コギャル


1999年11月、私は新語一覧にこの語を載せた上で、次のように書いた。


語源的には1970年代、当時のニューファッションに身を包んだノー天気な女性の総称「ギャル」に始まる。しかしそれが単純に中高生のレベルまで降りてきたというわけではない。

「コギャル」はコスプレ系などの同世代別系ファッションと一線を画す形態上の一集団である。
茶髪・ガングロ・制服ミニスカートが3大アイテムと考えられているが、それは正しくない。
重要なポイントが欠けている。すなわち、
「スッピンにするとおそろしくブスであること」
が必要不可欠な条件。

日本史上初めてブスが主導権を握ったという意味で画期的な文化といえる。

 その後、コスプレ系などは一気に滅び、コギャルは少女ガキ文化の全権を握ってしまった。
つまり、一集団としての「コギャル」はもはや存在しないのである。

また「コギャル」が一般化したということは、必然的にブスによる寡占状態も解消されてしまったということでもある。

  かくして平成日本の一時代を築いた特異な文化は滅び、可愛い子だけがちやほやされるという、きわめて自然な、しかし実に不公平な状況が回復されたと言える。

無念である。

追記】
あれほど一斉を風靡したコギャル・ファッションも、2006年以降すっかり衰退してしまった。平成の徒花(あだばな)として、長く語り継がれよう。