| 安岡 章太郎 |
| ━━神の文章。魂の芸術家━━ |
※昭和57年頃インタビューされて。 |
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━━墓地通いの小学生。世界に誇るエスプリ・ヌーヴォー(新精神)━━ |
※昭和58年11月、アランドロンとテレビ対談 |
「文学と生きること」
岩波文化講演会@鹿児島……昭和52年6月10日
以下は死ぬほどソウルフルなスピーチです。
※昭和58年春自宅で中上健次氏と踊る |
| <幼少のころ> |
※生後150日。大正9年9月3日 |
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短編小説「宿題」は日本文学史上に残る傑作です。 |
※小学4年生(左)。昭和5年、東京・池尻 |
| 墓地通い半年間。子どものころからモッドだったようです。 <劣等生時代> 僕はまた、あの不良少年というものでさえなかった……。挫折につぐ挫折。映画と、小説と、ソープ通いの日々。 |
※浪人中の昭和15年の春、父母と世田谷代田にて |
| 中学一年の三学期から、成績、素行不良により、担任の先生の禅寺へあずけられて生活していたそうです。中三の二学期、肋膜炎まがいの病気にかかってようやく解放されたとのことです。書き下ろし長編「花祭り」はこのころがモチーフになっています。性にめざめてゆく思春期の少年の不安やとまどい、焦りや憧れが独特のユーモアで描かれています。 「なんで落第したのかといえば」、勉強しなかったからでもなく、試験に失敗したからでもない。「結局、学校に行きたくなかったから」。安岡先生独特の聡明さです。安岡先生の眼は常に大局的に物事をとらえるようです。 <初めて書いた小説は夏休みの宿題。「平気平太郎の冒険」> どんなことがあっても平気である、たとえば人に迷惑をかけても平気である、他人に怒られても平気である、きわめてエゴイスティックな人間を想像して・・・。なんてステキなタイトルなんでしょう。一中学生の憤りがマキシマムにつたわってきます。 |
※昭和31年、左から吉行淳之介、遠藤周作、近藤啓太郎、庄野潤三、安岡章太郎(彼らは第三の新人と呼ばれた) |
| 「平気平太郎の冒険」はもちろん出版されておりません。世界でいちばん読みたい小説です。 <同人雑誌を作って、内閣情報局から呼び出される> 自分が自由に生きられる場所をもちたい。 |
※元DJの奥様と愛犬と。昭和53年自宅にて |
<戦後焼け跡闇市時代> |
※万年二等兵時代(中央) |
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総毛だちます。すさまじいまでの文章です。 |
※卒業式(手前中央) |
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※左から、大江健三郎、大岡昇平、開高健、安岡章太郎、坂本忠雄 |
<闘うこと。文学とは生きている実感> |
※昭和57年、自宅応接間にて |
「悪い仲間」と「陰気な愉しみ」で芥川賞を受賞 |
「悪い仲間」より抜粋
※昭和28年、受賞直後銀座で |
| 芥川賞というのは、新人作家がとれる最高の賞です。ジャンルは純文学です。音楽でいえば、インディーズバンドが「FUJI ROCKフェスティバル」に出られる資格を得た、くらいでしょうか。 |
「陰気な愉しみ」より抜粋
※昭和30年愛用のダンヒルでくつろぐ |
| 第二十九回芥川賞選評(昭和二十八年上半期) 文藝春秋 昭和28年9月号 以下は、選考委員9人の選評を抜粋したものです。全員、意見がバラバラで、なんともステキです。 |
| 賛成派(「陰気な愉しみ」のすばらしさ) |
丹羽 文雄(作家)
※ボリショイサーカスの人々と |
| 大反対派(ただし、自省中) |
石川 達三(作家)
※奥様と |
| 全否定派(信じられるのは自分の作品だけだ) |
宇野 浩二(作家)
※長女治子さんとロンドン街頭で |
| 絶賛派(とにかく「悪い仲間」だ) |
佐藤 春夫(作家)
※開高健氏とシャンソンを高唱 |
| 物足りない派(安岡の才能だけは認めよう) |
岸田 国士(作家)
※大岡昇平氏と |
| 賛成派(イキイキしてる) |
瀧井 孝作(作家)
※井伏鱒二氏と |
| 他選考委員批判派(どうでもいいけど、えこひいきはよくない) |
舟橋 聖一(作家)
※タイコに興ずる |
| 断固、賛成派(ほとんど激怒) |
坂口 安吾(作家)
※執筆の中休み |
| ノミネート外作品推薦派(つねに冷徹な眼) |
川端 康成(作家)
※愛犬コンタと |
| 神の作品、「ガラスの靴」 これが50年も前に書かれたものかと思うとおどろかずにはいられません。 |
※いろんなところから出版されていますが、講談社文芸文庫の「ガラスの靴 悪い仲間」がみやすくてオススメです。「悪い仲間」「陰気な愉しみ」「宿題」等も収録されています。 ※私見ですが、この小説にあう音楽を挙げると、キャロル・キングを筆頭にリンダ・ルイス、ローラ・ニーロくらいがいいかと思われます。 |
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| 「おい先生! いい酒飲んでんじゃねぇか」 くらいでしょうか。菅原さんの前歴は、映画俳優の前がモデル、その前が小説家だったようですから、なるほど文もうまいわけです。安岡先生にみてもらえるわけですから徹夜徹夜の連続、渾身の力をふりしぼって書いたのでしょう、「無断で先生の酒を飲む」くだりには気迫が感じられます。話は変わりますが、情けないチンピラ役をやらせたら菅原さんの右に出る俳優はいないでしょう。 |
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| 安岡先生の対談はすごくって、ああ言われたらこう。必ず言い返します。ソフトな口調ですが、まるで容赦しません。「純文学の鬼」です。でも淀川さんも(お亡くなりになってしまいましたが)本物の「映画バカ一代」で、まぁどっちもどっち、すごい男同士のすさまじい対談だったんでしょうね。 |
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長生きされますように! |
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| モダンで、オシャレな作品です。完璧な戦争小説です。安岡先生の神技に近いテクニックが満載。一語の無駄もありません。クライマックスのくだりは胸がえぐりとられるようでした。 (もう許さんぞ! もう許さんぞ!) 行間という行間から、追いつめられた登校拒否児の泣き声、鬼気せまる狂わんばかりの唄がきこえてくる。「弱者、吼える! 声にならない悲鳴」。エレカシ流なら「涙も出ない。声もきこえない」。「芸術は爆発だ」岡本太郎ならこうだろう。ジャニスよりブルージー。ソウル。これはね、ソウルだよ。ソウルフルというよりは、これはもうソウルそのものじゃないか。フルは、はっきり余分だろ。フルつきじゃ、あまりにも失礼だ。 |
つづく |