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イギリスのスピリチュアリズム界の重鎮 ジョージ・クランレー氏が他界

No.23/2017年02月03日

昨年の11月22日、イギリスの心霊誌『ツーワールズ』の会長を長年務めてきたジョージ・クランレー氏が79歳で他界しました。イギリスのホスピスで、妻のエリザベスに見守られながら、とても穏やかな最期を迎えたそうです。

ジョージ・クランレー氏は、日本ではほとんど知られていませんが、イギリスでは、スピリチュアリズム界の重鎮として多くの人々から慕われていました。トニー・オーツセン『ツーワールズ』の現・編集長)とは40年来の友人であり、ともにスピリチュアリズムのために貢献してきました。トニーは、ジョージについて「固い絆で結ばれた最も尊敬できる友人」と言っています。『ツーワールズ』1月号で、トニーがジョージについて語っている記事が掲載されていましたので、その一部をご紹介します。

ジョージは、スピリチュアリズムと心霊現象について、まるで百科事典のような広範な知識を持っていました。そして、天性の“物書き(ライター)”と言える人物でした。

彼は長年『ツーワールズ』で、ペンネームを使ってコラムを書き、読者の質問に答えていました。彼の原稿はいつも締め切りに合わせてでき上がり、ほとんど校正の必要がありませんでした。説明するのが難しい内容でも分かりやすい文章で解説し、読者を非難したり見下すようなことは一度もありませんでした。

彼は、霊媒のゴードン・ヒギンソン英国スピリチュアリスト同盟の元・会長)など、第一線で活躍してきた霊媒やスピリチュアリストたちと親交がありました。ジョージは、優れた人格の持ち主でした。誰に対しても親切で、機転がきき、ユーモアにあふれていました。しかし、間違ったことに対しては、個人であろうと組織であろうと決して恐れないで意見を述べる正義感の強い人でした。

『シルバーバーチの霊訓』以外は、みんなラビッシュ(くずみたいなもの)

今から12年ほど前、私たちのサークルのメンバー3人がトニーのもとを訪れたことがあります。その際トニーは、私たちの訪英を事前にジョージに伝えていました。ジョージは、妻のエリザベスとともに遠方からわざわざ私たちに会いに来てくれました。夫妻とは初対面だったにもかかわらず、すぐに打ち解け、和やかなひと時を過ごすことができました。

そのときジョージは、いくつかの興味深い話をしてくれましたが、私たちの心に一番強く残っている言葉があります。それは、ジョージとトニーに日本で翻訳されているスピリチュアリズム関連の書籍のリストを見せ、「これ以外にもよい本があったら紹介してほしい」と言ったときのことです。質問するやいなや、2人から次のような言葉が返ってきました。それは――「シルバーバーチ以外は、みんなラビッシュ(くずみたいなもの)ですよ」という言葉です。この一言で、2人が優れた霊性の持ち主であり、『シルバーバーチの霊訓』の価値を理解している本物のスピリチュアリストであることが分かりました。

トニーはシルバーバーチの交霊会の“生き証人”ですが、ジョージも一度だけシルバーバーチの交霊会に参加したことがあります。彼は、交霊会でのバーバネルの様子を身振り手振りで再現し、説明してくれました。シルバーバーチの交霊会は、彼にとって本当に意義深く、忘れがたい経験として心に深く刻まれていることが窺えました。

ジョージは、40年以上にわたって心霊現象や霊能力について研究をしてきました。そして、その知識と経験をもとに『ツーワールズ』の会長を務めただけでなく、アーサー・フィンドレーカレッジやスウェーデンのコリンズ・カレッジで霊媒養成講座の講師としても活躍しました。さらに、イギリスだけでなく、アメリカ・スウェーデン・アイスランド・オーストラリアなどで講演活動をし、1995年には日本心霊科学協会の招待で来日公演をしています。彼はベジタリアンで、日本に行ったとき食事で苦労したことも私たちに話してくれました。

私たちも、先輩スピリチュアリストたちに負けない情熱と気迫を持って歩んでいきましょう!

ジョージは、2012年に心霊現象や霊能力についてのブログを立ち上げました。それは、2016年1月まで続いています。ジョージのブログには、有名な霊媒や霊界通信についての詳細なエピソードが書かれており、長年、スピリチュアリズムについて研鑽を積んできたことが伝わってきます。彼は、名だたる霊媒たちと親交を深め、多くの心霊現象を体験してきました。スピリチュアリズム界のリーダー的存在として、それらを後世に伝えることが自分の最後の使命であるという気持ちから、ブログを書き続けたのだと思います。ブログのプロフィールには、シルバーバーチの言葉が引用されていて、彼が『シルバーバーチの霊訓』を座右の銘としていたことが分かります。

しかし、ジョージは『シルバーバーチの霊訓』が最高の霊界通信であり、その素晴らしさを理解していたにも関わらず、イギリスのスピリチュアリズムを「現象レベル」から「実践レベル」へと押し上げることはできませんでした。

スピリチュアリズムの歴史においてイギリスは、長い間その中心的位置を占めてきました。しかし、今や展開の舞台は日本に移っています。心霊現象を中心とする古いスピリチュアリズムから、『シルバーバーチの霊訓』に基づく実践中心の新しいスピリチュアリズムが、この日本で展開を始めています。

私たち日本人スピリチュアリストには、ハイレベル・スピリチュアリズム(信仰実践としてのスピリチュアリズム)の道を切り開いていくことが期待されています。残念ながらジョージは、日本で進められているハイレベル・スピリチュアリズムを知ることなく他界しましたが、きっと霊界から、ハイレベル・スピリチュアリズムのために働く私たちを応援してくれることでしょう。

地上を去る数カ月前までブログを書き、自分の役目を果たそうとしたジョージの姿からは、スピリチュアリストとしての気概が伝わってきます。先輩スピリチュアリストたちが苦労と犠牲を厭わず人生を捧げてきたように、私たちもすべての時間とエネルギーをスピリチュアリズムの発展に向け、全力を尽くしていかなければなりません。先輩たちに負けない情熱と気迫を持って、人類の救いと幸せのために地上人生の最後まで力強く歩んでいきたいと思っています。