DEAR SNOWY の小さな物語
1995年の秋、そのお店はOPENしました。
場所は東京・吉祥寺。
小さなマンションの1階。
オーナーが飼い犬のサモエド犬、「スノーウィ」といつも一緒にいたい、
そんな思いから始めた店です。
「DEAR SNOWY」(親愛なる、スノーウィへ)
心を込めて、そう名前を決めました。
そして、犬柄ばかりの雑貨を集めました。
その当時、そんなお店は全国にまだいくつもありません。
だから商品を集めるのも、かなり大変で、
わざわざロンドンまで買い付けに行ったり、
友人は、アメリカでたくさんの商品を探して来てくれました。
お店の中は、白い漆喰の壁と、ナチュラルな無垢の木で統一し、
静かな曲をかけて、自分も、お客さまも落ち着けるような空間を作りました。
オーナーズ・グッズショップの先駆けとして、
雑誌、テレビなどにも、ずいぶんと紹介していただきました。
そしてたくさんのお客さま、その飼い犬たち、
そしてスノーウィと同じサモエドのオーナーさんたち、
犬好きの方々にも出会え、
さらに3年目の夏には、スノーウィの子犬「ポレ」もやって来て、
お店はますます賑やかさを増し、
全国からも、たくさんのお客さまが来て下さいました。
1995年10月6日、OPEN当日です。 スノーウィと私。 商品はまだまだ少なく、集めるのが、 とっても大変でした。 |
たくさんのオリジナル商品を デザインしました。 一番最初にデザインしたのは、 オリジナルトレーナーやTシャツ。 白、グレー、ネイビーの3色で、 このシリーズは食器も作りました。 ゴールデンのような、ラブのような、 どっちつかずのパピーイラストだったので、 両方の飼い主さんが買って下さいました。 このカップ&ソーサーをご自分の喫茶店で 使って下さっている方もいらっしゃいます。 (右は、某雑誌にイラストレーターさんが 紹介して下さったもの。 この他にも、このシリーズはたくさんの雑誌に 紹介していただきました) |
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お店で初めてのクリスマス。 大きなツリーを中と外の2ヶ所に飾りました。 ロンドンで買ってきたオーナメントや、 リースをたくさん飾り付けしました。 窓の片隅にいるのは、 スノーウィです。 |
この笑顔で、 いつもお客様をお迎えしていた、 店長スノーウィ。 このスノーウィ会いたさに、 ご来店するお客さまも多かったよう です。 |
この頃になると、商品もかなりたくさん 増えてきて、オーナーズ・グッズのお店も、 あっちこっちにでき、最初の頃あれだけ 商品を探しても、なかなか見つからなかった のがウソのように、たくさんの会社が、 犬グッズを作ったり、輸入したりするように なりました。 そして「ディア スノーウィ」は、 毎月何かしらの雑誌等に載せていただける ようになっていました。 |
クリスマスには、いつも帽子やリボン、 ベルをつけて、スノーウィはお客さまを お迎えてしていました。 |
スノーウィと息子ポレの、 初めてのご対面です。 この時、ポレはまだ2ヶ月。 獣医さんから「2回目のワクチンが 終わったらお店に連れて来ていい」、 と言われていました。 母犬の飼い主さんのご厚意で、 お店に来る前に何度か会わせてみること になったのです。 |
ポレもあっという間に成長し、 今ではスノーウィより大きいくらいです。 お店では、店員として接客に勤しんで くれました。 たまに脱走もして、お店の前の中道通りを ポレを追っかけて、 私もよくダッシュしました。 ポレが来るまでは、 スノーウィが一番の脱走犯でした。 |
1999年のクリスマス。 見えにくいけれど、 スノとポレは、オリジナルのクリスマス リボンをつけています。 |
お客さまから、よくお花をいただき、 こうやって飾っていました。 また自分でも好きなので、 最初の頃は、定期的に飾っていました。
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これは秋のリース。 秋になると出してきて、 お店の入り口に飾りました。 犬グッズを製作しているご夫妻に お願いして作っていただいたものです。 |
これは、お店の入り口近くです。 マンション1Fの一室を店舗としていたので、 道路に面してはおらず、お店をわかって もらうのにずいぶんと苦心しました。 しかし隠れ家的雰囲気があり、 それはそれで良かったのですが、 やはり路面店でないと、なかなか集客は むずかしかったのが現実でした。 |
同じサモエドオーナー、もにもにさんが 作って下さった、「ディア スノーウィ」の 看板イラストです。 実際に使用していたものと同じです。 |
これもサモエドオーナー、 テリーさんが作って 下さった表彰状です。 |
そして2000年秋、
「DEAR SNOWY」の小さな物語は幕を閉じました。
吉祥寺の片隅に、サモエドのいる小さな店があったことを
心のすみっこでいいから、覚えていて下さったら、
幸せです。
FIN