しょーちゃんが泣いた訳

 

きょう、学童にしょーちゃんを迎えに行くと、ひとりでテーブルに座って何かしていた。

わたしの顔を見ても、浮かない顔をしている。

画用紙を持って帰りの支度をしながらも、泣きそうになっている。

わたしは、おともだちの中に入っていけなくて淋しかったのかなと考えた。

指導員のひとも

「きょうはおべんとうがあんまり食べられなかったみたいです」

と心配そうにしていて、あいさつして車に連れて行った。

「しょーちゃんどーしたの?」

と聞きながら後部座席を振り返ると、すでにポロポロと涙を流して泣いていた。

わたしはちょっとショックを受けつつ、

「なんで泣いてんのー」

とたずねると、しょーちゃんは

「だって、ぼく、紙が丸められないんだもん。かーちゃん、来るの早いよ」

と言って怒っていた。

どうやら紙を一生懸命丸めようとしていたのに、紙が固くて、細く丸められなくて

イライラしかけたところへわたしが迎えに行ったらしかった・・・。

なによもー、そんなことで泣かないでよー!

と、思わず口から出そうになったが、でも、ほんとうはおともだちが出来なくてひとりでいて

それを言えないでいるんじゃないかとも考えられなくもないし、

とにかくここしばらくはしょーちゃんの様子を細かく観察していこうと思ったスウであった。

 

うちに帰ると、さっそくゲームを始めてご機嫌が直っていたので、

「きょうのおべんとう、まずかった?」

と聞いてみると

「おいしかったよ」

と言うので、なんで残しちゃったの?と聞くと、わたしがごはんを詰めすぎて固かったらしい。

じゃーあしたはポケモンのお弁当カレーにする?と聞くと、やったーと喜んでいた。

やっぱりだいじょうぶ・・・なのかな・・・。

 

 

ばっく