O.R.E〜Mission『MAI』〜



 

 

「やれやれ、やっと終わった・・・」

ここは学校。既に深夜3時を回っている。

何故学校にいるかというと、その・・・追試を受けていたんだ。

本当は昨日学校で受ける予定だったのだが、休んでしまったため、夜に石橋に

学校まで連行され、テストを受ける羽目になったわけだ。

「帰るか・・・」

俺は教室を出て、昇降口へ向かう。

俺の足音がリノリウムの床に響く。

当然、こんな時間に人はいない・・・

「・・・舞」いた。

「何やってんだ、お前」俺は話しかける。

「・・・」無言。

「魔物はもういないはずだろ」

そうだ。魔物は全部消えたはずだった。

最後の戦いの時、舞は・・・自分の腹に突き立てた。

魔物が存在する理由。それは舞自身が生み出したから。

そして、舞と魔物は一体だったから。

魔物を傷つければ自分が傷つき、またその逆でもあったから。

舞は助からないと思った。

 

だが、奇跡が起こった。

舞は助かったのだ。

そして、魔物はその姿を消した。

 

だが、舞は今ここにいる。

その理由はないはずなのに。

「・・・・から」舞が口を開いた。が、よく聞こえなかった。

「え?」俺は聞き返す。

「ここにいれば、祐一に会える・・・そんな気がしたから」

「舞・・・」

「・・・・」

沈黙。でも、心地よい沈黙だ。

「・・・・そうだ、舞」

その沈黙を破ったのは俺だった。

「・・・?」

「お前に渡したいモノがあったんだ」

そう言って俺はあるモノを取り出す。

「これ・・・着てみてくれないか?」

「・・・」舞は黙ったままだ。

やっぱまずかったかな・・・。

「分かった」

「え?」

「着てみる」

「・・・いいのか?」

こんなにあっさり了解してくれるとは以外だった。

正直、あまり期待はしてなかったんだが・・・

「じ、じゃあ、早速着替えてくれ」

 

 

 

ガサガサ・・・

「・・・・」

今、俺の後ろで舞が着替えている。

勿論、お約束というヤツで何度か振り返ろうとしたが、その度にすさまじい殺気を感じたので中止した。

・・・寂しい。

「・・・祐一」

「終わったか?」

俺が振り返る。

そこには・・・

「ををををををををををっっっっっっ」

巫女服をまとった舞がいた。

感動で熱い涙が溢れそうになる。

今の俺ならあのジャム3瓶はいける。

「舞・・・極上だぜ」ぐっと親指を突き立てる。

舞はちょっと赤くなって俯く。

「ぐはっ」舞・・・そのリアクションは反則だぜ。

俺の中の「萌え度」は「萌え」から「激萌え」にレベルアップした。

「祐一」

「ん?」危ねえ・・・アッチの世界に逝ってたみたいだ。

「・・・スースーする」

そう言った舞の視線をたどると・・・

「スリット・・・」

俺も知らなかったが、巫女服にはスリットが入っていた。

その隙間から、舞の白い足が・・・

「はふうっ」

目の前に宇宙が見える・・・

・・・はっ!!またアッチの世界に・・・。

「ま、まあ、スリットが入ってりゃあ・・・」

「違う」

そう言って舞は真っ赤になりながら一点を指差す。

そこには・・・

「・・・し・・た・ぎ?」

舞の下着があった。

「どうして・・・」

「・・・その方が、祐一、喜ぶと思うから」

「舞・・・」

こんな健気な事をしてくれる舞を見て、俺はもう・・・

「あっ・・・」

俺は舞の首筋に手を回し、そのまま・・・

 

 

「あははーっ、祐一さん、そこまでですよーっ」

「おわあっ!!」

声のした方を見ると・・・

「さ、佐祐理さん!?」

そこには佐祐理さんがいた。

「そんな真っ黒い事、舞にしちゃ駄目ですよ」

「うっ・・・」

ここで終わってしまうのか・・・

いや・・・まだだ。

「悪いが、これだけは譲れない」

「それだったら、実力行使です」

むう、佐祐理さんと戦うのは気が引けるが・・・

「はあああああああああっっっっっっっっっ!!」

こうなったら全力でぶつからせて貰う。

「巫女さん最高ォォォォッッッッッッッッッッッ!!」

ドシュウウウウッッッッ!!

俺はO・R・EをMAXまで高めた。

「漢のみんなっ、俺に力を分けてくれっ!!」

両手をかざすと、漢の魂が流れ込んでくる。

「メイド」

「スクール水着」

「ブルマ」

「Yシャツ」

「・・・・・・・・」

・・・確かに受け取ったぜ。魂(煩悩)を。

「喰らえッ、〇気玉!!」

俺が放ったそれは、一直線に佐祐理さんへ・・・

「あははーっ、無駄ですよー」

カシィィィィンッッ!!

「なっっっ・・・」

〇気玉は、佐祐理さんに当たる直前で何かにはじかれた。それは・・・

「〇・T・フィールド!?」

「だから無駄ですよーっ」

「駄目か・・・」

俺に勝ち目はなかったようだ。

「でも・・・どうして佐祐理さんが〇・T・フィールドなんか・・・」

「佐祐理は他の人より少し頭が悪いから、頑張って覚えたんですよーっ」

頑張っても覚えられない。

「舞、祐一さん、それじゃ帰りましょう」

「ああ・・・」

俺は佐祐理さんに従うしかなかった。

 

 

 

「じゃあな、舞」

「舞、さよなら」

そう言って俺達は舞と別れた。

「祐一さん」佐祐理さんが口を開く。

「何だ?」

「本当は・・・舞がうらやましかったです」

「へ?」俺はハニワ顔になる。

「だから・・・」

佐祐理さんはちょっと赤くなって、

「だから、今度は佐祐理にもあんなコトしてくださいねっ☆」

 

 

 

 

 

to be continued・・・?