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地球人類にとっての真のバイブル

シルバーバーチの霊訓(七)

シルバーバーチの霊訓(七)

  • More Wisdom of Silver Birch
  • シルビア・バーバネル(編)/近藤 千雄(訳)
  • アマゾン オンデマンド (ペーパーバック)版
  • 令和3年7月29日 発行
  • 本体価格 1,750円
  • ISBN 978−4−905275−20−6

内容

本書は、1987年に株式会社潮文社から出版され、その後絶版になっていた『シルバーバーチの霊訓(七)』を改題して復刻したものです。なお、復刻にあたって近藤千雄氏による翻訳時以降の状況の変化を考慮し、スピリチュアリズム普及会により、訳注などの一部を削除したり修正しています。

目次

巻頭言

まえがき

一章 二つの世界が交わる場所──ある日の交霊会

二章 今なぜスピリチュアリズムか

三章 戦地でも愛読された霊訓

四章 若き軍人と語る

五章 懲罰と報復──大戦が終わって

六章 わが子に先立たれた二組の夫婦と語る

七章 真理は法律では縛れない

八章 大きくなったルースとポール

九章 悩み多きインド

十章 質問に答える

十一章 なぜ神に祈るのか

解説 悲劇の霊媒ヘレン・ダンカン─訳者

まえがき

私はこれまでシルバーバーチの交霊会に何百回も出席しているが、その霊言を聞き飽きたという感じを抱いたことは一度もない。

三千年前に地上で北米インディアンとしての生涯を送ったというシルバーバーチは、現在ではたいへんな高級霊であるらしいことは容易に察しがつくが、その本来の霊的位階をけっして明かそうとしない。そのわけは、こうして霊界から戻ってくるのは地上人類のための使命を遂行するためであって、自分を崇めてもらうためではないからだという。

その使命とは、聞く耳をもつ者に永遠不変の霊的真理を説くこと、これに尽きる。その説くところは常に単純・素朴であり、そして単刀直入的である。宗派や信条やドグマにはいっさい囚われない。その主張するところはきわめて単純・明快である。すなわち、われわれの一人一人に神の火花──完全なる摂理として顕現している宇宙の大霊の一部が宿っているのであるから、お互いがお互いのために尽くし合うのが神に尽くすゆえんとなるというのである。

そうした内容もさることながら、シルバーバーチが語るときのその用語の巧みさ、美しさ、流暢さは、初めて出席した者が等しく感動させられるところである。美辞麗句を並べるというのではない。用語はきわめて素朴である。それがいかなる質問に対しても間髪を入れずに流れ出てくる。それを耳にしていて私は時おり、シルバーバーチが初めて霊媒(編者の主人モーリス・バーバネル)の口を使って語りはじめた時のことを思い出すことがある。

もう二十年以上も前のことになるが、私たち夫婦は、あるスピリチュアリストの招きで、ロンドンでも貧民層が集まっている地域のある家で開かれている交霊会に出席した。第一回目の時は女性霊媒を通じていろんな国籍の霊がしゃべるのを聞いて主人はあほらしいといった気持ちしか抱かなかったが、第二回目の時にいきなり入神させられ、何やらわけのわからないことをしゃべった。そのときはシルバーバーチとは名のらなかったが、今のシルバーバーチと同じ霊である。そのころはぎこちない英語、どうにか簡単な単語をつなぐことしかできなかったころのことを思うと、今は何という違いであろう。が、ここまでに至るのにはたいへんな時間と経験を要したのである。

そのシルバーバーチの道具として選ばれた十八歳の青年霊媒は、その後に用意されている仕事の遂行に備えて、さまざまな試練と訓練を耐え忍ばねばならなかった。その目指す目標はただ一つ──シルバーバーチの語る教説を少しでも遠く広く地上に行きわたらせるための機会をもつことにあった。

よく知る者から見ればシルバーバーチはよき助言者、よき指導者であると同時に、よき友人でもある。けっして人類から超然とした態度を取らず、世俗的な問題や人間的煩悩に対しても深い同情心を見せてくれる。

当初にくらべてシルバーバーチも性格が発達し深みを増した──というよりは、本来の霊的個性がより多く霊媒を通じて発揮できるようになったといった方が適切であろう。最初のころはふざけっぽく、時には乱暴なところさえ見せながらも、つねに愛すべき支配霊という感じだった。それが次第に今日のごとき叡智に長けた、円熟した指導者へと徐々に“進化”してきた。声の質も変化して、今では霊媒の声とはまったく異質のものとなった。

今でも、続けて出席していないと同一霊であるかどうかを疑うかも知れないほどの異質の側面を見せることがある。が、いつも変わらぬ側面がある。とくにユーモアのセンスと当意即妙の応答の才能は少しも変わらない。

シルバーバーチの霊言はサイキック・ニューズ紙にずっと連載されてきており、書物にもなっている。その間には第二次世界大戦が勃発したこともあって各地の戦地においても読まれている。そして陸軍・海軍・空軍の兵士から、苦悶と苦難と疑問の中にあってシルバーバーチの言葉から何ものにも替え難い慰めと勇気を得ることができたとの喜びの手紙が数多く寄せられた。そのうちの一つを紹介しておこう。これは陸軍の一下士官からの手紙で、こう述べている。

“私はたった今 More Teachings of Silver Birch(邦訳シリーズ第五巻)を読み終えたところです。終わりの部分はオランダを転戦中に読みました。その壮麗な説得力とさまざまな疑問に対する明快そのものの応答は深い感銘を受けました。

ぜひシルバーバーチ霊に、こうした戦地においても霊言が愛読され掛け替えのない影響を及ぼしていることを知っていただきたいと思って筆をとりました。どうかシルバーバーチの努力が今後とも何らかの形で認識されていくことを心から祈っております。シルバーバーチ霊に神の祝福のあらんことを!

私はこうした霊的真理を折ある毎に僚友に伝え、それがこの戦地においてさまざまな波紋を呼び起こしております。私がスピリチュアリズムに関心を抱いて十五年にもなりますが、その測り知れない深さと高さを私の魂が身に沁みて味わったのは、やっとこの一、二年のことです云々……

同じくシルバーバーチを知り尊敬してきた者の一人として、このたび新たに本書を編纂することになったのも、私にとっては愛の行為の結実にほかならない。その編纂の作業が終わったのは(第二次大戦の)戦乱が終わって間もなくのことだった。(それから二か月後に日本が降服して全面的に終結する―訳者)

願わくは戦乱によって傷ついた暗い西欧世界にようやく訪れた平和がシルバーバーチのいう“新しい世界”の夜明けであってくれればと祈らずにはいられない。シルバーバーチが“必ず来ます”と述べ、そのためにわれわれに求めてきた視野も常にその方角である。そこにおいて初めて真の同胞精神が招来される。シルバーバーチの霊訓の基盤もまたそこにあるのである。

一九四五年六月 シルビア・バーバネル