O.R.E〜.Final〜



「お、お前は・・・」

俺とあゆの前に現れた奴、それは・・・

「さ、斉藤!?」

そう、斉藤だったのだ。

「何でお前が・・・」

斉藤は不気味な笑みを浮かべている。

斉藤「君は『我々』にとって厄介な存在なのでな・・・消えて貰うことにした」

「我々・・・?」

斉藤「そうだ」

一体何があるんだ・・・

斉藤「我々は・・・」

一呼吸おいた後、

斉藤「『鬼畜道推進委員会』なのだあっ!!」

「な、何ィ!?」

『鬼畜道推進委員会』・・・

それは、「漢の浪漫」と相反する組織、女の子に鬼畜な事をして楽しむという連中なのだ。いつか戦うことになるとは思っていたが・・・

斉藤はさらに続けた。

斉藤「そして、僕はその会長なのだ。今まではいろいろな人を利用させて貰ったが、全て失敗したのでな・・・だから僕が来たわけだ」

???「なるほど、そういう訳だったのね・・・」

「!?」

後ろを振り返ると、そこには香里と佐祐理さん、そして天野がいた。

佐祐理「佐祐理は騙されてたんですね・・・」

天野「・・・許せません」

「みんな・・・」

佐祐理「相沢君、許して欲しいとは言わない・・・だけど、私たちにもけじめを付けさせて」

「香里・・・」

斉藤「別れの挨拶は終わったかな?」

斉藤が俺達の話を遮る。

斉藤「さて、そろそろ消えて貰おうか・・・」

くそ、まずいぞ・・・

その時、

「「「ちょっと待ったあああああっっっっっ!!!」」」

俺達の前に三人の男が現れた。

それは・・・

「北川、石橋、久瀬・・・」

北川「待たせたな、相沢」

石橋「こいつらはお前の敵であると同時に、俺達の敵でもある」

久瀬「僕たちにも戦わせてくれよ」

斉藤「ふっ、たとえ何人だろうと同じだよ」

北川「ほざけ!!」

そう言うと、北川達は先に動いた。

北川「俺の漢(おとこ)が真っ赤に萌える!!お前を倒せと轟き叫ぶッ!!

喰らえ!!必殺、O・R・Eフィンガアアアアアッッッッ!!」

石橋「時は止まる・・・ザ・〇ールドッ!!」

久瀬「奥義!!〇破天驚拳!!!」

三人の必殺技が斉藤を襲う!!

だが・・・

斉藤「甘いな・・・」

斉藤の周りの空間が歪む。

そして、北川達はそこに突っ込んだ後・・・

「消えた・・・!?」

そんな馬鹿な。

そんなことあるはずが・・・

???「しまった、間に合わなかったか・・・」

「今度は誰だ・・・?」

っていうか、マジで誰だ?

俺の前に現れたのは、俺と同じくらいの年の男だ。

???「ああ、紹介が遅れたな。俺は、『だよもん仮面』だあっっっ!!」

・・・マジか?

「間に合ってる」

だよもん仮面「いや、そう言うな。とにかく、彼らが飲み込まれた空間、それは・・・『えいえん』だ」

「えい・・・えん?」

だよもん仮面「そうだ。あそこから戻ってくる方法はただ一つ・・・彼らが現実に戻れるだけの強い『想い』のこもった物を使うんだ」

強い『想い』・・・

「そうか!!」

俺はあることに気づいた。そして、それを実行に移す。

「香里、天野、これを!!」

二人に投げた物、それは・・・

香里「・・・メイド服?」

天野「・・・体操服とブルマ?」

そう、その二つは北川と石橋、それぞれの熱い『想い』がこもった物だ。

「頼む、訳は後で話すから今はそれを着てくれ!!」

香里「冗談、何で私が・・・」

天野「同意見です」

予想通り反論してくる。

「いいか、もしコレを着なかったら奴には勝てない。もし負けたら、お前達は斉藤に捕まることになる。そうなったら、(自主規制)とか(放送禁止)なんて事を・・・」

香里「・・・分かったわ」

天野「仕方ないですね」

二人は渋々着替えにいく。

佐祐理「佐祐理のはないんですか?」

佐祐理さんが聞いてくる。

「ああ、佐祐理さんはそれで十分だ」

佐祐理「残念です・・・」

「・・・マジか?」

マジらしい。

 

 

 

「ぐはっ」

再び現れた二人。

メイド服を着た香里。

体操服(名前入り)とブルマをつけた天野。

これを桃源郷と言わずして何という。

だよもん仮面「強烈だな・・・」

「ああ・・・」

俺達はしばし堪能した後、早速三人を呼び戻す為儀式にかかった。

だよもん仮面「〇イタァァァァン、カムヒアァァァァァッッッッ!!!」

「・・・マジか?」

そんなパクリ物で呼び戻せるはずが・・・

シュウウウウウウウ・・・・・・

俺達の目の前か光ったと思うと、

北川「(香里の)メイド服最高オオオオオオッッッッッ!!」

石橋「ブルマ最高オオオオオオオオオッッッッッッッ!!!」

久瀬「お嬢様(佐祐理さん)最高オオオオオオオオオッッッッッッッ!!!!」

・・・もう何でもアリだな。

三人は戻ってきた。『漢の浪漫』全開で。

だよもん仮面「よし、五人で一気に片を付けるぞ!!」

「「「「おおっ!!」」」」

こうなったらヤケだ。

俺達は究極の必殺技のスタンバイにはいる。

北川「俺の漢(おとこ)が真っ赤に萌える!!」

石橋「お前を倒せと轟き叫ぶっっっ!!!」

久瀬「超絶!!」

だよもん仮面「極上!!」

「「「「「漢魂(おとこだま)ぁぁぁぁぁっっっっっ!!!!」」」」」

今までで最大級のO・R・Eの塊が斉藤に降り注ぐ!!

斉藤「ぐわああああああああっっっっっ!!!!」

直撃を受けた斉藤は灰になっていく・・・。

斉藤「忘れるな・・・

   俺がやられても、鬼畜を愛する物は決して消えん!!

   そう、けっしてなあっ!!」

そう言って斉藤は消滅した。

「終わったな・・・」

北川「ああ・・・」

俺達が感傷に浸っていると、後ろから秋子さんが現れた。

秋子「あら、みんな揃って何かあったんですか?」

「ええ、でも、すべて終わりました・・・」

秋子「そうですか?じゃあ、みんなで食事でもどうですか?ご馳走しますよ」

「ああ、いいですね」

すべてが終わった今、みんなで食事をするのも悪くないだろう。

俺はそう思った。

だが・・・甘かった。

 

 

 

 

 

俺達の前に並んだのは、なんとフルコースだった。

 

前菜 フォアグラのジャムソース

 

サラダ 季節野菜のジャムドレッシング

 

スープ ジャムスープ

 

メインディッシュ 子羊のデミグラスジャム

 

デザート ジャムのジェラート

 

「・・・・・・・・・・」

・・・マジか?(泣)

秋子「沢山あるから、どんどんお代わりしてくださいね☆」

一同「嫌だああああああああああああっっっっっっっっ!!!!!」

 

 

 

ーfinー