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「シルバーバーチの交霊会」の特殊性と舞台裏

――“交霊会”の観点から見た『シルバーバーチの霊訓』の特色

高級霊界からもたらされた『シルバーバーチの霊訓』は、地球人類にとっての最高の霊的叡智ですが、それは“心霊現象”の観点から見たときにも、他に類のない傑出した霊界通信(霊媒現象)と言えます。その『シルバーバーチの霊訓』を誕生させた「シルバーバーチの交霊会」は、一般の交霊会とは次元の異なるきわめて特殊な交霊会です。シルバーバーチの交霊会には、私たち地上人の想像を絶するような霊的背景がありました。

ここでは『シルバーバーチの霊訓』の特色を、「交霊会の特殊性」という観点から見ていきます。

“地球人類救済の拠点”としての「シルバーバーチの交霊会」

シルバーバーチの交霊会、すなわち“ハンネン・スワッファー・ホームサークル”は「地球人類の救済」という歴史的使命を果たすために、霊界からの働きかけによって実現したものです。シルバーバーチの交霊会は、地球上の全人類を救済するために、霊界から「霊的真理」を地上世界に届けることを目的としています。地上人には、シルバーバーチの交霊会を進める霊界側の様子を見ることはできないため、つい他の交霊会と同じようなものと考えてしまいますが、「地球人類全体の救済」という歴史的使命を担ったシルバーバーチの交霊会の霊的背景は、他の交霊会とは根本的に違っています。

世の中の大半の交霊会は、個人を対象として開かれます。霊から、地上人の個人的な質問に対する答えを聞き出したり、霊界にいる知人の情報を入手するために行われます。しかし「シルバーバーチの交霊会」はそれとは異なり、常に人類全体を対象とした普遍的で高次元のメッセージを示すために行われました。このように「交霊会の目的」という点でシルバーバーチの交霊会は、他の一般の交霊会とは天と地ほどの違いがあります。

シルバーバーチの交霊会においても時に、シルバーバーチが参加者の個人的な質問に答えたり、個人に向けてメッセージを伝えたりすることがありますが、そうした場合でも必ず「人類全体の救済」が優先されていました。スピリチュアリズム本来の目的にプラスとならないような個人向けのメッセージが語られたことはありません。「地球人類全体の救済」を目的とするシルバーバーチの交霊会は、“地球人類救済の拠点”として設けられたものです。シルバーバーチの交霊会は、地球人類救済に向けて霊界から影響力を行使するための“霊的拠点”としてつくられたものなのです。

“霊的神殿”としての「シルバーバーチの交霊会」

地球人類救済のための霊的拠点である「シルバーバーチの交霊会」は、当然のこととしてその霊的背景が他の交霊会とは大きく異なります。シルバーバーチの交霊会には常に、無数の霊たちが集結していました。シルバーバーチは、自らが統括する交霊会を“霊的神殿”に喩えています。また“霊界と地上界を結ぶ架け橋”と表現しています。さらには霊的真理の光を放つ“霊的灯台”とも述べています。

「シルバーバーチの交霊会」の場は、地上人の目には十人そこそこの参加者が集う小部屋としか映りませんが、霊界から見ると地上のどのような建造物(大聖堂)よりも巨大で神々しい“霊的神殿”です。それはバチカンのサン・ピエトロ大聖堂やロンドンのセント・ポール大聖堂も足元にも及ばない、光り輝く壮大な“霊的神殿”なのです。

シルバーバーチは、自らの交霊会の霊的背景について次のように述べています。

「大霊の使徒が足繁くこの小さな一室に通うのは、ここが素敵な場所だからです。それは建物が大きいとか、高くそびえているとか、広いとかの意味ではありません。“真理という名の光を地上界に注ぐ通路”として、ここが一番優れているという意味です。こうしたサークルから地上世界は新しいエネルギーを摂取し、それが利己主義や不正・不寛容といった邪悪を取り除く力となっていきます。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.250〜251

「大霊への畏敬の念を胸に皆さんがこの部屋に来て、私たちと一時間かそこらを共に過ごすということそのことが、ここに“霊的神殿”をこしらえる上で大きな力になっているということです。(中略)調和の心で集う時に蓄積されるエネルギーが“大いなる架け橋”を築く上で役に立つのです。その架け橋を通って新しい光、新しい力、新しい希望を地上界へ届けんとする霊が大挙して降りてきます。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.262〜263

シルバーバーチの交霊会には、交霊会を進める“霊団”のメンバーだけでなく、霊団とは関係のない数多くの霊たちも集まり、地上人には想像もつかない光景が展開していました。そうした交霊会の驚くべき舞台裏について、シルバーバーチは次のように述べています。

「霊団の者も含めて、今夜だけで5千人ものスピリットがこの部屋に集まっております。あなた方のよくご存知の方で交霊会というものに関心のある人もいれば、こういう場所があることを今まで知らなくて、今日初めて見学に来たという人もいます。また、霊媒というものを使用して地上界との間でどのような仕事をやっているかを勉強しに、世界各地から幾つもの霊団がやって来ています。こちらでも、地上に働きかける方法についての研究が盛んに行われているのです。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.254

下線は筆者による

シルバーバーチの交霊会には、常に厖大な数の見学者(霊)がいました。交霊会のやり方を学ぶために世界各地から多くの指導霊たちが集まってきた、という驚くべき状況が明らかにされています。こうした事実から「シルバーバーチの交霊会」は、霊界サイドにおいても画期的な出来事であったことが分かります。

シルバーバーチの交霊会はまさに、数ある交霊会の中で別格のものであり、人類史上「最高レベルの交霊会」なのです。

“大霊への礼拝堂”としての「シルバーバーチの交霊会」――祈りで始まり祈りで終わる「シルバーバーチの交霊会」

シルバーバーチの交霊会が“霊的神殿”であるということは、そこが神に祈りを捧げ、神を礼拝する場所――すなわち“大霊への礼拝堂”でもあるということを意味しています。実際に、シルバーバーチの交霊会は「祈りで始まり、祈りで終わる」という形で進められています。

シルバーバーチの交霊会は、地上人が霊的真理を学ぶための“霊的学校”であると同時に、霊団にとっては地上世界に霊的影響力を及ぼすための“救済活動の拠点”と言えます。しかしそれだけでなく、霊界人と地上人が揃って神(大霊)に祈りを捧げる“礼拝堂”でもあるのです。シルバーバーチの交霊会では、「地球人類の救済」という大義のために歩む霊界人と地上人が一堂に会し、ともに神を賛美し、神に祈りを捧げました。交霊会が「神への祈りで始まり、祈りで終わる」ということは、交霊会全体が“礼拝の時間”であることを示しています。こうした交霊会は他にはありません。

シルバーバーチの交霊会は、シルバーバーチが礼拝の司祭となり、そこに集っている霊界と地上界の参加者を代表して神に祈りを捧げることから始まります。それからシルバーバーチは参加者に向けて説教を開始し、霊的真理を語りました。こうした“礼拝の時間”を通して参加者たちの魂は、神の霊的エネルギーで満たされました。そして全員の魂が高まったところで、シルバーバーチは祈りによって礼拝を終了したのです。

シルバーバーチの交霊会は、常に神々しい雰囲気に包まれていました。交霊会に参加し、その荘厳さに心を打たれ感動したスワッファーは――「シルバーバーチの交霊会の雰囲気は、文字を通しては表現できない。いったん活字になってしまうと、シルバーバーチの言葉の崇高さ・温かさ、その威厳に満ちた雰囲気の片鱗しか伝えることができない」と述べています。霊界では、すべての霊が神を賛美し神に祈りを捧げていますが、シルバーバーチの交霊会のように霊界人と地上人が一緒になって神を礼拝するという状況は、他の交霊会では見られません。

霊界人と地上人がシルバーバーチを中心として神を賛美し、神に祈りを捧げるという「シルバーバーチの交霊会」の最大の特色が、複数の編者によってまとめられた『シルバーバーチの霊訓集』ではうまく表現されていません。「祈りで始まり、祈りで終わる」という礼拝の雰囲気が実感として伝わってこないのは、とても残念なことです。今後、『シルバーバーチの霊訓』を新たに編集する際にはぜひこの点に留意し、「シルバーバーチの交霊会」の礼拝としての側面を全面的に出してほしいと思います。

そうした中で、トニー・オーツセンの編集による『シルバーバーチの霊訓』(※「スピリチュアリズム普及会」発行の3冊)は他の編集者のものとは違って、章ごとに祈りが取り上げられています。すべての章に“シルバーバーチの祈り”が掲載されており、礼拝の雰囲気がよく伝わってきます。

当サークルでは、スピリチュアリズムの実践を志す方々が「正しい祈り」を学ぶうえで役に立つことを願い、シルバーバーチの祈りをまとめて“シルバーバーチの祈り集”として公開していく予定です。

幸いなことに私たちは今、『シルバーバーチの霊訓』を通して“シルバーバーチの祈り”に触れることができます。シルバーバーチという高級霊の祈りを、具体的に知ることができます。それによって「神(大霊)への祈りとは、どのようなものなのか」「神(大霊)に対する高級霊の姿勢・信仰とは、どのようなものなのか」をリアルに理解することができます。「神への正しい祈りと正しい姿勢」を、実例によって学ぶことができるのです。

スピリチュアリズムは、霊界で共通に行われている「神への信仰」を、地上世界に展開しようとする計画です。地球人類はこれまでずっと、神に対して間違った祈りを捧げてきました。そして現在でも、多くの人々が摂理からはずれた祈りを続けています。従来の神への間違った信仰をやめて「霊的事実」に基づく正しい信仰を始める時期を迎えている地球人にとって、“シルバーバーチの祈り”は「本物の祈り」を理解するための絶好の手本と言えます。

これまで地球上では、いずれの宗教も神の名を唱え、熱心に神に祈りを捧げてきましたが、実際にはそのすべてが霊的事実から懸け離れた的外れなものでした。意味のない祈りどころか、魂を貶める有害な祈り・摂理に反する礼拝をしてきたのです。“シルバーバーチの祈り”の実例を通して私たちは、初めて本当の祈りとはどのようなものなのかを知ることができるようになりました。地球人類が「霊的事実」に立った“真の祈り”を知ることができるようになったという点においても、「シルバーバーチの交霊会」はまさに画期的な意味を持っているのです。

徹底した霊界の準備のもとで実現した「シルバーバーチの交霊会」――霊的レベルアップのプロセスと、霊たちの万全の協力体制によって可能となった“最高の交霊会”

「シルバーバーチの交霊会」は、一般的には決して存在し得ない奇跡的な交霊会です。世間で行われている交霊会とは根本的に次元の異なる交霊会です。しかしシルバーバーチの交霊会が、初めからそうした完璧なレベルにあったわけではありません。霊界サイドの絶え間ない働きかけによって霊的レベルが少しずつ引き上げられ、その結果として実現したものだったのです。

シルバーバーチの交霊会は1920年代から始まりましたが、当初はごく少人数の集まりで、テーブル現象やメガホン現象これらはともに「物理的心霊現象」)と同時に「霊言(霊界通信)」が語られるといった形で進められました。このように最初は「物理的心霊現象」がデモンストレーションとして利用されていましたが、やがて「霊界通信(入神談話)」が交霊会の中心になっていきました。この間、霊界サイドでは「入神談話」のレベルアップのために試行錯誤の努力が続けられてきました。そして入神談話のレベルが向上するにともない物理的心霊現象は姿を消し、「霊言(霊界通信)」だけの交霊会になったのです。「シルバーバーチの交霊会」は、霊界からの徹底した働きかけのもとで、他に類のない高次元の霊界通信を演出する準備態勢が整いました。

こうしたことと並行して、交霊会の参加者に対しての働きかけもなされました。その結果、参加者の顔ぶれが入れ替わり、より霊性の高い人間、スピリチュアリズムの使命を担うに相応しい人間が集められました。そして“ハンネン・スワッファー・ホームサークル”という、人類史上最高の交霊会が成立することになったのです。交霊会参加者の霊的レベルが向上していく状況を、シルバーバーチは次のように述べています。

「皆さんがサークルの一員として選ばれたのは、お一人お一人が特異な体験をお持ちだからで、その特質をうまく融和させると、愛と調和と善意による完全な調和体が形成され、それが光の神殿を形成するほどの力を生み出すのです。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.251

「あなた方は、こうして一つの目的をもってこの部屋に集い、静寂と調和と愛の中で魂が一時も休むことなく開発されております。その速度は遅々としておりますが、着々として確実です。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.261

参加者の霊性レベルだけでなく、地上人と霊団の調和状態も交霊会の質を大きく左右することになります。交霊会(霊界通信)は「通信霊」と「霊界サイドの協力者(霊団)」と「地上の霊媒」と「地上人(サークルのメンバー)」という4つの要素から成り立っているため、それらがどのような連携状態(調和状態)にあるかによって交霊会全体のレベル(質)が決定することになります。そのために霊界側から懸命な働きかけがなされました。「シルバーバーチの交霊会」では、回を重ねるごとに地上人(参加者)と霊界人(霊団)の連携レベルが向上し、交霊会全体の調和状態が高められていきました。そして歴史的使命を果たすことのできる“完全な交霊会”が実現することになりました。

そうした状況を、シルバーバーチは次のように述べています。

「そんな時でもこちら側ではいろいろと工作をしている―つまりホームサークル交霊会)としては着々と進展していることを知っていただきたいのです。霊団との絆が強化され、出席者の霊的感受性が鋭くなっております。目に見える現象が交霊会の目安となるわけではありません。出席者の内的な反応の鋭敏性、つまり霊性の開発と、それを活用する霊団との間の一体性がどこまで深まるかが大切なのです。(中略)大切なのは、サークルのメンバーの霊性の開発です。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.260

「ここに“神殿”を築く仕事は休むことなく続けられております。エネルギーを蓄えること、いろいろと実験を試みること等々、来る日も来る日も、昼夜の別なく、この部屋での交霊会の準備のために大勢の霊が出入りしております。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.252〜253

霊界通信(交霊会)のレベルを決定するもう一つの重要な要素が、交霊会を霊界サイドから支え推し進める“霊団”そのものの内容です。高級霊による霊界通信は、「通信霊」が単独で行うようなことはありません。この点で高級霊界通信は、一般的な霊界通信(霊媒現象)とは違っています。スピリチュアリズムの霊界通信では必ず“霊団”が組織され、霊団のメンバーの協力体制のもとで通信が行われます。

高級霊界通信の中で“霊団”の存在が広く知られているのが、“インペレーター霊”の霊界通信(『霊訓』)です。通信霊インペレーターが、地上の霊媒モーゼスを通して通信を送ってきましたが、その際、霊界側に48名の霊からなる“霊団”が組織されました。この“霊団”の連携プレーによって、歴史的な霊界通信である『霊訓』が地上に送り出されることになったのです。

同じように「シルバーバーチの霊界通信」においても、霊界側に多数の霊からなる“霊団”が形成され、その協力体制のもとで通信が演出されました。“シルバーバーチ霊団”には、高級指導霊(シルバーバーチ)から地上臭を多く残した未熟霊まで含まれます。これらの霊たちが「地上に通信を送る」という目的のもとに団結し、交霊会の推進にあたりました。

そうした“シルバーバーチ霊団”の様子を、シルバーバーチは次のように述べています。

「この交霊会には一団のスピリットが携わっております。発達程度もいろいろです。一方には地上圏に近い、多分に物質性を具えたスピリットがいます。霊力を操る上で不可欠のものを用意するのがその役目です。一方、光輝く高級霊の一団もいます。本来の所属界での生活を犠牲にして、地上のために働いております。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.250

「宇宙はすべて協調によって成り立っています。一人だけの仕事というものはありません。だからこそ“霊団”というものを組織するのです。目的にそって必要なスピリットを集め、そのうちの一人がマウスピースとなって地上に働きかけます。私も私が所属する霊団のマウスピースです。霊団の一人として働く方が、自分一人で仕事をするよりも遥かに楽に、そして効果的にはかどります。仕事の成果はそうした霊団全部の力を結集した結果なのです。成果が素晴らしいということは、霊団としての調和が素晴らしいということでもあります。」

『シルバーバーチは語る』(スピリチュアリズム普及会)  p.254〜255

霊界からの働きかけによって、「シルバーバーチの交霊会」のレベルは極限まで高められることになりました。地上サイド(参加者)の霊的レベル、霊界と地上サイドの連携(調和)レベルがアップした結果、人類史上最高の交霊会が成立することになりました。

「シルバーバーチの交霊会」が完璧ともいえるレベルにまで引き上げられたのは、それに見合った膨大なエネルギーと時間が費やされたからに他なりません。最高次元の交霊会を築きあげるために霊界側は周到な準備をし、万全の協力体制のもとで交霊会を進めていきました。それによって比類なき画期的な交霊会が実現することになったのです。