).12.15.の読売新聞愛知県内版に紹介され た。



    厚生労働大臣に飲食店の禁煙の法律制定を要望 


                            2001. 10.1.
  厚生労働大臣 坂口力様
                       タバコと健康を考える 愛知の会

      飲食店における非喫煙者保護の法律制定要望書

 (前部省略)

 日本国憲法の第13条には
 すべての国民は、個人として尊重される。
 生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、
 公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必 要とする。
 と、定められております。
 ところが、日本における喫煙対策の現状を見ますと、私達の生命も自由 も幸福もすべ
 てが踏みにじられております。立法におきましても国 政におきましても個人として全
 く尊重されていません。国民の健康 を守るべき厚生労働省はわたくしたちの健康を守
 ってはいません。 わたくしたち一人一人のかけがえのない人生がこのように政府の不
  作為によって好まない人生を生きることを余儀なくされていることは誠に 悲しいこと
 です。
 喫煙問題は、薬害エイズの問題にくらべ、長期にわたること、その被害 の大きさにお
 いて比較にならないほどです。それにもかかわらず法 規制による対策がおこなわれて
 いません。

 すべての公共の場所、職場、家庭などにおける受動喫煙をなくすること は早急に必要
 なことでありますが、まず、飲食店における非喫煙者 の健康を保護するために下記の
 内容を含む法律の制定を要望します。

 1.国、地方自治体が管理する施設の中にある飲食店は、公共性が高く、 民間の飲食
   店の手本となってもらうために、すべて完全に禁煙 にする。
 2.地下街あるいは地下階にある飲食店は、店内の空気の浄化が不完全 になり易く、
   また、火災予防上から、すべて完全に禁煙にする。
 3.地上にある民間の飲食店は、半分以上の席を禁煙席とする。
   その場合、単に禁煙席を設けるだけでなく、禁煙席に他からタバコ の煙が直接あ
   るいは空調によって侵入しない構造とする。
 4.地上にある民間の飲食店の出入り口、風除室、待合席あるいはロビ ーなど誰もが
   利用する共有のスペースはすべて完全に禁煙とす る。
 5.法律に違反して禁煙スペースで喫煙をした者があった場合には、喫 煙者本人と共
   に施設の管理者を罰する。

 (以下省略)

 

    名古屋空港発着便の機内禁煙状況調査 


 2001.5月現在における名古屋空港発着便の機内禁煙状況と名古屋 空港内の
 喫煙対策は次のとおりである。

 国内線の航空会社と全席禁煙の実施時期
 エアーニッポン     1998. 4. 1.  ジェイ・エア      1998.(運行開始)
 JALエクスプレス   1998. 9.    全日本空輸       1998.10. 1.
 中日本エアラインサービス1991.(運行開始)日本エアコミューター  1998. 7.17.
 日本エアシステム    1998. 9. 1.  日本航空        1998. 9. 1.

 国際線の航空会社と全席禁煙の実施時期
 アシアナ航空       1992. 9. 1. ヴァリグ・ブラジル航空   1998.11.
 エア・カナダ       1994. 9.   ガダール・インドネシア航空 喫煙席あり
 カンタスオーストラリア航空1996. 7.   キャセイパシフィック航空  1998.10.
 JALウエイズ      1994. 4. 1. シンガポール航空      1998. 2. 1.
 全日本空輸        1999. 3.28. 大韓航空          1994. 7.
 チャイナエアライン    1997. 9.   中国国際航空         喫煙席あり
 中国西南航空       1998.    中国西北航空        1995. 頃
 中国東方航空       喫煙席あり  デルタ航空         1995. 1.
 日本航空         1999. 4. 1. ニュージーランド航空    1998. 2.
 ノースウエスト航空    1998. 8. 1. マレーシア航空       2000.10.
 ルフトハンザ・ドイツ航空 1998. 3.

 名古屋空港内の喫煙対策は、国内線および国際線のターミナルは共に各階 に喫煙所が
 2〜4か所設けてあり、そのすべてがオープンなので周辺 一帯はタバコの煙の悪臭が
 漂っていて不快で健康に有害な時代遅れの 状態である。



    新聞のタバコ広告とタバコ記事調査 


 朝日新聞名古屋本社、中日新聞、毎日新聞中部本社および読売新聞中部本 社(朝刊の
 み)の朝刊と夕刊の2001.1月から3月までの3か月 間の新聞に掲載されたタバ
 コ広告とタバコ記事を調査した。
 その結果は、3か月の合計で、
 朝日が広告1件、記事8件、中日が広告6件、記事4件、毎日が広告なし、 記事1件、
 読売が広告1件、記事3件の4紙合計で広告8件、記事16 件であった。
 新聞のタバコ広告は、テレビのタバコ広告をやめる少し前から極端に多くな り、その
 後、少しずつ減ってきて現在では少なくなった。タバコ記事は 非常に少なく、読者に
 タバコに関する情報の提供の任務を果たしていな い。


 
   JRタワーズビル、4Mデパート禁煙状況調査


 2000年の春、JR名古屋駅にオープンしたJRセントラルタワーズ ビル(ジェイア
 ール名古屋タカシマヤ、タワーズプラザおよび名古 屋マリオットアソシアホテル)と在
 来から名古屋にある4M(松坂 屋、丸栄、三越および名鉄百貨店)について、テナント
 を含むすべ ての禁煙状況を調査した。
 ジェイアール名古屋タカシマヤは5F,7F,9Fおよび11Fのそれ ぞれのフロアの
 端に1か所づつの喫煙所がある。店内にはタバコの 煙や臭いは感じられず比較的良好で
 ある。
 11Fにあるタカシマヤレストラン街には6店の飲食店があるが、禁煙 席があるのはわ
 ずかに1店のみである。
 他のフロアにある飲食店11店の内、全席禁煙が3店、禁煙席ありが4 店である。
 デパート全体としてはほぼ良好と言える。

 タワーズプラザは12Fと13Fのすべてが飲食店街となっている。
 終日全面禁煙は江南(ラーメン)とスターバックスコーヒーの2店のみで ある。
 開店はすべての店が11時である。開店から昼食が終わる3時ころまで の禁煙タイムを
 実施している店が9店ある。禁煙席有りが6店ある。 全部で29店の内喫煙対策がされ
 ているのは17店であり従来の他 の飲食店街にくらべてかなり良いと言える。
 ただし、13Fにあるポケットパークと呼ばれる休憩スペースが喫煙所 になっており全
 くひどいタバコの煙である。

 名古屋マリオットアソシアホテルは客室30フロアの内4フロアが禁煙に なっている。
 フロントロビーには喫煙所があり臭い。
 すべてのエレベーターホールが喫煙所となっている。
 ホテル内のレストランはパーゴラ(洋食)と華雲(和食)共に朝食時のみ 禁煙席がある。
 また、他の飲食店は7店の内禁煙席有りは2店のみで ある。
 ホテル全体としてはよくない。

 松坂屋本店は本館、北館および南館からなっており、他のデパートに比べ て非常に広い。
 本館の1Fと7Fに各2か所の喫煙所があり、煙りは広がって臭い。
 9Fと10Fのレストラン街のホールは喫煙所になっており、不良である 。
 館内の飲食店は喫煙対策を行っている店は比較的少ない。
 地上と地下にある沢山の出入り口にはすべて灰皿が設置されている。地下 鉄および地下
 駐車場への地下道とその出入り口にも灰皿が置かれてい て歩きタバコも多い。
 デパート全体を見ると煙たい店である。

 丸栄本館の店内には喫煙所はない。出入り口の外に灰皿が置かれていて喫 煙所になって
 いる。
 本館にある喫茶店は5店ですべて喫煙自由である。
 本館には食事店はなく、隣接の丸栄スカイルの9Fが食堂街になっている。 11店の内、
 禁煙タイム実施が1店のみである。ホールは喫煙所にな っていて臭い。

 名古屋三越栄本店の2か所の出入り口風除室は喫煙所になっていて毒ガス 室である。
 らせん階段の5Fと6Fの休憩所が喫煙所となっている。
 館内の飲食店は少ないが喫煙対策を実施している店は少ない。
 店全体としては不良と言える。

 名鉄百貨店本館の出入り口の前に灰皿が設置されていて喫煙所になっており、 大変迷惑
 である。
 店内の東南にあるらせん階段はすべての階の踊り場が喫煙所になっている。
 館内の飲食店18店の内全席禁煙が1店、禁煙タイムが2店、禁煙席有り が3店である。
 10Fにある名鉄ホール(劇場)はエレベーターホール、ロビーなど灰皿 がいっぱい
 である。
 デパート全体をみると喫煙対策が遅れている。

 2001.4.11.の中日新聞に「名古屋の5デパート比較」として紹 介された。


 
 「タバコと健康を考える愛知の会」の2000年度の 活動


1.会の活動に参加した人 9名
2.会合 定例、臨時合計14回 延べ43名
3.会の活動
  (1)愛知県内の市区町村役場の非喫煙者保護状況調査。2月8日の 読売新聞に
     紹介記事
  (2)愛知県内の市区町村役場の禁煙を各市区町村長に要望
  (3)「タバコと健康を考える愛知の会」の役員を選出
  (4)愛知県分煙対策推進本部長愛知県知事に対して十分な対策を 要望
  (5)禁煙が良好な公共の場所の施設に感謝状を贈呈。10月9日の 中日新聞に掲載
  (6)「タバコと健康を考える愛知の会」の会則を作成。2001. 1.1.制定
  (7)JRセントラルタワーズの禁煙状況を調査。次年度にまとめの 予定
  (8)インターネット勉強会を実施

4.禁煙を要望した公共の場所
  愛知県旅券センター、岡崎信用金庫全店、刈谷市富士松図書館、知多 警察署、
  名古屋市営バス停留所など88か所の一般公共場所
  赤羽根町、刈谷市、知多市など愛知県内の96市区町村長へ庁舎内 禁煙を要望

5.禁煙を要望して禁煙あるいは分煙になった公共の場所
  刈谷泉 田簡易郵便局 禁煙
  蒲郡大塚郵便局 禁煙
  大久手内科 (豊明市) 禁煙
  あさひだるま大府駅前店(持ち帰りすし) 禁 煙
  なるせ小児科・皮膚科(知立市) 禁煙
  松坂屋本館の 全エレベーターホール 禁煙
  刈谷市役所男子トイレ 禁煙
  写真屋本舗豊明店 禁煙
  岡崎信用金庫全支店(愛知県内に 97店) 灰皿減少
  刈谷桜町郵便局 禁煙
  安藤証券知立 支店 分煙
  あさひだるま一里山店(刈谷市) 禁煙
  刈谷 郵便局 禁煙
  藤岡町役場 分煙
  知立中央図書館 禁煙
  東海補聴器センター豊橋店 禁煙
  知多市南粕谷公会堂  分煙
  旭町役場 分煙
  とうじ(愛知県陶磁資料館内レスト ラン、瀬戸市) 分煙
  渥美町役場 分煙
  清洲町役場 分 煙
  小牧市役所 分煙
  春日町役場 分煙
  扶桑町役 場 分煙
  刈谷野田郵便局 禁煙
  知多市役所 分煙
  知多市全投票所 禁煙
  安城市役所 分煙改善
  サーテ ィワンアイスクリーム刈谷RS店 禁煙
  半田市役所 分煙
  安城保健所 禁煙
  刈谷保健所 禁煙
  足助保健所 禁 煙
  蒲郡市役所 分煙
  稲武町役場 分煙
  名古屋銀 行豊明支店 禁煙
  イノウエ電化(鳳来町) 禁煙
  デリカ ー丸滝軽食コーナー(鳳来町) 禁煙
  鳳来町役場執務席 禁煙

6.「タバコと健康を考える愛知の会」の活動としてではなく、個人的に 行った活動
  新聞その他の投書欄への投稿
  タバコと健康に関するパンフレットの配布
  タバコと健康に関するビデオテープに字幕を挿入作成して配布
  図書館に対してタバコ関係の図書の購入をリクエスト
  「タバコに関する図書のリスト」を発行
  「空気のきれいな宿」「空気のきれいな宿とホテル」完成
  学校の授業でタバコの教育


 
     禁煙良好8施設に感謝状を贈る


    店内および屋外をタバコの煙のない、健康な場所としてくださっ ていることを
    わたくしたちは大変うれしく思い、感謝の意を 表します。

 「タバコと健康を考える愛知の会」では、県内にある公共の場所の内、 基準をパスした
 下記の8施設に上の文面の感謝状を贈った。

    アシアナ航空(名古屋空港発着便の機内禁煙)
    岡崎信用金庫 豊明支店
    スギ薬局(ドラッグストア、愛知県内に92店)
    寿司丸忠(持ち帰り寿司、愛知県内に約100店)
    セントレディースクリニック(産婦人科、知立市)
    パペーテ(アウトドア用品、名古屋市)
    鳳来町保健センター
    ラ・プリマベーラ(欧風レストラン、日進市)

 2000.10.9.の中日新聞に紹介された。


 
     愛知県分煙対策について愛知県知事に要望書


                              2000.7.17.
 愛知県分煙対策推進本部長
 愛知県知事 神田真秋 様
                         タバコと健康を考える愛知の会

         愛知県の施設における分煙対策について

 (中略)

 1.完全に仕切られていない喫煙コーナーは非喫煙者保護が不完全です ので、禁煙あ
   るいはより完全な方法で分煙を行ってください。
 2.ロビーなどのスペースだけでなく、例えば、風除室、出入口付近あ るいはエレベ
   ーターホールその他はすべて灰皿をなくしてくだ さい。
 3.食堂はみんなが美味しく健康的に利用する所ですから、すべて禁煙 にしてくださ
   い。
 4.警察の駐在所は県民の身近な場所です。禁煙にしてください。
 5.県立病院の県がんセンター、城山病院、愛知病院、尾張病院とすべ ての保健所お
   よびあいち健康プラザはとりわけ、健康に関係が 深く、受動喫煙から県民を守る
   手本として、完全禁煙にしてく ださい。
 6.こどもや青少年が利用する施設、たとえば愛知こどもの国、愛知県 民の森などこ
   どもや青少年が利用するすべての施設は、こども を受動喫煙の害から守ることと、
   青少年の前で喫煙をして悪い 影響を与えないために全面禁煙にしてください。
 (後略)

 
 
     愛知県内市区町村役場の禁煙を各首長に要望


 愛知県内の市区町村役場の非喫煙者保護対策状況を調査しその結果を 2000.1月
 にまとめた。
 その結果をふまえて、2000.2月に愛知県内の96市区町村長に対 して市区町村
 役場の庁舎内の禁煙要望書を送った。
 市区町村長からの回答は、20%の19市町村からあった。
 回答の内容は前向きの回答を寄せた市町村は、すでに何らかの対策を実 施している所
 が7か所、対策を実施していない所が3か所あった。
 回答が少なかったのは、対策を実施している所は、すでに対策済みだか ら回答は必要
 ない。対策を実施していない所は非喫煙者保護に消極 的で回答をしなかったと考えら
 れる。
 名古屋市の16区長のどこからも回答がなかったが、名古屋市全体がタ バコの害に無
 関心無知な状態がうかがわれる。
 その後、喫煙対策を実施してくださった市町村役場は、2001.1月 現在で9市町
 村を確認している。
 喫煙対策を全く実施していない市区町村役場については、禁煙を推進し て健康で快適
 な社会にしていただけるように引き続き要望をしてゆ く予定である。
 
 
   愛知県内市区町村役場の非喫煙者保護対策状況調査


 1999年(H11)12月〜2000年(H12)1月の期間に、愛 知県内にある
 103市区町村のうちの97市区町村について対策状 況を25項目について調査しラ
 ンクづけをした。

 A:非喫煙者を保護することを主としてなされ、喫煙対策は十分である は尾張旭市の
   1市のみ。
 B:分煙がなされており、ほぼ良好であるは14市区町
 C:分煙が不徹底であるが、非喫煙者への配慮がなされているは23市 区町
 D:分煙は喫煙者優先で、非喫煙者保護は不充分であるは11市区町村
 E:対策が全くなされていない、時代遅れの状態であるは48市区町村
   (全体の50%)
   であった。

 市区町村のランクは次の通りである。
 赤羽根町 D  春日井市 B  祖父江町 E (名古屋市)     日進市  C
 阿久比町 E  蟹江町  E  高浜市  E   熱田区   E  額田町  E
 旭町   E  蒲郡市  E   武豊町  E  北区    E  幡豆町  E
 足助町  B   刈谷市  D  立田村  D  昭和区   B  八開村  E
  渥美町  E  木曽川町 C  田原町  D  千種区   C   春日町  E
 安城市  D  清洲町  E  知多市  E   天白区   D  半田市  D
 一宮市  C  吉良町  E   知立市  C  中区    C  東浦町  E
 一宮町  E   幸田町  C  作手村  E  中川区   C  尾西市  E
  一色町  D  江南市  C  津島市  E  中村区   E   藤岡町  E
 稲沢町  C  小坂井町 E  東海市  D   西区    C  扶桑町  E
 稲武町  E  小牧市  E   東郷町  B  東区    C  平和町  E
 犬山市  C   佐屋町  E  常滑市  E  瑞穂区   B  碧南市  B
  岩倉市  C  師勝町  B  飛島村  E  緑区    B   鳳来町  E
 大口町  C  設楽町  E  豊明市  B   港区    B  御津町  E
 大冶町  E  七宝町  E   豊川市  E  南区    B  南知多町 E
 大府市  E   下山村  E  豊田市  C  名東区   D  美浜町  E
  岡崎市  C  十四山村 E  豊橋市  C  守山区   C   三好町  C
 音羽町  C  新川町  E  豊山町  B   西尾市   E  美和町  E
 小原村  E  新城市  E   長久手町 C  西春町   C  弥富町  D
 尾張旭市 B   瀬戸市  B          西枇杷島町 B
       
 都会と地方による状況は 名古屋市が最もよく、次いで、市部、町部の順で村部は特に
 悪か った。
 地域別では東尾張と名古屋市がよく、つぎに西三河と西尾張がよく、知多 と東三河は
 悪かった。
 その他、対策実施時期はごく最近の実施が大部分であった。
 トイレ内にまで灰皿が置かれていたところが14か所もあった。
 外来者が利用できる食堂の76%が喫煙が自由であった。
 タバコ自動販売機が庁舎内に設置してあるところが73か所以上あった。
 全体をみると、県民にとって最も身近で手本となるべき市区町村役場は全 く期待はず
 れで非喫煙者保護対策が非常に遅れていることが判明した。
 読売新聞中部本社 2000.2.8. 愛知県内版に詳細に報道された。


 
 「タバコと健康を考える愛知の会」の1999年度の活動


1.会の活動に参加した人 14名
2.会合 合計13回 延べ46名
3.会の活動
  (1)分煙壁新聞No.14(1999.2)に「タバコと健康を考え る愛知の会」
     の参加者募集を掲載していただいた。
  (2)愛知県議会2月定例議会一般質問において、近藤久義議員が医療 機関その他
     喫煙問題に関して質問をし、愛知県衛生部長がそ れに対して答弁をした。
  (3)愛知県内の市区町村役場の非喫煙者保護対策状況を調査した。 (2000年
     にまとめをし、公表の予定)
  (4)「タバコと健康を考える愛知の会」のホームページを公開(従来 は北海道の
     清水さんのホームページの中にページを設けてい ただいていた。)
  (5)厚生省の「健康日本21」に対してタバコ対策推進を支援した。
4.禁煙を要望した公共の場所
  愛知県運転免許試験場、愛知県旅券センター、オートバックス(カー用 品)全店、
  刈谷一ツ木郵便局、サブール(名鉄百貨店ファミリーレ ストラン)、知多市施設、
  豊明勤労会館、名古屋鉄道全駅のプラッ トホーム、日本交通公社全店、名鉄タクシ
  車内など108か所の一 般の公共場所
  刈谷ステーションホテル、新安城ホテル、プリンスホテル、ホリディイ ンなど29
  か所の宿泊施設
5.禁煙を要望して禁煙あるいは分煙になった公共の場所(確認済み分)
  あさひだるま(持ち帰り寿司)畝部店(豊田市)、新栄店(豊明市)、 宝町店
        (知立市)東浦役場前店、碧南霞浦店、 碧南笹山店、美里店(豊田市)
        その他の店 禁煙
  刈谷小山郵便局 禁煙
  愛知県庁西庁舎1Fロビー 分煙
  サブール(名鉄百貨店ファ ミリーレストラン) 禁煙タイム
  東海銀行 東刈谷支店 分煙
  サカキヤホームセンター 東刈谷店 入り口前休憩所 禁煙
   いこいの村愛知 灰皿半減
  愛知県相楽山荘 分煙
  名古屋銀行  鳴海東支店 分煙
  愛知銀行 豊明支店 分煙
  愛知県議会 本会議場 傍聴待合室 分煙
  愛知県鞍ケ池ロッジ 分煙
  豊明 勤労会館 禁煙
  全日本空輸 国際線 機内 禁煙
  日本航空  国際線 機内 禁煙
  豊明市役所 分煙
  高速道路 全サービス エリア・パーキングエリアのトイレ 禁煙
  愛知芸術文化センター  分煙
  愛知県緑化センター レストラン 分煙
  豊田勤労福祉 会館 レストラン 分煙
  トヨタ記念病院 レストラン 禁煙
  刈谷富士松郵便局 禁煙
  豊明郵便局 分煙
  東海丸万証券  刈谷支店 職員席禁煙
  刈谷市役所 分煙
  刈谷市役所職員席  禁煙
  カレーハウスCOCO壱番屋 日高店(刈谷市) 禁煙タイム
  ザモール安城 フードコートペリカンビレッジ 分煙
  刈谷 一ツ木郵便局 禁煙
  豊明前後郵便局 分煙
  豊田土橋郵便局  禁煙
  知立牛田郵便局 禁煙
  ローゼンパーク(パン、JR鶴舞 駅) 禁煙
  岡崎信用金庫 豊明支店 分煙
  めいきん生協とよ あけ店 風除室 禁煙
  あさひだるま 池田店(持ち帰り寿司、刈谷市)  禁煙
  岡崎信用金庫 刈谷日高支店 分煙
  知立図書館 ロビ ー 分煙
  岡崎信用金庫 豊明支店 禁煙
  愛知銀行 岡田支店  禁煙
  トヨタ生協 三好ケ丘店 フードコート 分煙
  名鉄バ ス 知立営業所 非営業時(回送など) 乗務員 禁煙
  刈谷市リサイ クルショップ入り口前 禁煙
6.「タバコと健康を考える愛知の会」の活動としてではなく、個人的に行 った活動
   タバコ裁判の原告、傍聴
   「たばこから命を守る会」参加
   新聞雑誌の投書欄への投稿
   タバコと健康に関するパンフレットの配布
   県政モニターとして禁煙活動
   タバコと健康に関するビデオテープに字幕を挿入して配布
   「タバコに関する図書のリスト」を作成、発行
   「空気のきれいな宿」のリストを作成中
   愛知県私立高校のサマーセミナーで講義
   名古屋大学付属中学生のフィールドワークに協力
   東海学園大学生の卒業研究に協力
   図書館にタバコ関係の図書を購入リクエスト
   厚生省の「健康日本21」に対する意見応募


 
定例愛知県議会一般質問における医療機関の禁煙について質問


      1999(H11).3.3. 愛知県議事堂 

 近藤久義議員の質問
 (前略)
 「愛知2010計画]の健康の展望と課題で、21世紀の本格的な高齢社 会の到来に
 向けて、健康で生きがいに満ちた長寿社会を築くためには、 県民の1人1人の健康の
 保持・増進が基本であり、いかに健やかに生 き、健やかに老いるかを実現することが
 求められます。
 (中略)
 喫煙による害は、自らが喫煙者でなくても、他人の吸ったタバコによって も影響を受
 ける(間接喫煙)ということから、吸わない人のいる前で は吸わないように、喫煙と
 禁煙の場所や時間を区分けする事を分煙と 言われております。アメリカでは、このよ
 うなタバコ規制が厳しく、 アメリカ国防省は1994年4月から、非喫煙者の健康を
 第一の理由 にあげて、海外の米軍施設を含むすべての職場での喫煙を禁止されたそう
 です。
 わが国でも、禁煙タクシーや飛行機内、地下鉄駅構内、JRや私鉄の駅構 内や公共施
 設など喫煙コーナーを限定して、分煙の徹底が図られてお ります。
 私への提案者は昨年の3月13日に、彼らの仲間の4つの会「タバコ対策 センター」
 「タバコの害を追放する人びとの会」「たばこから命を守 る会」「タバコと健康を考
 える愛知の会」が連名で、保健医療機関に 受動喫煙をなくしていただきたいと、愛知
 県衛生部長あて保健医療機 関における禁煙について、
 (1)対象とする保健医療機関は、病院、医院、保健所、保健センターな ど及びその
    他一切の保健医療機関として、利用する人が立ち入 る一切の場所を禁煙とする。
 (2)外来、入院病棟の出入り口の付近の屋外も禁煙とし、灰皿は一切設 置しない。
 (3)外部から来る利用者に禁煙を周知してもらうために、入り口と待合 室には必ず
    禁煙表示をすることを求めて要望書を提出されまし た。
 そこで、私は、愛知県における公共施設のたばこの分煙措置について、ど のような状
 況にあって、今後どのように具体的な対策を立てて改善さ れていくかについて、以下
 3点についてお尋ねいたします。
 第1点目は、喫煙は健康にさまざまな害を与える生活習慣だと思われます が、生活習
 慣との関連をどのようにお考えか、お尋ねいたします。
 第2点目は、愛知県における知事部局、公営企業、教育委員会、公安委員 会関係にお
 ける分煙の取り組みの現状と課題について、昨年3月13 日に「タバコ対策センター」
 ほか3っつの会が衛生部長へ要望された 保健医療機関における禁煙についての当局の
 その後の対応も含め、ど のようにお考えか、お尋ねいたします。
 第3点目は、県民の健康づくりの環境を整備する意味で、今後の公共施設 の具体的な
 分煙に関する対策と施策について、「愛知2010計画] にある、個人1人1人では
 なかなか実現できない健康づくりをどのよ うに推進されていくのかお尋ねいたします。

 北井暁子愛知県衛生部長の答弁
 まず、喫煙と生活習慣病との関連について、喫煙の健康に与える影響は大 変大きく、
 たばこを吸う人は吸わない人に比べて、例えば、男性に限 っての数字は、肺がんは
 4.5倍、喉頭がんは何と32.5倍、虚血 性心疾患は1.7倍と、大変多くの疾患
 のリスクが高くなっておりま す。
 また、本人以外の周囲の方々へのリスクも高くなると言われておりますし、 また、こ
 の喫煙による超過医療費といいますのは、全国ベース で、年間1兆1485億円にも
 上ると言われております。
 こうしたことから、喫煙は健康にとって好ましくない生活習慣の代表とい うふうにも
 言われておりまして、死亡原因の6割以上を占めるがん、 心臓病、脳卒中などの生活
 習慣病の予防にとって大変重要な課題であ ると認識をさせていただいております。
 次に、本県における分煙の取り組み状況ですが、まず、公共施設について です。
 知事部局の所管する81施設のうち、例えば私どものあいち健康プラザ、 また、民生
 部の南知多老人福祉館など22%、教育委員会所管の18 8施設のうち学校など96
 %、公安委員会関係は、54施設のうち刈 谷警察署などを初めとする15%で完全分
 煙が実施されている。本庁 各課あるいは地方機関の事務室におきます実施率は、知事
 部局及び企 業庁は25%、教育委員会は12%、公安委員会は83%になっています。
 公共施設の分煙につきましては、御紹介いただいた「タバコと健康を考 える愛知の会」
 の皆様を初めさまざまなところからも御要望をいただ いておりまして、大変貴重な御
 提言をいただいたというふうに受けと めております。
 御指摘の、病院を初めとして保健医療機関は、そもそも県民の健康問題に 対して指導
 的な役割を果たすべきところだと考えております。ですの で、言うまでもなく分煙対
 策にはこれまでも積極的に取り組んでいた だいているというふうに理解をしています。
 私ども衛生部では、かねてからその啓発普及にいろいろなパンフレットを 使ったり、
 講演会を開催したりその啓発普及に努めましたけれども、 衛生部からまずは具体的な
 モデルを示そうということになり、昨年の 5月の世界禁煙デーを契機として、思い切
 って衛生部全面禁煙をして おります。この実施に当り、喫煙室の確保を初めとして、
 長年の習慣 を見直すことへの合意づくりなどいろいろ問題はありましたけれども、開
 始後は来庁者からも大変御好評を得ており、順調に実施されておりま す。
 今後は、これらの取り組みの実績を踏まえて、関係者から成る「たばこ対 策連絡会」
 がありますが、これを通じてその具体的取り組みを推進す る一方、来年度から新たに
 取り組む生活習慣病対策の中でも、さまざ まな疾病とたばこの害との関係についてさ
 らなる啓発を図りながら、 分煙の積極的な推進に努めてまいりたいと考えております。


  「タバコと健康を考える愛知の会」 1998年の活動


1.会の活動に参加した人 10名
2.会合 合計6回 延べ出席者14名
3.会の活動
  (1)愛知県衛生部長に保健医療機関の禁煙の要望書を提出
  (2)愛知県衛生部保健予防課担当者と意見交換
  (3)「北海道分煙社会をめざす会」のホームページに「タバコと健康 を考える愛
     愛知の会」のページを清水央雄さんの好意によりアッ プロード
  (4)「タバコと健康を考える愛知の会」を豊明市市民活動団体に登録
  (5)会合を行う場所を12月から豊明市商工会館の市民活動室に変更
4.禁煙を要望した公共の場所
  愛知県刈谷勤労福祉会館、愛知県立全高校の敷地内、エイデンサカキヤ (家電)
  全店舗、刈谷社会保健事務所、名古屋鉄道全駅のプラットホ ームなど57か所の一
  般の公共場所
  青山医院、いとう歯科、杉浦医院、なるせ小児科、山田皮フ科など59 か所の医療
  機関
5.禁煙要望をして禁煙あるいは分煙になった公共の場所(確認済み分)
  安城郵便局 禁煙
  愛知県総合保健センター 分煙
  名古屋鳴子郵便局 禁煙
  シンガポール航空 名古屋発着国際便 機内禁煙
  ニュージーランド航空 名古屋発着国際便 機内禁煙
  刈谷小山郵便局 分煙
  名古屋市営地下鉄 全駅の地上からの降り口に禁煙表示
  愛知県図書館内レストラン 分煙
  愛知県産業貿易会館 西館 分煙
  愛知県森林公園 案内所 禁煙
  名古屋城 敷地内 灰皿減少
  刈谷郵便局 禁煙
  エイデン(家電) 知立店 禁煙
  安城池浦郵便局 禁煙
  名古屋銀行 豊明支店 ATM室 禁煙
  愛知県民の森の宿泊施設 モリトピア愛知 分煙
  刈谷警察署 風除室 禁煙
  NTT刈谷営業支店 分煙
  刈谷社会保険事務所 分煙
  全日本空輸 国内線全便 機内禁煙
  愛知県刈谷勤労福祉会館 分煙
  横山胃腸科病院(名古屋市) 禁煙
  愛知銀行 刈谷支店 分煙
  愛知銀行 知立団地支店 禁煙
  あさひだるま(持ち帰り寿司)井ケ谷店(刈谷市)、刈谷駅南店、高松 店(刈谷市)、
  法性寺店(岡崎市)、三崎店(豊明市)その他の店  禁煙
6.個人的に行った活動
  タバコ裁判参加、「たばこから命を守る会」支援
  たばこ自販機の撤去を願う署名集め
  たばこ自販機の撤去を大蔵省に署名簿を提出し要望(塚田烝)
  新聞雑誌へ投稿
  医療機関の禁煙状況調査、朝日新聞紙上に掲載
  タバコと健康に関するパンフレットを配布
  タバコと健康に関するビデオテープに字幕挿入配布(坂田仲市)
  県政モニターとして禁煙活動
  医師、歯科医師に対して日本禁煙医師連盟のパンフレットを配布し入会 勧誘
  「空気の美味しいレストラン・中部版」を発行(伊藤亮典)
  「タバコに関する図書のリスト」を作成
  禁煙・分煙の宿泊施設調査、リスト作成中
  図書館に対しタバコに関する図書を購入リクエスト

 
    愛知県内医療機関の禁煙状況調査


 愛知県内の名古屋市、西三河とその中間の地域にある医院、病院の217 について、
 入り口付近、風除室、待合室、売店、病棟などの禁煙状況 を1997.9.から
 1998.11.までの期間にわたって調査し、 その結果をまとめた。
 全体では、完全禁煙が121か所で56%、完全分煙は8か所で4%、不 完全分煙は
 38か所で18%、野放しは50か所で23%であった。

 規模別では、
 大規模施設  完全禁煙 0% 完全分煙60% 不完全分煙 40% 野放し 0%
 中規模施設      38%      7%       31%    24%
 小規模施設      66%      0%       11%    23%

 診療科別では、
 総合病院   完全禁煙11% 完全分煙39% 不完全分煙 45% 野放し 6%
 内小胃肛門科     59%      0%       19%    23%
 外科整形外科     42%      4%       33%    21%
 眼科         50%      7%       14%    28%
 耳鼻科        86%      0%       14%     0%
 皮膚科        75%      0%       12%    12%
 産婦人科       67%      0%       34%     0%
 歯科         66%      0%        6%    28%

 地域別では、比較的良好な地域は名古屋市緑区と豊明市。平均的な地域は 安城市、
 刈谷市、名古屋市中区など。良くない地域は豊田市と知立市 であった。

 調査期間による結果では、
 1997.後半  完全禁煙 39%  分煙  49%  野放し  12%
 1998.前半       54%      16%       30%
 1998.後半       64%      17%       19%

 朝日新聞 1998.12.17. 愛知県内版に詳細に報道された。


 
    愛知県衛生部長に保健医療機関の禁煙を要望


                              1998.3.13.
 愛知県衛生部長 様
                               タバコ対策センター
                         タバコの害を追放する人びとの会
                              たばこから命を守る会
                          タバコと健康を考える愛知の会

           保健医療機関における禁煙について

 拝啓
 いつも私たち県民の健康を守るための働きをありがとうございます。
 さて、私たちはタバコが人びとの健康や幸福に不利益を与えていることに大 きな関心
 を持ち、タバコによる害をなくして人々が健康で平和な生活が できる愛知県となるこ
 とを願っているものです。
 ところが、現実を見ます時、諸外国におきましてはタバコによる様々な影響 をよく認
 識して、その対策も進んでいますが、残念ながら、日本におき ましては、非常に遅れ
 ています。
 解決しなければいけない問題は沢山あり、そのための対策もいろいろありま すが、今
 回、愛知県衛生部にお願いしたいのは、保健医療機関にお ける受動喫煙をなくしてい
 ただきたい、 ということです。
 平成9年版の厚生白書に、「喫煙が健康へ与える影響は大きく、本人の みならず、周
 囲の人々にも「受動喫煙」によりさまざまな危険性がある。 」と述べてあります。こ
 のことは、以前から明かなことです。
 そして、平成8年3月の「公共の場所における分煙のあり方検討会」の「報 告書」で
 は、公共の場所のなかでも、保健医療機関、教育機関、官公庁 を特に分煙を徹底する
 ように示しています。
 保健医療機関は不特定の人々が利用する公共の場所の中でも、利用する人々 の多くは
 健康のすぐれない人で、老人、若い人、子供、乳幼児、妊婦な どさまざまですし、受
 動喫煙の与える影響も大きいので、それだけに禁 煙の必要性があります。
 保健医療機関では、また、健康のすぐれない、体力が弱くなった人々がいる 所に、他
 の場所にくらべて病原菌が沢山います。そこでタバコの煙とい う浮遊物がありますと、
 それが病原菌を運ぶために病気の感染、すなわ ち、院内感染が増大すると聞いていま
 す。
 医療機関の特殊性を考えて、昭和53年に、厚生省から各国立病院長などに、 「喫煙
 場所の制限について」、また、昭和59年に、厚生省から各都道 府県知事あてに、
 「医療機関におけるたばこの煙に関する影響について」 という通知が出されています
 が、十分に実施されたか疑問に思います。 今では風化してしまって知らない病院も多
 いのではないかとさえ思いま す。
 愛知県における保健医療機関の受動喫煙対策の状況を調べてみますと、大き な病院で
 は喫煙ルームあるいは喫煙コーナーによる分煙が一般的です。 そして、中小の病院、
 医院などにおきましては、禁煙のところもありま すが、全くの野放しで灰皿をあちこ
 ちに置いたところがありますし、喫 煙コーナーのところもあります。これは、喫煙対
 策がどちらかといいますと、 病院、医院の自主性にまかされているからではないかと
 推測いたします。
 以上のようなことを勘案いたしまして、次のような対策を、愛知県衛生部に お願いい
 たします。
 (1)対象とする保健医療機関は、病院、医院(歯科医院を含む)、保健 所、保健セ
    ンターなどおよびその他一切の保健医療機関とする。
    玄関、ホール、待合室、診察室、検査室、通路、売店、自動販売機コー ナー、
    食堂、喫茶室、トイレおよび入院病棟の病室、通路、休憩娯 楽スペース、面会
    場所、洗面所、トイレ、売店その他医療機関を利 用する人が立ち入る一切の場
    所を禁煙とする。
 (2)外来病棟および入院病棟の出入り口の付近も禁煙とし、灰皿は一切 設置しない。
   (屋外は喫煙後長時間経過すれば煙は霧散しますが、 ある時間内は周辺に漂って
    いますので、そこを人々が通り過ぎると いうことは当然受動喫煙をさせられる
    ことになります)。
 (3)外部から来る利用者に禁煙を周知してもらうために、入口と待合室 には必ず禁
    煙表示をする。その他の必要な場所にも禁煙の表示をす る。
 禁煙を実施する方法としましては、条例を制定するかあるいは確実に実施さ れる方法
 でしてください。単に指針を示すとか、啓蒙では不充分だと思 います。昨年の裁判の
 法廷において、富永先生は、「受動喫煙は法的規 制をしなければ不充分である。規制
 は行政がやろうとすれば実現できる。 」と述べておられます。全くその通りだと思い
 ます。
 自主規制では当然ながら受け取り方はまちまちになります。受動喫煙に関し て無知だ
 ったり無関心だったり、ましてや、その医療機関の責任者が喫 煙者である場合には実
 施は期待できません。やはり、規制によるのが唯 一最善と考えます。
 現に、毎日被害を被っている大勢の県民の健康を守るために、一日も早く保 健医療機
 関を禁煙にして受動喫煙をなくしてください。
 尚、お手数をかけますが、ご回答を下さいますようにお願い致します。     敬具

 上記の要望書を3月13日に、愛知県衛生部長の代理の人に手交して、要望 をした。



    名古屋市営地下鉄の完全禁煙


 名古屋市営地下鉄は1985年(S60)4月から名古屋市火災予防条例に より禁煙
 となった。
 条例では、地上から降りる階段、地下道およびコンコースなどはすべて禁煙 である。
 しかし、実際には、改札口から内部は禁煙になったが、地上から階段への降 り口およ
 び地下道などに禁煙の表示はなく、改札口の前の柱の前に灰皿 スタンドが置いてあり、
 利用者に改札口の内部が禁煙で改札口の外は禁 煙ではないかのような印象を与えてい
 た。従って、階段および地下道に おけるくわえタバコの者があり、灰皿の付近はあた
 かも喫煙所と同様で あった。
 そのために、1988年から約10年にわたり、名古屋市交通局長に対して、 手紙あ
 るいは面会によって改札口の前の灰皿撤去および地上からの階段 降り口および地下道
 に禁煙の表示をしてすべてのエリアが禁煙であるこ とを利用者に周知してもらい受動
 喫煙の害を受けないで快適に地下鉄を 利用できるように何度も要請をしてきた。また、
 1997年には、裁判 の手はずもととのえた。
 その結果、ようやくにして、1997年4月に地下鉄全駅の改札口の前に設 置されて
 いた灰皿スタンドが撤去された。さらに禁煙の表示を要請した 結果、1998年
 (H10)3月31日に全地下鉄駅の地上から降りる 階段の降り口に禁煙の表示がさ
 れてすべてのエリアが禁煙であることが 利用者に周知徹底され喫煙がなくなり名実共
 に禁煙となり、快適になった。




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