ここは浪漫レストラン!

(注)この作品のコンセプトは「漢の浪漫」です。

   それから、問題発言を含むので、

   「俺は心が広い」と言う方以外は見ない方がいいです。

 



 



 

 

放課後の学校。

「なあ、相沢」

北川が俺に話しかけてきた。

「何だ?」

「最近、郊外に珍しい店ができたらしいぞ」

「ほう・・・」

「だから、今日行ってみないか?」

「そうだな・・・行ってみるか」

「よし、それでこそ相沢だ」

何でそうなるのか分からないが、

とりあえず俺たちはその店に行ってみることにした。

何が起こるのかも知らずに・・・

 

 

 

「何だ、コレ・・・?」

問題の店はすぐ見つかった。

「KANON」という店だ。

だが、何かおかしい。

というより、怪しい。

まず、外観。

一見ファミレスだが、全面曇りガラスで中が見えない。

だが、それ以上に怪しいのは・・・

「相沢・・・おまえはこれをどう読む?」

店の前にはのぼりがあるのだが、そこには・・・

「漢の浪漫叶えます」

「・・・・」

「・・・・」

「な、なあ、相沢・・・」

「何も言うな・・・」

俺達はだいぶ不安だったが、とりあえず中に入っていった・・・

 

 

 

「いらっしゃいませー」

「うをっ!」

「なっ・・・」

俺達を出迎えたのは、メイド服姿のウェイトレスだった。

どっかのゲームみたいだが、あえて言わないでおこう。

しかもスカートがやたら短かったりして、

なんかこう・・・「グッ」とくる。

「二名様ですか?」

「あ、はい」

「では、こちらの席へどうぞ」

ウェイトレスの言葉にしたがって、俺達は席に着いた。

「メニューをどうぞ」

「あ、どうも」

外見とは裏腹に、何事もなく来てしまった。

「相沢、とりあえずなんか食おうぜ」

「ん、そうだな」

俺達はメニューを見た・・・

「おい・・・何だ、コレ?」

「・・・俺に聞くな」

メニューに載っていたのは謎のモノだった。

「俺のと相沢のでメニューが違うぞ」

そう、俺のメニューと北川のメニューは違っている。

「俺の方は『パフェセット』しかないぞ」

ちなみに俺の方は

『親子丼』、『鯛焼きセット』、『肉まんセット』・・・

「こっちは『親子丼』しかまともなのがないぞ」

「納得いかないが、しょうがないか・・・」

北川はあきらめた様子だ。

そこにウェイトレスが現れる。

「ご注文はおきまりでしょうか?」

「あ、じゃあ、俺は『パフェセット』を」

「俺は『親子丼』を」

「かしこまりました、ではこちらへ」

そういって俺達は移動させられる。

「なあ、相沢、怪しくないか?」

「ああ、まあなるようにしかならないだろ」

少し進むと、

「では、こちらのお客様はこちらへ」

そう言われて、北川はある一室へ連れて行かれた。

俺も同じような部屋へ案内される。

「では、少々お待ちください」

そういってウェイトレスが立ち去る。

ここは密室になっていて、外と遮断されている。

きっと、何が起こっても分からないだろう・・・

「お待たせいたしました・・・」

どうやら親子丼が来たようだ。

でも、この声、どこかで聞いたような・・・

「って秋子さん!?」

目の前には秋子さんがいた。

それと、名雪がいた。

「名雪・・・」

しかも、二人ともずっと俯いている。

「祐一さんは『親子丼』でしたよね?」

「ええ、そうですけど・・・」

俺がそう答えると、

シュル・・・スルッ・・・

二人はおもむろに服を脱ぎ始めた。

「あ、秋子さん、名雪、何してんだ!?」

俺の言葉を無視するように、二人は服を脱ぎ続ける。

そして・・・

二人が下着のみになったとき、手が止まった。

そして、秋子さんが口を開いた・・・

 

 

 

 

 

 

「では、『親子丼』をご賞味ください・・・」

 

 

 

 

 

 

ちなみに、北川の方は・・・

 

 

「み、み、美坂!?」

目の前には美坂、それと妹の栞ちゃんがいた。

「しかも、何でそんな格好を・・・」

二人とも各所にクリームを付けている。

と、美坂が口を開いた・・・

「き、北川君・・・

 『パフェセット』、

 どうぞ召し上がってください・・・」

 

 

 

 

 

−END−