とうとう入学式

 

きょうは、しょーちゃんの入学式だった。

おとといの土曜日にやっと体育着入れと上履き入れを、3時間くらいかけて作りあげた。

あと粘土板と粘土ケースをきれいに洗って入学式の準備が終わった。

きのうは夜になってしょーちゃんの髪をカットしてやった。

たまに切っていたのだが、うまくできたと思ったことは5回に1回くらいだった。

でもあんまり寝ぐせがひどかったので、つい手をかけてしまった。

ちゃんとくしを使って美容師きどりでカットしていたが、耳のところのカーブが難しく、

ちょっとおかしくなってしまった。

前髪も短すぎてしまい、あした集合写真を撮るのに、こんな頭にしちゃってどうしよう

とちょっとブルーになってしまった。

やっぱりちゃんと床屋さんに連れて行くんだったと思ったが、兄から今月の給料をもらいそびれていて、

おまけに義姉さんとこと昼間遊園地に行ってしまったためお金を使いすぎ超貧乏状態で、

まあ、それはそれで仕方なかったのだと思い直すことにした。

これもきっと後になっていい思い出になることであろう(笑)。

しょーちゃんのスーツに合わせる靴も、買いに行こうかと思ったが、とりあえず義姉さんに聞いて

ゆうくんが履いてた靴がないか確認すると、大きいけどあるよと言うので、ま、1日しか履かないし、

それでいいやと思って買わなかった。

なにを隠そう、スーツもゆうくんのお古だ。

しかも七五三の時にも着たやつだったりする。

しょーちゃんごめんなさい。

そしてきょう。

朝、しょーちゃんの靴を借りに行って見てみると、それはかなり大きかった。

わたしは、やっぱり靴の1足くらい買ってやればよかったと思ったくらいだ。

でももうそんなことを言っている時間はない。

ティッシュを片方だけで5枚くらい詰めて、なんとか履かせた。

いかにも借りてきたよって感じがフレッシュだ。

わたしもスーツを着て、そんなフレッシュなしょーちゃんと実家の前で記念写真を撮ってもらった。

カメラと義姉さんに借りたビデオとお道具箱と粘土と粘土板と上履きとスリッパと算数セットを持って

しょーちゃんに紺のランドセルを背負わせて、手をつないで家を出た。

しょーちゃんは、靴が歩きにくかったせいか、道路を小走りに渡り終えたところでこけてしまった。

わたしが手をつないでいたのでビタンとはいかなかったが、靴が脱げて膝を少しすりむいてしまい

泣きそうになっていたが、自分でつばをつけて耐えていてわたしまで泣きそうになってしまった。

学校に着くとみんな黄色い帽子をかぶっていることに気づいた。

 あ、帽子忘れちゃった!

と思ったが、入学のしおりには帽子をかぶってこいとは書いてなかったので、そのまま行った。

というかスーツに黄色い帽子って変なんだもん。

受付を済ませて教室に行くと、同じ保育園だった他の2人も同じクラスで、その1人は隣りの席だった。

そのあと体育館で入学式が始まり、花束贈呈という時に、クラス代表でいきなりしょーちゃんが立っていたので、

おおーっと思って急いでビデオを準備したが間に合わなかった。

その後役員選びが始まった。

わたしは同じ保育園だった人に、

「保育園で役員やってるひとは省いてもらえるんでしょうかねぇ」

と聞いてみると、無情にも

「だめだめ。あたし保育園でやってるときもやらされたもの」

という答えが帰ってきた。

しかし難航するかに思われた役員選びだったが、仲のよさそうな二人のひとが立候補してくれて決まり、

なんとか役員選考をクリアした。

そんなこんなで入学式は無事終えることができた。

帰りはそのまま学童まで連れて行った。

途中、またしょーちゃんは転んで、

「しょーちゃん、この靴やだあー」

と、本気で泣いてしまった。

「わかったわかった、今度履く時は新しいの買おうね」

と、わたしもまじめに思った。

学童にしょーちゃんを置いて家に帰ると、ちょうどゆうくんも帰ってきたところだった。

「あ、ゆうくんおかえりー」

と声をかけると、

「あれ、しょーちゃんは?」

と言うので

「しょーちゃん、学童行っちゃったよ。ゆうくんつまんないね。きょうお弁当頼んじゃったからさー」

と言って別れて、わたしは会社の支度をし、実家に声をかけて出かけようとしたら義姉さんが出てきて、

「しょーちゃん、お弁当食べ終わる頃迎えに行ってあげるよ。ゆうも一人じゃつまんないだろうから」

と言うので、着替えとゲームボーイを託した。

しょーちゃんのいつもの靴を持って出かけ、学童で靴を交換して仕事に向かった。

 

が、今日みたいな日は普通、家に帰ってからごちそうとか作ってお祝いするもんなんだろうかと

これを打ちながらふと思ってしまっているスウであった(笑)。

 

 

ばっく