直樹X嫉妬
「俺が本当の自分になれるのは琴子が側にいるときだ。琴子が必要なのは俺だ。」


琴子と仲直りした日の夜、いつもより豪華で長い夕食を終え、風呂から上がった俺は寝室に向かった。

カチャ

寝室には琴子の姿はない。

あいつどこ行ったんだ?

よく見るとベランダの窓が開いていた。

俺はベランダをのぞいた。
そこにはキャミソールにセーターを肩からかけた琴子が夜空を見上げ、ぼーっとしていた。

こんな落ち着いた気持ちでこいつを見たの何ヶ月ぶりだろう。

でも、どこか様子がおかしい。

「琴子。」俺は声をかけた。
「あっ入江君!見て!!すごいきれいな月だよ。」

琴子は俺に気がつき、うれしそうに月を指さした。

俺は琴子の隣にいき月を見た。
「ああ、そうだな。」

月明かりは俺と琴子の顔をやさしく照らした。
俺は琴子の顔を見つめた。
でも琴子の表情はどこかおかしかった。

何考えてるんだこいつ?

琴子も俺の視線に気がついた。

・・・・・・・・・・

「あのね入江君・・クシュッ」

琴子はくしゃみした。

「そんな寒い格好でいるからだろ。ほら、風邪ひくぞ。」
「うん、ちょっと寒いかも。」


俺達はベランダから出た。
確かに琴子のからだは冷え切っていた。

「お前からだつめたいぞ。」
「ほんとだ、もう一回お風呂はいってこようかな。」
「・・・俺が暖めてやるよ。」
「えっ!?」

俺は琴子の冷たい腕をつかみ抱きしめた。

「いっいりえくん!?」

琴子はかなり驚いていた。

そして俺は琴子の乾いた唇に何ヶ月ぶりかのキスをした。



「おい、何泣いてんだよ。」

驚いたことに琴子は泣いていた。

「だって、もう入江君とこうやって抱きしめたりキスしたり出来ないかとおもってたんだもん・・・・。」

かわいい、純粋にそう思った。
守ってやりたいって思う気持ちはきっとこういう気持ちのこというんじゃないかなと思った。
また琴子から教えられたな。

「クスッ」

俺は思わず笑ってしまった。

「入江君ひどい笑うなんて!あたし真剣に悩んでたんだからね。」

「それよりお前、俺に何かいいたいことあるんじゃないのか?」
「えっ!?」
「あるんだろ言ってみろよ。」
「・・・うそじゃないよね、食堂で言ってくれた言葉。本当に入江君そう思ってる?」

琴子は涙を浮かべて必死になって俺を見つめた。
その姿がいとしくて、いとしくて・・・

「イタッ!」

俺は琴子の鼻を噛んだ。

「入江君!?」
「俺に嫉妬させた罰だよ。」

琴子の顔は真っ赤になった。
やっぱりこいつ面白いな。


「入江君、あたしと結婚して後悔してない?」
「・・・してないよ。」
「嫌だって思ったことある?」
「ないよ。」
「本当にそう思ってる?」
「思ってるよ。」
「・・入江君。」
「まだあるのか?」
「・・・あたしのこと好き?」
「・・・大好きだよ。」

















翌朝、気持ちよさそうに寝ている琴子がいた。

「もう、俺にあんな思いさせるなよ。」

俺は、琴子の額に軽くキスをした。

「入江君大好きだよ☆」

こいつ夢でも言ってるのか!?あきれた奴だな。
でも、その言葉が当たり前となった今は、逆にその言葉を聞かないとイライラしてしまう自分がいるのも事実だ。

よかった、ちゃんとこいつに自分の気持ちが言えて。
まあ、食堂でギャラリーも多かったけど知ったことじゃない。
むしろこれで琴子に変な気起こす奴はいなくなっただろう。



お前は俺だけのものだし、お前の寝顔を見ていい男は俺だけだからな。


















チビスケ
2003年10月25日(土) 02時35分31秒 公開
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■作者からのメッセージ
入江君のやきもち好きなので作ってみました。
かなりはずかしいけどラブラブなの書きたい気分だったので・・・許してください!!

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入江君のやきもちの話めっさ好きなんです!ょかったです〜Vvv momo ■2004-08-26 19:55:40 YahooBB219056202039.bbtec.net
イイっすね、ラブラブ。入江君がかわいっくって大好きでございます☆ アキ ■2003-10-25 18:41:32 ZD152171.ppp.dion.ne.jp
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