自分とは違う髪 |
*初めての入江君視点です。なのでちょっと入江君がずれています…。先に言わせて下さい『ごめんなさい』です。 「あのね、今日はね…」 琴子は長い髪を梳きながら今日病院であったことを報告して来る 俺はそんな琴子に合い打ちしながら本を読んでいる 「入江君、聞いてる?」 「ああ」 別に聞きたいと言った訳でも報告しろと言ったわけでもない でも、聞いていてうるさいとも思わないから特に辞めてほしいとも思わない 俺は前から読んでいる本が丁度終わったので閉じてちらりと琴子を見た 後の髪が少し絡まって見える 「それでね…」 「おい。後ろの髪、絡まってるぞ」 「え!?」 俺の言葉に琴子は今梳いてるところをやめて後ろの髪を梳こうとする でも、何を慌ててるのか、さっき梳いた所まで絡まってきた 何やってるんだ?俺が突然言ったからか? 「…何やってんだよ」 俺はベッドから出ると琴子の方に行きクシを取った 「え、い、入江君?」 琴子は驚いて俺のほうを向こうとした 「前見てろよ。このままじゃ何時まで経っても終わらないだろ?」 「う、うん///」 琴子が前を見ると俺は琴子の髪を綺麗に梳き始めた 「…」 「何、黙ってるんだ?ほら、さっきの続き話せよ」 「あ、そ、そうだね///」 琴子はまた喋りだした ああ、そう言えば琴子の髪って初めて梳くな… 傷んでたりはしないんだな、サラサラで梳いていてあきない 「入江君?どうかした?」 俺が黙っていたのが気になったのか、琴子が鏡に映っている俺を見て来た 「いや、綺麗な髪だな」 「そう?嬉しい!!」 琴子は笑顔になった ただありのままに言ってみただけなのに …でも、俺もまたそんな琴子を見て何処か嬉しく思ってしまう ―たまには人の髪を梳くのもいいかもな… (琴子意外は嫌だけどね) |
亜季
2005年08月21日(日) 21時09分06秒 公開 ■この作品の著作権は亜季さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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