シンディー
   ・ワーク

《小学校教師の12月》


懇談会

12月の最大の行事は懇談会。
自分の子どもだけが可愛い怖〜いおばさんたちと、膝詰で話し合わなければならないのはけっこう苦痛。
そもそもその前に、教室やら廊下やらの飾り付けをもう一度し直さなければならないのが大変なのだ。
一ヶ月も前の掲示物がないか、もう一度チェック、チェック。

教室内の学習掲示物については、私はちょっとした技を持っている。
簡単に言ってしまうと、授業中につくってしまうわけだ。
私の場合、教室でチョークを持つことはほとんどない。たいていは大型の磁石クリップで模造紙を黒板に張りつけ、マジック・インキで授業をやってしまう。
国語なんか、それを片っ端ノリで張り合わせてロールペーパー見たいにしちゃうと、掲示したとき、かなりいい感じになる。


個人の掲示物も、最初からきれいな色画用紙をカッコ良く切っておいてから配ると、子どももいい気分だし何より壁に貼ったとき、見栄えがする。

なんか、本質的じゃないと思うときもあるけど、あとでひとりでやると異常な仕事になってしまうものね。





そして当日

正面に座りたがる人もいるけど、息が詰るので私の場合はちょっと斜め。
正方形に囲いこんだ机の、隣り合う二辺にそれぞれ座る。(←これでも必死に考えた表現! まるっきり教師だワ)

お互いの目がキツクならんように花なんぞ置いて、お茶の用意をし、さあ、戦闘開始!
けれど実際に話が難しくなることはそうはない。




終業式

大したことのない会だけど、それでも発表の順番が回ってきた学年は大変。
今の勤務校は毎年2年生が2学期終業式の担当だから、私たちはとりあえず関係ない。
2週間ほど前から2年の先生たちは何度も体育館を借り切って練習を続けてきたが、2年生なんてそんなもの、突然セリフを忘れて立ち往生する子も結構少なくない。

式が終わると子どもたちは晴れ晴れとした顔つきで家路につく。
親から言われてきたのか、どうやったらこんなに持てるのかと思うほど荷物を抱え、とたよたと帰って行く。

サヨナラ。来年もいい子でおいて!