マニュアル人間


意味は「規格化されたマニュアルなしには何もできない独創性ゼロのダメ人間」。
「言うことを聞かない」あるいは「言われたとおりに物事ができない」大量の子どもたちに、現場教師たちが手を焼いていた1990年代初頭、突然言われ始めた新語で、当時の教師たちに衝撃を与えた

厳しい管理教育のもと、先生の言うことを何でも「ハイハイ」と聞くような「よい子」が量産され(そんな子が本当にいるかどうかという問題は別にして)、その結果大量に社会に出現しているという。

以後マニュアル通りにしないことが大切とされ、
小学校の導体実験ではスプーンをコンセントに差し込んだり、
中学校でも規定量以上の薬品を混合して反応のあざやかさを見るなど、極めてユニークな活動が見られるようになった。

したがって理科、技術家庭科や体育といった教科はかなり危険な科目となっている何しろ時にはそれで教師の首が飛ぶんだから……)。

こうした風潮は社会にも広く伝播し、20世紀末、ウラン精製や脱脂粉乳製造の過程でもマニュアル通りに行わない極めて独創的な人々が出現するようになった。

しかしこれらの独創的な仕事は正当な評価を得ることなく、「マニュアル通りにやらなかった」「そもそもマニュアルさえなかった」などと厳しく非難される傾向がある。

解せないことである。