二宮金次郎像

昭和の初め頃盛んに造られたらしい謎の人物立像
この像の人物が何者なのかを教えてもらってこなかった子どもたちが、すでに大人となって教師の大半を占めるようになったので、なお分からなくなった。

校舎が改築され敷地割が変更されても、積極的に壊すだけの理由がないので今日も日本中の学校でマキを背負っている。ものは残っているのに言葉だけが死んだ珍しい例。

調べたところ、小田原出身。家老の家の財政を立て直し、続いて栃木県二宮町・今市市を復興させた人、ということだが、そんなローカルな人の像が全国にあるというのもさっぱりわけがわからない。

それよりも更にわからないのは、すべからく子どもたちが過剰労働を強いられた時代にあって、あれぽっちのマキを背負い、本を読みながら悠然と歩く姿から何を学べばいいのかということだ。

二宮金次郎像からマンガを読んだりゲームボーイをしながら登校してくる大柄な小学生を連想してしまうのは、私だけだろうか。